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美術館の手作り市「ART MARKET あしやつくる場」

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食欲・音楽・読書の秋

ひざしの強い夏も終わり、やわらかい秋がやってきました。外ですごすのにも心地よいこの季節、兵庫県芦屋市では、10月17日と18日の二日間にわたって「ART MARKET あしやつくる場―わたしの食と本」が開催されました。

芦屋市立美術博物館で今回開かれたこのイベントは、手づくり市やワークショップによるもの。「誰かがつくったものに触れたり、自分自身でつくることにチャレンジしてみたり、つくることを通して楽しい時間をすごすこと」を目的としています。

バルーンアートや、個性の味がある手芸作品が出品され、また今回のテーマが「食」ということもあり、神戸市に店を構えるカフェが手づくりパンやお菓子をだしていたり、農家さんたちが新鮮で旬な野菜をもってきていたりもしていました。18日限定でワークショップイベントが開かれ、そこでは発酵調味料をつかってオリジナル調味料を実際につくる体験が行われました。

今回は「わたしの食と本」ということで、関西圏の本屋さんがいくつか参加していました。

只本屋は、京都にあるフリーペーパー専門店のお店。すべてフリーペーパーであるため、1冊だけなら無料、300円の手作りデザイン紙袋を購入すれば5冊まで自由に持ち帰ることが可能。京都のものだけでなく、各地方のフリーペーパーがそろいます。

18日限定で出品していた神戸・三宮の古本屋さん1003は、今回のイベントのテーマ「食」に合わせて、たくさんの食に関する本を出品。店主さんの好みでお酒に関する本も。実店舗の方ではビールが愉しめます。

その他にも17日限定で神戸の本屋さんトンカ書店、18日限定で神戸のhoneycomb BOOKS、京都のホホホ座マヤルカ古書店が出品。大阪のLVDB BOOKSFOLK old book store居留守文庫は二日間とも参加していました。

美術館の中庭で

この芦屋市立美術博物館の中庭を利用したイベントは、「アートバザール」という名前で10年ほど前から定期的に開かれていました。

それが「ART MARKET あしやつくる場」へと名前もそのかたちも変わったのは、今年の5月。以前のアートバザールには若い人たちの参加が少なく、小さな子をもつ家族や学生にも来てもらえるようなイベントにしようという試みからでした。

提案をしたのが、芦屋市立美術博物館の高嶋さんと中村さん。「ART MARKET あしやつくる場」の主催者です。「私たちが主催するこのイベントは今回でまだ2回目で、なにもかも手探り状態です(笑)」と打ち明けてくれた高嶋さん。本のブースが導入されたのも、その"手探り"のひとつでした。

そもそもなぜ美術館がそんなイベントを開催しようと思い立ったのでしょう?

「自分の作品を売ることの大変さを知ってほしいということがきっかけで、手づくり市が開かれるようになりました」

美術館だからこそ得られた着想だったのです。

木々と芝生

秋晴れに恵まれた今回の「ART MARKET あしやつくる場」。イベントが繰り広げられた芦屋市立美術博物館の中庭は、子供たちの笑い声とこころはずませる音楽で溢れていました。「若いお母さんお父さんの家族連れがたくさん来てくれています」

「音楽が好き」だという主催者の高嶋さん。17日は音楽ユニット「ウミネコ楽団」が、アコーディオンとコントラバスで森のなかのパーティーのような雰囲気をつくり出していました。また、18日には「おはなし♪ぽぽんた」さんによる絵本の読み聞かせも。

このような空間を出店側も気に入っていた様子。「場所が良いです。芝生のうえで出来るのはすごくありがたい。またこういうイベントだと子供もたくさん来ますし。」と語ってくれたLVDB BOOKSさん。

閑静な住宅街に突如現われるような芦屋市立美術博物館は、駅からはやや歩かなければならない場所にありますが、周りが静かで並木道や大きな公園などの木々に囲まれているため落ち着いた雰囲気で、安らぎのある場所になっています。

このロケーションだからこそ作り出せる空間があり、「ART MARKET あしやつくる場」はそれをうまく利用したイベントになっていました。

芦屋市立美術博物館

兵庫県芦屋市伊勢町12-25

10:00-17:00

ashiya-museum.jp

この記事を書いたのは

小川舞愛

京極堂になりたい神戸の大学生