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臨床医が看護学生と考える「死にゆく患者といかに語るか」についての超・実践的コミュニケーション論。がん告知と積極的治療の中止(Breaking Bad Ne... 続き

コメント

本書は、日本赤十字看護大学一年生後期の基礎ゼミ「コミュニケーション論」において、進行がんの治療を専門とする國頭英夫医師によって行われた講義の記録である。
「医者には三つの武器がある。第一に言葉、第二に薬草、第三にメスである」
このヒポクラテスの言葉の通り、医療者として臨床現場で死を前にした患者に何をどのように語るのか、そのコミュニケーション・スキルを学ぶことが本書のテーマである。

國頭先生が監修を務めたTVドラマ(「白い巨塔」「コード・ブルー」など)を参考に手探りで講義は進むのだが、よりよいコミュニケーションとは何か、ということを先生と学生たちが答えを探す過程で見えてくるのは、医療者と患者、患者の家族とのコミュニケーションギャップである。
バッドニュースを患者に知らせる時の心構え、見捨てないということを伝えるための言葉、表情、態度、部屋や椅子の位置、タイミング…。
ひとつ間違うと患者を絶望の淵に立たせることになる、医療者が背負うものの重さにきりきりと胃が痛む。
本書は医学系の出版社から発行され、読者も医療に携わる人を対象にしていると思うが、大学生への講義なので難しい医学用語も少ない上、丁寧な解説があるので不自由な思いはしないと思う。
むしろ、我が国における終末医療について、安楽死と法制度について、がん告知について、また自分はどのような死を迎えたいのか、家族の死にどのように対応すべきなのか、真剣に考えるための素晴らしい教材になっている。

読者

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新刊

戦争がつくった現代の食卓-軍と加工食品の知られざる関係

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Toru Omae

欧米ミステリを中心に読んでいます…

作者は元々はいわゆる意識高い系の人。料理も極力手作りし子供達をファーストフードに連れていったりもしない。しかし一から全てを作ることは現代において不可能であることに気がつき加工食品の研究を始める。そして現代の加工食品の多くが軍が戦闘員に持たせる糧食の研究から生まれていることを知る、という内容。この手の本にありがちな加工食品を全否定、という立場ではなく純粋に加工技術そのものやその歴史について興味深く取材しまとめているところが共感できる。それなりに専門用語が羅列してあったり一見とっつき難い印象だが以外とさらっと読めてしまう。合衆国において軍の研究というものは国家の金が大量に注ぎ込まれておりそれが民間向けの製品に応用されるという構造は共産国のそれとそんなに変わらない、という指摘にはなるほどと思わせられた。

約5時間前

売春島 「最後の桃源郷」渡鹿野島ルポ

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Toru Omae

欧米ミステリを中心に読んでいます…

そんなに風俗好きというわけでもないのだが性風俗ものには未知の世界を覗いてみたいとでも思うのか…何か心惹かれるものがあって。知らなかったのだが三重県の志摩半島辺りに主要産業が売春という島があるそうでそこのルポタージュ。元々、江戸時代から帆船の風待ち場所となっていた島だそうで船乗り相手の売春が大昔から行われており、そういった行為にあまり抵抗のない土地柄ということに目をつけたヤクザが開発したところらしい。起こりはそうでもすぐに主導権を握ったのが実は女性達だったというところが驚き。島だから見張りやすいということもあって男に騙されて売られてきた女の人がかなりいたということにもっと驚き。世の中汚いことがまだまだいろいろあるんだなと。まだ娯楽が少なかった時代に大いに賑わい、娯楽の多様化と共に衰退していった島について歴史と現状が淡々と描かれていて興味深かった。

約5時間前

フォールアウト

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Toru Omae

欧米ミステリを中心に読んでいます…

邦訳される度にとりあえず手に取る作者の一人。シカゴの女性探偵のシリーズ。本作ではいつものシカゴを離れてカンザスが舞台となっている。黒人女優の草分けと共に姿を消したいとこを探してほしい、という依頼を受けてカンザスを訪れた主人公、女優が自らの生い立ちをドキュメンタリーでまとめようとしたその過程でタブーに触れてしまったのだろうと気づくのだが、という話。冷戦時代のミサイル基地があった田舎町でいつもと勝手が異なる状況のなか奮闘する、という話なのだが…正直言ってちょっと冗長では、という気もした。登場人物が多過ぎるのでストーリーがこんがらがって最後の会話で全て整理する、という流れは少しいただけない。力があって優れた作者の作品だけに少し残念。次作に期待。あと、くさしついでに言わせてもらうとこの安っちいイラストの表紙もいただけない。少なくとも僕のイメージしてる主人公とは全然違ってこれも興醒め。

約5時間前