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コメント

元凄腕の岡っ引きで現在は暗い影を背負った版木彫師の伊之助大江戸ハードボイルド第2弾は前作を動とすれば今作は静の印象が強い、裏店から裏店へ江戸の町を歩き回り、すかしたりなだめたり数々のテクニックを使った粘り強い聞き込みから事件の全容を明らかにしていく。

『「しかし、ああいうときの男ってのは、みじめなんだよね」
言いさして、おつねは自分も笑いの発作に襲われたらしく、
肉の厚い頬をぴくぴくさせた。
「ほんとに、みじめ。あたしも気になるからさ。ウチのを誘ってあとで様子を見に行ったわけ。そしたら家ん中ほんとに何もないじゃない。そりゃそうだよ、引越しちゃったんだから。その何も
ない家の中に、あぐらをかいたご亭主だけがいるわけ」
女たちは、またけたたましく笑った。おつねも腰を二つに折って
笑っている。女たちは、内心そのみじめな男に、七之助ではなく自分の亭主でもあてはめておかしがっているのかも知れなかった。』P129
裏店のおかみたちの生の躍動感が目に浮かぶこの場面いいなあ

読者

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藤沢周平の本

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闇の穴 藤沢周平

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cobo

昔の記録に

気になる批評家石川 忠司さんの本に出てきた気になる作家さんの中で未読の方だったので、たくさんある中の図書館にあった3冊のうち1番タイトルの良かった文庫を借りて読みました。7編の短編集です。 江戸時代の東北辺りを中心とした様々な人々の生活の中の大きな出来事を切り取った短編集です。中でも私が読んで気に入ったのは「木綿触れ」です。城に勤める下級武士の、子供を幼くして亡くしてしまったことからふさぎ込んでいる妻への思いやりを描いた作品はかなり濃密で短編でなくとも良さそうな話しを短編にした事でのスピード感を文章でも損なわないテクニックも上手いですし、面白かったです。陳腐な表現になってしまいますが、男の、あるいは女の、その時代の息遣いまで表されていて、しかも自然でよかったです。時代設定が違うことに自然に入り込めることはとても技術のいることだと思いますし、なかなか自然な流れとして情景が浮かびにくかったりしますし、妙に人間関係が濃すぎて興醒めだったりしやすくなりますが、その辺も細やかに気遣われていて良かったです。 表題作「闇の穴」よりも、私は「木綿触れ」や武士のしきたりというか不条理に耐える「小川の辺」の臨場感や不安感を押します。毛色の違う民話のような作品の「荒れ野」や、語り手の怪談「夜が軋む」も良かったです。ただ割合アレ方面の話しが直接的で、その辺がどうも鼻につく感じもありました。 良かったですが、何作も追いかけたくなる程ではなかった、老後の楽しみにとって置いきたくなるような感じです。多分歳をとるともっと素直に、ストレートなモノを好むようになるのでは?と思うので。 時代劇が好きな方に、腑に落ちるのがスッキリする方に、年齢を重ねた方にオススメ致します。 2008年 12月

5か月前

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消えた女―彫師伊之助捕物覚え 藤沢周平

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渡辺洋介

神田村経由専門書版元/皆様よろし…

江戸ハードボイルドというべきか元岡っ引き現彫師の伊之助がかつての親分から娘の行方探しを頼まれる、その先には一筋縄ではいかない闇が広がっていた。ハードボイルドにありがちなナルシズムはみじんもない。飲み屋での乱闘の緊張感!

約1年前

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一茶 藤沢周平

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日月堂火木

秘密

気持ちよくは読めない、ときに不快でもある。しかしそれは作者の意図するところ。不快であるということはよくできている、ということではないか。世間の、一茶という俳人の見方に波風を立たせる捻った小説であります。

約2年前