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コメント

谷崎を読み始めて4冊目。ついに長編に挑戦。なかなかにしんどかった。読み終わっても、ナオミの本性がまだわからないままである。彼女はどうして譲治だけ誘惑し続けたのか。単なる金ヅルとして純粋に貶めたのか。譲治の堕ちる様、自分にひれ伏す様に堪らなく興奮したのか。それとも他の理由があったのか。俺は3つ目の可能性を感じずにはいられない。そして谷崎のエロスに対する姿勢は尊敬に値するほど価値のあるものだと思った。読み終わってもっと他の作品を読みたくさせる、素晴らしい文章だった。

………という文学的意見はさておき、表紙のこじはるのエロさな。もう堪りませんわ。これがナオミかと言われたら違うだろうが、こんな女性に誘惑されたらまずノらない手は、ない。

育てる、育て尽くして、恐ろしい存在を育ててしまったことに気づく。自分が飲み込まれてしまうとわかりつつ、御すことができない喜びに抗いきれなくなる。

性的な雰囲気、エロティックなムードが漂ってはいるが、何か潔いエロさであって、秘匿、覗き、隠すといういやらしさはあまりない。

あるのはどこまでもマゾヒスティックで、痴的な主旋律。その男は痴人として登場するが、あらゆる男の代表として退出する。ナオミは男のそれを引き出すトリガーでしかないのかもしれない。

読者

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谷崎潤一郎の本

痴人の愛

痴人の愛

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なおちゃん

なおちゃん25歳!!

先日賢者の愛を読んだので再読! ナオミに勝てない譲治という構図はもちろんわかりやすいけど、作中ではナオミが美しいのか?または実際はそれほどでもないのか?とどちらともとれる表現なのが切ない。 ナオミは一般的には、こんなに入れ込むほどの女じゃないのかもしれない… けれど、2人で完結してる世界、羨ましくないこともない。

6か月前

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陰翳礼讃・文章読本

陰翳礼讃・文章読本

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マシロ

積ん読が其処彼処に小山を築いてい…

表題の2作の他、「厠のいろいろ」、「文房具漫談」、「岡本にて」収録。分量の半分以上が「文章読本」となっている。様々な作品を引用しながら、文章というものを解剖するように明晰に分析して「文章とは何か」を述べている、その文章自体が細やかながら明快なのは流石としか言いようがない。一番印象に残っている引用作品は志賀直哉「城の崎にて」だが、その分析も読んでいて楽しい。そして「陰翳礼讃」、他の随筆からも伺える谷崎潤一郎の美意識が短い文量に詰まっている。「まあどう云う工合になるか、試しに電燈を消してみることだ」という締めの一文が格好良すぎる。

10か月前

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教科書で読む名作 陰翳礼讃・刺青ほか

教科書で読む名作 陰翳礼讃・刺青ほか

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萩原

乱読家

近代の代表的な作家である、谷崎潤一郎氏の作品が数篇収録された一冊。 「陰翳礼讃」は日本文化、日本人が持つ「陰翳」を取り上げ、谷崎独特の感性で「日本の伝統」について述べている。一見、懐古主義且つ国粋主義とも取れる主張が並ぶが、「伝統」と久しくかけ離れてしまった現代、谷崎のように「日本らしさ」を考えることもまた必要だと感じた。

10か月前

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