Blog category separator

自由で心地よい空間デザイン「アムステルダム公共図書館」

0

ヨーロッパ最大規模

東京駅のモデルとなったといわれるアムステルダム中央駅。そこから左手にゆっくりと歩いてみます。家電量販店、ヒルトンホテル、派手な外観のチャイニーズレストラン。新しいせいか少々雑多な印象があるエリアです。

10分ほど歩くと、「アムステルダム公共図書館」があります。オランダの建築家ヨー・クーネンによって設計されたこの建物は、2007年7月に図書館としてオープンしました。

地下1階、地上9階。総面積は28000平方メートル。公立図書館としてはヨーロッパ最大規模です。

とにかくゆったりとした造り。閲覧席もPC付き、勉強用、ソファ席など1000以上。座る場所がない、という心配はまずありません。

B1は児童書コーナー。大きなソファやぬいぐるみ、そして絵本「マウスマンション」の実物も。ねずみのお部屋が精巧に作られていて、大人も子どもも楽しめます。工作教室などが行われるキッズラボもありました。

1FはDVD、CDコーナー。ブルーレイやゲームもあり、まるでCDショップのような陳列と雰囲気。そして品ぞろえです。

2〜6Fは一般・専門書。こちらも広い空間にゆったりと図書が配置されています。書架は高いものでも180cmほどなので圧迫感が全くありません。

洗練されたデザイン

館内には様々な色・素材が使われています。壁は基本は白。エレベーター、エスカレーターまわりはアルミで近未来的なイメージ。壁際のラックは木製で、温かみを出しています。そこに、赤や青のソファーでアクセント。様々な色・素材を使いながらも、全体的に白を基調としているため、うるさくありません。

書架も、児童書やCD・DVDのコーナーはは丸みを出して柔らかい雰囲気。専門書、一般書のコーナーは直線と角を意識したシャープなつくり。とてもバランスがいいのです。

デザインだけではなく実用性も十分。書架の壁面に本のジャンルが大きく書かれているので、一目で見分けられます。RFIDを使った自動貸出し返却端末もあり。

検索端末も100台以上あり、ストレスフリー。この検索端末ひとつとっても、オランダのデザイナー・リートフェルトの「ジグザグチェア」を思わせる面白い形をしています。見た目があまりおしゃれではない一般的なコピー機などは、軽く仕切られた場所に置くというこだわりよう。

また、窓際にもデザイン性のある一人席ソファが。ここから眺める街なみも素敵です。最新の図書館から眺めるアムステルダムの旧市街。新旧の共存がなんとも不思議です。

誰でも弾いていいピアノ

入って驚くのが、誰でも自由に弾くことができるアップライトピアノ。図書館は静かだ、という常識が覆されます。

もしうるさいと感じたら、別の階に移動すればいいのです。図書館の隣には「アムステルダム音楽院」があるので、運がよければプロ並みの演奏が聞けるかもしれません。

児童書コーナーの大きいソファに寝転がって本を読んでいる大人もいます。これも咎める人はいません。

館内はガラスが多用されており、とても明るい空間。スタッフのデスクなどがあるバックヤード部分もガラスで、見えてしまうせいか、きれいに整頓されていました。

7Fにはチェーン系ビュッフェレストランの「La・place」があります。テラス席からの眺めは最高。

その反対側には250名収容のシアターも。ランチタイムにコンサートが行われることもあるようです。

定休日はなく、毎日10時から22時まで開いています。音楽を聴いたりDVDを見たり、本を読んだり外の景色を眺めたり。1日過ごすことができてしまいます。

自宅にいるようにリラックスしつつ、有意義な読書時間を提供してくれる。本好きにはたまらない空間がオランダにありました。

アムステルダム公共図書館

Nederländerna Oosterdokskade 143 1011 DL Amsterdam

10:00 - 22:00

www.oba.nl

この記事を書いたのは

海辺暁子

本を持ってふらりと旅にでる自由人