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大阪のある被差別部落では、そこでしか食べられない料理がある。あぶらかす、さいぼし…。一般地区の人々が見向きもしない余り物を食べやすいように工夫した独自の食... 続き

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友達のお弁当をチラ見するように、
世界各地のソウルフードを覗き見。

中上健次風に言うなれば、
路地の食文化のルポタージュ

先ず、本書に限らずどんなルポルタージュも、筆者のフィルタを通して見た”真実” であり、どんなものでも「話三割」で割り引いて見聞きすることを意識した上でページを開いた。

”フライド・チキン” 、ことに手羽先を使ったソレのルーツがアメリカ南部の黒人達のソウルフードであることは結構知られていることではあるが、フラジルのフェジョアーダもそのルーツを被差別民の食文化に持つとは知らなかった。

”あぶらかす” にしても ”さいぼし” にしても、最早食材の表舞台に上がって久しいし、遡ってみると「実は...」というものは、結構あったりするのかもとも思う。

「食」と「階層」は、実に密接な関わりを持つ。
例えとしては少し違うかも知れないが、英国では上流階級と中産階級では、入る店もレジャーも学校も、何もかもが違う。
日本でも、有名私学の”お受験”とやらでは、家の経済状態のみならず、父母の出自やら何やらも考査の対象とされるとか…
…人の上に人が作られっぱなしの状況を、万札の顔の翁が存命であったらどう考えるのかはさておき、現代の本邦においても「階層」は存在する。それはもう、間違いなく。

表向き人種・出自による差別のなくなった現代だが、やはりそういった「◯◯ならでは」の味というものはあるのだろうし、その一部は ”あぶらかす” や ”さいぼし” のように、一つの食文化として脈々と生き残り続けるのだろう。

ハリネズミを食するロマの臨在感と穢れの発想は、説明されれば頭ではわかるものの、かなり独特で、興味深く読んだ。

オマケとして、高校時代に愛読していた山田詠美のエッセイに出てくる「チトリングス」がどういうモノなのか、約四半世紀の時を経て知ることができた事が、少し嬉しかった。

一級のルポ。ハリネズミを食う国があるとは。

読者

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SNS上に書いてあったけど、『血と骨』の路地バージョン。 同和問題の歴史をしっかり知っていないのでそこら辺の印象は読了後自分の中に残らず、龍造の考え方や生き方が印象に残った。 破天荒であるけどお金を散財するような人でもない。商才があるってこう言うことなんだろうか。 世の中にはこう言う人もいる、にとどまる。

9か月前

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石の虚塔: 発見と捏造、考古学に憑かれた男たち

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旧石器捏造事件を取り上げたノンフィクション。事件をストレートに取り上げるのではなく、岩宿遺跡に関わった相澤忠洋はじめ各氏の人生を辿ることで、考古学界自体に特定の人物を神様扱いしてしまう傾向が元々あり、それが捏造事件発生の根本にある、と主張されています。気になったことが一つ。事件の中心人物が抱えているとされている障害について嘘と断じ「怪物」とまでお書きになっていますが、こういう言説は当否関係なく、これまで繰り返されてきた障害者差別そのものです。部落問題については熱心な方の著作だけに残念でした。

1年前