コメント
|
ファンタジー好きな、雑食読みの積… |
著者が巻末に書いたように、登場人物は欠点だらけで、欠点というか致命的な何かを背負っていたりするけれど、そういうものを一切持たない人間がいるだろうか?
タイプの違う登場人物たちのそれぞれの悩みに共鳴し、疑問を呈し、呆れながら「私にもこういうところあるな」と思わされる。そこがこの物語の魅力なんだろう。
レオンが禁術の只中で感じた世界が、この物語の全てであるように感じた。
![]() |
魔導の矜持
少しずつ好転していくイドラ。少しずつ暗転していくラバルタ。 ラバルタから始まったシリーズの軸が、逃げてくる四人の子どもたちの手でイドラに移動しつつあるように感じたけど、どうやら途中で手を貸してくれた二人の魔導士たちの帰還で二分したように思える。次は二軸で物語が展開されるかもしれないワクワク感のあるラストに、次回が楽しみになる。 ゼクスは前回で師匠に再開し、今回で「昔の自分」に似た子に出会ったことで、改めて自分を見つめたのかな?年齢の割に大人な役割が回って来がちなゼクスの伸びしろがまだまだたっぷりあるのも嬉しい。 |
![]() |
魔導の福音
スタートが前作とまったく関係していないシーンからで、全然違う時代とかなのかと思ったら、後半に前作の師弟が出てきました。綺麗に繋がりました。 国が違い、立場が違う人たちと、魔導。確かにあるのに「ないこと」としている世界での話。最後に見出された光明のようなものが、レオンとゼクスにとっても光明となるように。 |
![]() |
魔導の系譜
剣と魔法のファンタジーなのだが、ライトノベル的な話ではなく、ル=グウィンのゲド戦記の様な内容。 魔術を使える者を卑賤の者とする設定が新しい。 優秀賞受賞作なのだが、「空気感がない」ってことで加筆改稿したのだが、どんだけしたんだ?って厚さ。 |