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コメント

誰かのことを思って苦しいのなら、どれだけ自分が非力でも苦しむべきだと、私は思う。その苦しみを大切にすべきだって。

生きてて良いんだよと優しく教えてくれる。
一人ひとり生きる事を認めてくれる。

自分の存在を、自分自身で力強く認めることが、一番難しいのかもしれない。他人に決めてもらったり、他人に認めてもらうほうが、安心するし、手っ取り早く、より強い判断な気がしてしまうから。

僕は未だにアイデンティティという言葉にしっくりくる日本語を見つけることができずぼやけたままだったんだけど、この物語を読んで、まだ言葉にできないけれど、なんとなくアイデンティティというものの輪郭を感じられたような気がする。
マイノリティ(社会的少数弱者)に対する、主役を取り囲む登場人物たちの様々な価値観を通した視点からのアプローチは、とても興味深く、新しい発見もあり、感動させられた。読み終わった時の感じよりも、こうして言葉にまとめている今の方が、この本の良さを感じてしまう不思議な感覚。

マイノリティというものが、社会的少数弱者という言葉でいいのかも、まだしっくりきていないけれど。。。

存在を認めること。自分という人間を愛すること。

今ここにあることについて考えて考えて、想像し続けること。

「アイはこの世に存在する」
この解答に至るまでの、長い長い証明過程の話。

西さんは「どんなに遠い国のことでも、事件や社会現象の中で自分に無関係なものは何1つ無い、ということを書きたかった」と言っていた。それをこんな視点から伝えられる西さんはやはり天才だなと思った。

「渦中にいることで語る権利を得る」という考えの傲慢さと、「渦中にいなくても想像して苦しんでいいのだ」という答えと、そこに愛があるのなら、という条件と。

ソートフルに生きなければ、と改めて思わせてくれる作品だった。

最後気づいたら泣いていて自分にびっくり。
自分にある気付かないふりをしているモヤモヤをこうして言葉にしてぶつけられたからかも。
西さんの胸に飛び込んで、ありがとう!と言いたい。今読めて良かった。

「生(生きる)」ということに、こんなにも真正面からぶつかってこられた小説は、自分の中では初めてで、読み終わった今、正直、震えが止まらない。
小説の持つ「力」というものに、すごく、すごく、驚かされました。

すごい小説が生み落とされた。「誰かのことを思って苦しいなら、どれだけ自分が非力でも苦しむべきだと、私は思う。その苦しみが広がって、知らなかった誰かが想像する余地になるんだと思う。渦中の苦しみを。」久しぶりに文章を写真に残した。2017.12

ひとりの若い女性なんだけど力強い!自分の存在を求めてる。

読んで本当に良かった。

シリア人の子として生まれ、裕福なアメリカ人と日本人の夫婦の養子として育てられたアイ。自身のルーツに悩み、幸福過ぎる環境を与えられたことを恥じたアイは世界中で命を落としていく人々に想いを馳せながら成長していく、という話。
とことんネガティブなアイはどん底まで突き落とされるが、最後には明るい希望が用意されている、非常に西加奈子さんらしい人間愛溢れる物語。『サラバ』ロスに陥った人にオススメ。

物語後半の
「自分に起こったことではなくても、それを慮って、一緒に苦しんでくれることは出来る。想像するという力だけで〜私の心は取り戻せる。」
という台詞が最も心に響いた。想像することの意味を考えさせられた。

期待通りの良作。西加奈子の眼差しには母なる大地のような母性を感じる。全てを受け入れるような器の大きさ。このような書き方は、西加奈子にしかできないだろう。

3.11の時わたしも同じような感覚を抱いたことを思い出した。
忘れてはいけないのではない。それでも私は生きていく。誰かと笑いながら。
この世界にアイは

自分を認めるって難しい。
「誰かのことを思って苦しむのなら、どれだけ自分が非力でも苦しむべきだと、私は思う。」
すごく心に残るフレーズ。
感動の余韻が残る作品だった。

読者

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