Blog category separator

海外のアート出版を紹介 恵比寿「POST」

0

2か月に1度入れ替え

JR恵比寿駅西口から5分ほど歩くと、落ち着いた住宅街のなかに本屋「POST」が現れます。白いドアを開けると、ゆったりしたスペースにアートブックがならびます。

「書店は、本がたくさんならぶお店づくりが求められると思いますが、本屋をはじめるときに、なるべく実際に読む環境に近い、リラックスした形で選んでもらいたいと考えていました」代表の中島佑介さんが話してくださいました。

「POST」では、2か月に1度出版社ごとに展示がかわります。毎回50から70タイトルの本が紹介され、ジャンルは、写真・アート・デザインなどさまざま。今特集されているのは、スペインとメキシコを拠点にしている出版社です。

「造本が特徴的で、おもしろい本を出している出版社です。新しいものだけではなく、出版社がやろうとしていること、作り手がどういうことを考えながらつくったかを伝えたいと思ってセレクトしています。規模は関係ないですね。
個人や小規模だけれど、良質ないい本を作るところは増えています。例えばオランダなどは、ひとつの本を作るときに携わる人がすごく少なくて、作家とデザイナーだけとか。でも少数でつくることによって、すごく大胆な選択もできる。今、アートブックに興味を持っている人が共感するのは、作り手の人がこれやりたいっていう気持ちを込めて作ったものかなと思いますね」

「芸術は敷居が高いものだと感じられがちですが、食べ物を食べておいしいなという感動と根源的には同じだと思っていて。小さいころから触れる機会が少なかったりすると芸術が小難しい感じになってしまうのではないか。ただ色がきれいというだけでいい。芸術に身近に触れるものとして、アートブックがきっかけになればいいなと常々思っています」と中島さん。

お店の奥には展示スペースもあり、アーティストの展示が定期的に行われています。今後は、9月末からオランダを拠点にする写真家2人の展覧会、その後は、ニューヨークを拠点にしている日本の写真家の展示が続きます。

東京アートブックフェア2016

9月には京都造形芸術大学・東北芸術工科大学外苑キャンパスで、東京アートブックフェア(TABF)2016が開催されます。今年で8回目のアート出版に特化したブックフェアで、ZINEの発行者、ギャラリー、アーティストなど、個性豊かな約300のブースが集まります。中島さんは昨年からTABFのディレクターも担当しています。

今年は新たな試みとして、ダミーブックのアワード「Steidel Book Award Japan」を創設。ドイツのアート出版社Steidl社を率いるゲルハルト・シュタイデル氏の協力のもと、受賞者はゲッティンゲンでデザイン・造本・印刷の本作りを行います。

「応募数は、最終的に680ほどになりました。今年のスタートで、5月から告知したアワードとしてはかなり多くの人が申込みしてくださった。これだけの人がゲルハルトに本を見てもらいたいと思っているのがまずうれしかった。アートブックの可能性を感じ、実現できてよかったと思ってます。はじめは、前審査としてある程度日本側で選ぼうと考えていたんですが、なるべく多くのものを彼に見てもらえる環境をつくりたいと思っているところです」

東京アートブックフェアは9月16日から、昨年より会期を1日増やして4日間の開催となりました。ひとつの国の出版文化に焦点を当てる「ゲストカントリー」ではブラジルの出版を特集。個性豊かなアートブック、カタログ、ZINEのブースに加え、クラフトビールなどの飲食ブース、ゲストを招いてのトークイベントも開かれます。

POST

http://post-books.info

東京都渋谷区恵比寿南2-10-3 12:00 - 20:00 月曜休

03-3713-8670

THE TOKYO ART BOOK FAIR 2016

http://tokyoartbookfair.com

9月16日(金)から19日(月・祝)

東京都港区北青山1-7-15 京都造形芸術大学・東北芸術工科大学 外苑キャンパス