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馬込光代は双子の妹と佐賀市内のアパートに住んでいた。携帯サイトで出会った清水祐一と男女の関係になり、殺人を告白される。彼女は自首しようとする祐一を止め、一... 続き

コメント

ある人にとっての悪人が、ある人にとっての救いの人。悪と言ったって、誰にとっての悪なのか。悪人とは誰のことか。

読み終わっても問いかけ続けてくる話。

誰もが抱えている心の闇。
社会的には犯罪を犯した祐一が悪人だが、最後に彼が関係者が抱える「闇=悪人」の十字架を全て背負った様にも見える。
真実は第三者のものではない。当事者のものである。

悪人でも全てが悪なわけではない。善人でも悪を働いてしまうこともある。いつ自分もこの境界線を越えてしまうか分からない。人間は皆紙一重のところにいるのだと思う。

どうすることもできない思いが切なくて心に痛い。

上巻は、聞きなれない地名や方言に馴染めず時間がかかったが、下巻は一気に読み終えた。

誰かの為を思い、その人の為に咄嗟に体が動いてしまう。そんな恋愛してみたい。この作品が純愛ストーリーならどんなに良かったか…

殺されたのご両親の気持ちはもちろん、犯人を育てた祖母の気持ちを思うとやりきれない。
おばあさんに伝えたい。
確かに彼は犯してはいけない罪を犯してしまった。しかし、決して人の気持ちの分からない人間には育ってない、あなたの育て方は間違ってない、と。

P245 「今の世の中、大切な人もおらん人間が多すぎったい。大切な人間がおらん人間は、何でもできると思い込む。自分には失うものがなかっち、それで自分が強うなった気になっとる。失うものがなければ、欲しいものもない。だけんやろ、自分を余裕のある人間っち思い込んで、失ったり、欲しがったり一喜一憂する人間を、馬鹿にした目で眺めとる。そうじゃなかとよ。本当はそれじゃ駄目とよ」

人物の設定が本当に絶妙。

「誰が悪いのか?」

というシンプルに質問に関して、簡単に答えが出せなくなる。

読者

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吉田修一の本