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オンライン書店から路面店舗へ 大阪「blackbird books」

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本と花

blackbird booksは大阪府豊中市の緑地公園駅からすぐのところにあります。緑に囲まれた静かな住宅街の一角。お昼すぎ、店内からは下校中の小学生やベビーカーを押した子ども連れのお母さんたちが通る姿が見えます。

ここは今年の6月に近くから移転してきた店舗と店主の吉川さん。3年前にオンラインのみではじめたblackbird booksは同じ駅のマンションの一室に店舗を構えていました。土日だけお店をオープンして、平日4日間は別の仕事をするというスタイル。今は定休日以外は常時店舗を開けて吉川さん自身が店頭に立っています。

路面店になり、光がたっぷり入るマンションの1階フロアに主に吉川さん自ら選び、買い付けをした小説、アートブック、絵本、リトルプレスなどが並んでいます。古書、新刊ともに扱いがありますが、特に力を入れているのは買取りの多い国内外の小説、作り手の顔が見えるリトルプレス。現在は買取りがメインになり、お客さまと作って行く棚になっているとのことでした。また、家族で住む方が多い住宅街にあることもあり、生活や料理に関する本、絵本はなるべく多く集めるようにしているそうです。

移転の際には床をはがし、少し本棚を加えただけで、生のままの建物を活かし、採光や小さなライトで丸く光のまわる空間を作るようされたそうです。そのためか、移転してきてほどない時でしたが、通りや建物に自然になじむ心地のよい空間でした。

blackbird booksは本を取り扱う一方、noteというレーベル名で月に数回お花の販売も行っています。noteは普段花屋さんで働く奥様の担当。店内もドライフラワーに彩られていて、優しく季節を告げてくれているような印象でした。商品としても、シャーレに入れたドライフラワーはとても人気で、普段お店で買い求めることができるそうです。取材に行った時はちょうど、夏の終わりの花と秋のはじめの花が入ったものが並んでいました。

安西水丸作品展

この時はblackbird books移転後初の試みである展示の最中で、イラストレーター安西水丸さんのシルクスクリーン作品をまとめた作品集「ON THE TABLE」の発売記念の作品展が行われていました。

作品集の収録作品から10点のシルクスクリーンが展示スペースに飾られ、安西水丸さんがイラストを描いた村上春樹さんなどの本もあわせて販売。開期中は「今日の水丸さん」というinstagramでの作品の紹介もあり、いろいろな角度から、どこにいる人も楽しめる展示になっていたように思います。実際に見た作品はどこまでもクリアで、夏の終わりのまだ暑く少し涼しい空気にぴったりでした。

店主の吉川さんは、もともとCDショップにずっと勤務していたとのこと。なぜ知識も経験もあるレコード屋などではなく本屋だったのか、その理由を尋ねたところ「好きなことだったのと、あと、知らないからこそやってみよう思えたことはあるかもしれません」とのこと。そして「自分の手の届く範囲で、うまくいってもそうでなくても自分のところに返って来る、そういう仕事をしたかったというのもあります」とも加えてくださいました。

はじめてのトークイベントはリトルプレス「微花」と「LOCKET」の編集者によるトーク。それぞれ吉川さんが大切に思う本で、それぞれの編集者から「会ってみたい」という話があり企画したそうです。

「路面店になって通りがかる人が居る環境になったので、地域の人たちの生活の一部にもなれる本屋さんにしていけたら」と吉川さん。お話をたっぷり伺って夕方の住宅街。この街にこの本屋があるというのは素敵だなと、景色を眺めつつお店を後にしました。

blackbird books

大阪府豊中市寺内2-12-1 緑地ハッピーハイツ1F

11:00-20:00 土日祝10:00-19:00 月休

06-7173-9286

blackbirdbooks.jp