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神経哲学のトップランナーが豊富な症例研究をもとに提示する、心と脳の謎への新たなアプローチ。うつ・統合失調症・植物状態の患者の脳が明かす、心と意識の秘密とは- 続き

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意識とは何か、心とは何か、それは古来から哲学者が語ってやまないテーマだったが、現在では心と脳はどう関係しているのかという問いになってきている。唯物的な意見もあるし、バークリ流の唯心的な見方もあるが、この本は、それらを、神経科学と哲学を統合する神経哲学という新たな学問で捉えようとする野心的な試みだ。障害や疾病などで正常でない状態の脳の特性やふるまいを手掛かりに脳がいかにして心を生み出しているのかを探る。あまりに新しく、難しくて半分も理解できたか疑わしいところもあるが、これまで脳科学で等閑視されてきた主観性を取り込みながら、自己のアイデンティティを司る部位の発見や世界と脳の「関係」が人格的同一性にもたらす決定的な影響などについては深く納得させられた。もちろんまだ解明されてないことも多く、推論でしかないところもあるから今後の進展をまちたいところ。
とはいえクオリアやいわゆるハードプロブレムも結果として解消(解決ではなく!)させられそうな勢いも感じる。そこは読み間違いがあるかもしれないけど。スタニスラス・ドゥアンヌの『意識と脳』も読み応えがあったが、それと比較して再読する必要がありそう。

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