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『小説の技巧』の作家の本領発揮、初の短篇集  本書は、英国の大御所デイヴィッド・ロッジが30歳から80歳までに書いた、8つの短篇を収めた自身初の短篇集。作... 続き

コメント

いろんなユーモアが詰まった短編集。すぐ読めてすぐ楽しめる。
大御所らしいけど知らなかったなあ。

布団にもぐったまま、ぬくぬくごろごろすることがどれほど幸せか。特にこれからはお布団を離れることの名残惜しさが強くなってく季節だけれども、それはイギリスでも同じらしい。ベッドから出ることを拒否した男がやがて聖者のように扱われ…という表題作を含めたデイビッド・ロッジの短編集。古いものから新しいものまで並んでいるが、原語ではなかなか読めないものだったらしい。仏語版だか独語版だかの翻訳で出すということでまとめたものが、本国ではプライベート・プレスから出されることになったために稀覯本になっていたのだそうだ。
そして、かつて子どものときにその仏語版を読んだフランス人アーティストが表題作「起きようとしない男」をモチーフにつくった家具から再版の話が持ち上がり…本人の筆で語られるこの本の経緯もまたよくできた短編小説を読んでるみたいで少しお得な一冊。

読者

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文芸

アックスマンのジャズ

アックスマンのジャズ

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もちもち

食べ過ぎ、飲み過ぎ、読み過ぎ注意…

禁酒法の発行間近の1919年4月。 暴力や人種間の争いが蔓延するニューオリンズの街に、斧を持った殺人鬼アックスマンが現れ、「ジャズを聴いていない者を殺す」という予告を新聞社に送りつけ、住民たちを恐怖に陥れる。 ホラー映画のあらすじではない、なんとこれ、実在の事件だと言う。 この事件を題材に作者は魅力的なキャラクターを創造。 黒人女性との結婚をひた隠して生きる刑事、その師匠でマフィアに通じて刑事の職を失った男、探偵志望の混血の若い娘、それぞれが独自の方向から犯人を追い詰める。 これにルイ・アームストロングを思わせるルイス・アームストロングというコルネット吹きが幼馴染アイダの協力者として登場し、ストーリーの合間に魅力的な演奏を繰り広げる。 盛りだくさんの要素を盛り込んで、混乱するかと思いきやストーリーはスマートに大胆に進行し、読み易い。 ただし異なる人種が入り乱れ無法地帯と課すニューオリンズの街は活気と猥雑さに満ちて、まさにジャズそのもの。 この街こそがこの作品の主人公なのかもしれない。 英国推理作家協会の最優秀新人賞受賞作。

約8時間前

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エヴリシング・フロウズ

エヴリシング・フロウズ

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もちもち

食べ過ぎ、飲み過ぎ、読み過ぎ注意…

主人公のヒロシ、その友人のヤザワ、フジワラ、そして野末、大土居…中学3年生の彼らの荒波に飲み込まれそうな激動の一年間を描く。 時には面倒くさい母親の恋愛問題や別れた父親の死、友を襲ういじめや暴力、そして親からの虐待。 無力で非力な自分に失望しつつ、自分ができることを精一杯考え、やろうとするヒロシの姿は、損とか得とか考えずに身体と心を動かすことができたその頃の自分を思い起こさせる。 本作品に限らず、著者の作品に登場する人物たちは優しく、自分の生きる小さな世界で誠実に毎日を積み重ねている人だけに備わる「確かさ」を持っている。 比べて近頃、いい年をした大人がテレビで、SNSで、果ては国会で嘘ばかり言っている。 なんだか現実の方がフィクションみたいだ。

約8時間前

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