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一枚の絵が、戦争を止める。私は信じる、絵画の力を。手に汗握るアートサスペンス! 反戦のシンボルにして20世紀を代表する絵画、ピカソの〈ゲルニカ〉。国連本部... 続き

コメント

読み出したら最後、一気に読んだ。9.11の時代と、1937年にピカソが描いた絵画ゲルニカが生まれた時代。物語はこの時代を交互に進み、どちらも目が離せない展開が進んでいく。
これまでピカソのパーソナルな部分に触れたことがなかったが、天才は多くの女性を虜にしてきたようだ。本書の中心人物の1人、ピカソの愛人ドラ・マール。彼女の立ち位置や振る舞いを理解する女性は少なくないのではないか。ピカソの才能に惚れ込み、彼の隣にいる権利を獲得するも、それが永遠に続かないことを理解し、でも本心では自分だけを永遠に見てほしいと願う。悲しくも、人生を変えてしまう出会いに、人は逆らえない生き物なのだ。愛に執着する姿は醜い。ドラは、自分を保つために、自らピカソの元を離れる決意をする。

そして、911時代の主人公。911で最愛の夫を亡くし、MoMAでゲルニカの展示に命をかける女性。ヨーコヤガミ。日本人でありながら、スペイン語が堪能であり、芸術の力で戦争に立ち向かおうとする。数々の困難が彼女に降りかかるが、びっくりするような展開で話が進み、どんなフィナーレを迎えるか最後まで楽しむことが出来た。11歳の時にゲルニカを見た彼女は、またドラと同じく、ピカソに出会い、運命が決まった女性の1人である。

私もゲルニカを見た記憶がある。(レプリカかもしれないが)なんて恐ろしい絵なんだろうと思った。しかし、この物語を読んで、次に対峙する機会が持てたなら、思うことは少し違うだろう。ピカソが、戦争や暴力、テロと戦うために描きあげた。ゲルニカは、誰のものなのか。それは私たちのものである、と誰もが気付いたなら、世界は変わることが出来るかもしれない。芸術の力とはこういうことなのだ。きっと。
2019.04.07

その他のコメント

ナチスによる空爆で逃げ惑う人々の恐怖を描いた絵画『ゲルニカ』は、故郷を蹂躙されながらも武力による報復を望まなかったピカソが、
「この絵から目を逸らすな、お前たち人間はこんなに愚かで恐ろしい行為を繰り返している」
という強い反戦の意を込めた傑作である。
その後『ゲルニカ』は国連のロビーで展示されていたが、9.11のテロ後にイラク空爆開始を発表する際は暗幕で隠された(実話)。米政府は反戦の象徴を人目に触れないようにしたのだ。
報復の繰り返しによる負の連鎖が終わる未来はあるのだろうか。芸術が平和の導き手となることを願う。

『楽園のキャンバス』のほうが、ストーリー構成が綿密で完成度が高かったなと思うけど、全体を貫くメッセージは伝わった。

”ピカソいわく、芸術は決して飾りではない。それは、戦争やテロリズムや暴力と闘う武器なのだ。”

特に、20世紀のパートで、ピカソがゲルニカを創作し、ドラがそれを見つめ続け、ゲルニカをアメリカに”亡命”させ、守り抜くくだりは面白かった。

21世紀のパートで、日本人の超優秀なキュレーターがテロ組織に拉致されて、、というあたりはちょっと安易すぎたような、、

でも、芸術家自身と作品、芸術家を取り巻く人、時代背景などは、しっかり調べて書かれた感じがあって、さすがです。面白かった。

読者

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原田マハの本

美しき愚かものたちのタブロー

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Kei Kawakami

I love books

なんで美術の教科書は、こういうことを教えてくれなかったのだろうか。本の中で、絵画との接し方を松方幸次郎に教えてもらった気がする。とりあえず西洋美術館でやってる松方コレクションを観に行かねば。久しぶりに睡蓮を観に川村記念美術館にも行きたくなった。でもやっぱりパリにも行きたい。。。

2か月前

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思わぬ出会いに心ときめく パリの小さな美術館

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モコ

ネットよりも、活字が大好きです。

パリの街中に佇む様々な様式の美術館の数々。どれもが、人々の生活に密着していて子どもから大人まで、日常的に素晴らしい芸術に触れている様子を見ると、芸術への想いを形成する土壌の豊かさに「さすが、パリ」と、思わずにはいられません。

6か月前

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常設展示室: Permanent Collection

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ノノハル

my本棚の前で立ち読みしてしまい…

運命の絵というものがあるものです。 運命の本があるように。 この本を読んでいると、 絵を観るということは、絵画の知識を伴わなくても良いのよ、と許してもらえてる気がして嬉しい。 常設展示がユニークな美術館が、思いの外あるのをご存知だろうか。並んで観る絵も素晴らしいが、美術館が心を込めて常設している美術品も素晴らしい。 でも、人が少ないと自分はチョット照れてしまうのである。笑

6か月前

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ロマンシエ

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まいさん

頭でっかちにならないように、ゆっ…

マハさん史上最もチャーミングな男の子が主役! 大好きなアート、そして大好きな人にまっすぐに向き合うその姿はとってもピュアで魅力的だったなぁ〜。 マハさんの作品の素晴らしいところは、アートの素晴らしさと魅力を、すごくわかりやすく丁寧に描いているところ。 アートに興味がある人も、そうでない人もきっと楽しめるはず。とっても大好きな作家さんです。

8か月前

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