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自分たちがイイと思うものが一番「スタンダードブックストア心斎橋」

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地べたに座って読む自由な雰囲気

スタンダードブックストアは大阪に4店舗展開しており、今回ご紹介する スタンダードブックストア心斎橋はその中で一番規模の大きい店舗です。観光客で賑う心斎橋筋商店街の喧騒から道を一本西へ外れたところに位置し、一階と地下の2フロアで構成されています。

一階から入れば、まずファッション関連ものが並びます。海外雑誌も充実し、Tシャツやトレーナーの販売も。奥へ進むとサブカルチャー、思想、デザイン、写真など多岐に広がってゆきます。

エスカレーターで地下へおりるとホットドッグのいい香りが。右手に建築デザイン、正面には食から旅に関する本が並ぶ衣食住のコーナー。さらに進めば、小説、絵本、文房具コーナーに続き、降りてきたところと反対側の広いカフェへたどり着きます。

ここのカフェは購入前の本の持ち込みが可能。カウンター席から大人数で囲めるテーブル席まで様々なタイプがあり、自分のその時の気分で選べます。外から地下への入り口はこのカフェにつながっています。

スタンダードブックストアは社長の中川和彦さんと、店長の中川明彦さんとで立ち上げた本屋さん。もともとデパートの地下にあった父親の本屋を継ぐことになっていた中川兄弟でしたが、常に「もっと違う場所で、違うもの」を求め続け、今のスタンダードブックストアのかたちに辿り着きました。

特にカフェの設置にはアメリカ旅でみたものが強く影響。「かなり前からカフェと本屋さんが一緒っていうスタイルはアメリカにありましたね」と中川社長。

その時に、購入前の本をカフェに持ち込んで読めるシステムのことも知ったそうです。「地べたに座って本読んでる人とか見て、こういう自由な雰囲気がええなと思った」

そんな空間を作り出すため、お店の雰囲気は常に、スタッフ全員が居心地の良いようにと心がけているそうです。

読みたかった本が見つかってしまう

お店のホームページへ行くとトップに大きくでる「本屋ですが、ベストセラーはおいてません。」のフレーズ。この考え方は、スタンダードブックストアの基盤になるこだわりをつくり出しています。

スタッフたちの好きなものをチョイスしているという雑貨。本との売り場に境界線はありません。料理本の隣には食器がならび、建築デザイン本の正面にインテリア商品が置かれています。まだまだ開発中であるというディスプレイですが、お店のこだわりやアイデアでたくさんの工夫がなされているのです。

ふつう本屋さんでは分けて陳列される雑誌と書籍は分けず、雑貨も全てジャンルごとでまとめて置かれてあります。さらに「アメリカ旅行に興味あるひとなら、バーボンとかハンバーガーにも興味あるんちゃうかなあ、とか。そういうのも考えて一緒に置いてみたりしてます」

だから探していた本が特になくとも、興味のあるコーナーに行ってみれば、読みたかった本が「見つかってしまう」はず。

カフェのメニューにも注目です。バラエティ豊かなケーキはすべて自家製、ホットドッグのソーセージは四国で特別製造したもの。ここにもこだわりがあります。「何入ってるかよう分からんの嫌いで、コンビニのおにぎりとかも食べません」と中川社長。

そのため、カフェでは極力添加物、化学調味料を使わないメニューを用意。スタッフたちの好みで改良を加えることもあります。「やっぱり自分たちがイイと思うものが一番。そうでないと絶対だれかにおススメ出来ない」

あそこやないとあかん地元の本屋さん

アメリカスタイルに着想を得たカフェの設置でしたが、もともと「人と人とのつながりの場になれば」という想いから出来たものでもありました。

一人でゆっくり本を読んで長居することも、誰かと来て会話を楽しむことも出来る居心地のいい空間。

カフェでは、発売された作者のお話や想いを直に聞ける2時間ほどのトークショーやサイン会や、本のゲーム大会などのイベントが数多く開かれています。さらに、イベントはストア内にとどまらず近辺の街歩きツアーを開催することも。

「地域とのつながりっていうのが、大阪の都心だとなかなか難しい。でも僕はそのつながりを作りたくて、誰かを招いてイベントをしたり、僕らが街に出ていって、より自分たちの地域を知るためのツアーなんかもしています」そんなツアーを、大阪のさまざまな地域でやりたいと考えているそう。

「みんなに、あそこやないとあかんねん!って思ってもらえる本屋さんになりたい」

これからも色々取り組んでみたいと語ってくれた中川社長。まだまだ楽しみが増えていきそうな本屋さんです。

スタンダードブックストア心斎橋

大阪府大阪市中央区西心斎橋2-2-12

11:00-22:30

www.standardbookstore.com

この記事を書いたのは

小川舞愛(取材)

京極堂になりたい神戸の大学生


Juan Fandiño Martín(撮影)

スペインのマドリッド生まれ juanfandino.com