池上彰さんと佐藤優さんの「読み方」についての対談集。
実は、このおふたりの本は読んだことがない。ほとんどの著書の表紙あるいは帯に、ご尊顔が印刷されている。何となく買うのが恥ずかしい。
本書は、ふたりの「読み方」を知りたくて、Kindleで購入した。
ただ、真似は簡単には出来そうもない。
「大量の読書を続け 、あらゆる享楽から距離を置き 、現実の問題の背景に横たわる本質を追求する 。そんな生活をしていて 、どこが面白いのか 。その疑問は 、結局私に返ってきます 。私も同じような生活をしているからです」(池上さんによる佐藤さんの紹介)
しかし、本書は「読み方」について有益なヒントも与えてくれる。
面白いと思ったのは、
-基礎知識を得るにはやっぱり「教科書・学習参考書」。受験アプリは月980円。
-地方紙には通信社の記事が網羅してある。全国紙は意外に通信社の記事が載っていない。
-新聞記事は、読むか読まないか迷ったら読まない方が良い。
-ネットサ ーフィンのよくない点は 、時間の浪費に加えて 、そこで見た情報がほとんど記憶に残らないこと。
-画面をワンクリックで 「エバ ーノ ート 」に入れられる機能はあえて使わずに 、該当部分をコピ ーして 「エバ ーノ ート 」にペ ーストするやり方だとコピ ーする過程で 、きちんと記事を読むし、そのひと手間で記憶に残る
-小学 6年生の「公民 」の分野の内容をきちんと理解していれば 、政治のニュ ースの大半を理解できる。
おふたりの見解は親切にまとめられてあるので、それだけ読めば十分かもしれない。まずは立ち読みしてくださいに★★★。
なお、「酒」に関するおふたりの見解は、
(池上さん)
私も 、よく 「どうしてそんなに本が読めるんですか ? 」と聞かれますが 、 「下戸で酒が飲めないからです 」と答えると 、大半の人は納得してくれます 。
(佐藤さん)
極論をいえば 、 「酒を飲むのは人生の無駄だ 」と私は思っています。
私は、酒を飲みながら本を読むのが大好き。ちょっと見解が違う。