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気がつけば、世の中には「自分探し」と密接に関わる現象が満ちあふれている。海外放浪やバックパッカーなどの"外こもり"、自己啓発ムーブメントやフリーター増加、... 続き

コメント

NHK BSの番組「週刊ブックレビュー」2008年8月23日放送の回で鏡リュウジさんがオススメしていた本なのですが、とても気になる紹介の仕方だったので、読んでみました。

で、紹介の通り、凄く面白いです。ま、結論は春日先生と同じなのですけれど、より社会的な現象を元に分析してくれてスッキリします。このスッキリに私は恐さも潜んでいると思うのですが(スッキリはやはり気持ちがよく、自分の考えに近い、自分の考えを認めてくれる気持ちよさ、肯定感をもたらしてくれますが、だからこそ思考停止や自身の死角を見逃してしまい易いとも思うのです)、人は自分の読みたいものを読みますので。

「自分探し」という単語の定義を、やはりイチイチ確認する事が必要なのだと思います。結論としては速水さんの分析を私は支持しますし、いわゆる「自己啓発」に向かいお金という経済に関連する『胡散臭さ』に鈍感過ぎる事については全く同意見です。「自分探しビジネス」という命名はなかなかストレートですがよかったです、これを商売にする事に、マスメディアに乗せる事に胡散臭さを普通は感じるはずなのです。騙される方にも客観性が足りないとは思いますが。それでもこれだけメディアが公共のものという意識が低くなり、マッチポンプをするようになる事が普通になってしまったココ日本では仕方の無い事かもしれません。

結局、自分探しに出るまでの自分が本当の自分である事を分かっているのに、自分で自分を騙しているのではないか?無限の可能性は確かにあるが、可能性の話しをすれば徹底的にダメになる上手く行かない可能性ももちろんあるのではないか?、と私は考えないわけにはいきません。そういう事に目を瞑ってアッパーな、自身にとって気持ちの良い事だけを繰り返し吹き込んで周りを見えなくさせ金をとるのは新興宗教の得意技ですし、もとを糺せば「自己啓発」の手段です。様々な経験の結果「自己啓発」になる事と、「自己啓発」のアッパー感を求めていく事には大きな隔たりがあると思います。薬物中毒と同じようにやめられなくなる可能性もありますから。

この「自分探し」の話しと、「安易な感動」と「泣ける話し」のリンクのさせ方はなかなか上手いと思いました。勝手に感動したがる人々の進化が、何でも泣ける人であると、私も思ってしまいます。アトランタオリンピックの頃から使われだした「感動をありがとう」って凄い日本語です。多分この言葉の意味は人によってかなり違うと思うのですが、日本語の意味を確認する事って、親しくなければまずありませんし。

ただの分析で、スッキリしてしまうところが、本当は恐いところなのかも知れません、なにしろ「自分探し」をしてしまう人々は確実にたくさん存在するわけですし。彼らの目は見れば分かるような気が私はします。恐いですが、彼らはそれなりに幸せそうです。自分の頭で考えない気持ちよさ、他人に判断を委ねる気持ちよさはかなりのものでしょうからね。安易であったとしても安心を得たい気持ちも分からないではありませんから。私のこの本を読むという行為も大きく考えればその範疇に入らないでもない、と自覚していくことも重要だと考えます。

「自分探し」という単語に良い意味でも、悪い意味でも引っかかる方に是非オススメ致します。

2008年 9月

その他のコメント

ご近所付き合いや地域コミュニティなどの共同体の弱まりに反比例して、自分探しの焦燥感が強まる。
自己は他者からの評価で形成され、故に共同体ではない他からの評価を求めると説く。

読者

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速水健朗の本

バンド臨終図巻

バンド臨終図巻

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Toru Omae

欧米ミステリを中心に読んでいます…

タイトルどおり、東西のいろんなバンドが解散に至るプロセスを網羅したもの。大雑把には売れてエゴが増大した結果か落ち目になったからか、に大別はされるんだけどそれなりにストーリーがあって面白い。凄く仲良くて始めたバンドで最後は憎みあって、というのが最悪のパターン。アイドルグループとか日本のビジュアル系バンドとかのもけっこう載ってて個人的にはそっちは興味ないんで国内編と海外編に分かれてたら良かったな。 一番意外だったのはとっくに解散してると思ってたグループがけっこう細々と続いたりしてる、というところかな。お金がからむとやめるにやめられないよね、なかなか(笑)

9か月前

東京どこに住む? 住所格差と人生格差

東京どこに住む? 住所格差と人生格差

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ukitazume

プログラマー。散歩。読書。料理

売れていると聞いていて、伊勢崎へ向かうバスの時間を調整する間に新宿の紀伊国屋で見かけて手に取った記憶がある。最初の数ページを読んで、本棚に眠っていたが、最近の移動時間で読み終えた。速水健朗『東京どこに住む?住所格差と人生格差 』 なんとなく知っていた、いや、なんとなくしか知らなかった、数十年前の日本の住宅事情。時間が経ち、その傾向が変化して行く中で、この本の中で整理されていた。高度経済成長時の、郊外一戸建て庭付、ドーナッツ化現象の時代のことと、「国土の均衡ある発展」という国策と土地の所有税が安く、都心の土地が投機に流れ、土地活用が進まなかったこと。そして、税制の変更による都心価格の下落と、住み方の多様性の中で、都心回帰が進んでいるということ。選択肢がある中で、安心な選択肢に見えるのだろうか。群馬と東京を往復しつつ、職業との問題で、住む場所に選択肢があるようなないような状況で、次の住む場所と職業を考えている自分にとって参考になる本だった。 同じ著者の『フード左翼とフード右翼 食で分断される日本人』で、オーガニックな食事というのは、生産コストが高く、世界的に見た人口増加から見ると、サステナブルではないという指摘があった。オーガニックに抱くイメージとは逆である。同様に実は集積して住むほうが効率は良く、田舎に一人で住むのはコスト高であると指摘する。これも田舎暮らしのイメージとは逆だ。イメージと現実が違うこと指摘は重要で面白かった。著者は食事の部分で、遺伝子組み換えも受け入れていくという選択肢を考えていこうと個人的な選択を示していた記憶がある(すでに手元に本がなくて参照できず、違うかも)。都市に住む価値はその近接性にあると結論し、そして最後に次のようにあとがきを締めくくっている。 > 遠くに行くことも同様に価値を持つ。これを書き終えたら少し田舎にでもいこうと思っている。 そういえば、数年前に、シェアハウスに住んでいた。近接性(=他人の近くに住む)というものの最たるもので、今までの生活のなかでは会うことのなかっただろう人たちと会い、遊び、話した。今でもいい友達になっている。一方で個人で集中する時間が減っていることにも気づいた。本を読んだり、個人的なプログラムをしたりする時間だ。もし選択肢が持てるなら、この二つ、近接性と距離を置くことのできる田舎を行き来したい。時間と気力とお金すべてがかかるので、できるかわからないけど。 もう一つ、都市が商業的にバルや立ち飲みバーなどで、近接性を商業にする一方で、地方は財政の問題から、住民間の近接性をあげて、問題を解決する必要がある。そうしないと成り立たなくなる。ポートランド州立大学のスティーブジョンソンは『Spectator ポートランドの小商い』の中で、群衆の知恵による問題解決を重要視している。ハード(焼却炉、ハイウェイ)ではなくソフト(リサイクル、乗り合い)などで問題を解決して行くということだ。そういう意味では、地方も近接性をあげて行く必要があるのだろう。税制の問題とは違い、「国土の均衡ある発展」については、票田の関係で解決はされていないが、解決策であるように思った。

10か月前

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東京β: 更新され続ける都市の物語

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本好きです!マンガも大好き!

第3章を読みました。 浅草十二階、お化け煙突、東京タワーと続いてからのスカイツリー。 東京タワーが建ってからすぐの影響やランドマーク的存在よりも影響力が小さい気がする。

約1年前