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もりもと 日々平穏 |
戦時中、石井四郎率いる731部隊を描いた小説。ほぼノンフィクションといってもいいかもしれない。人体実験や細菌兵器の開発についての詳細な記述から吉村昭の取材力がわかろうというもの。一番驚いたのはあの風船爆弾の開発の原点に石井四郎がいたということ! なんという発想力! 時代が時代なら、優秀な研究者として大きく社会に貢献しただろうなあと思わずにはいられない。。
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もりもと 日々平穏 |
戦時中、石井四郎率いる731部隊を描いた小説。ほぼノンフィクションといってもいいかもしれない。人体実験や細菌兵器の開発についての詳細な記述から吉村昭の取材力がわかろうというもの。一番驚いたのはあの風船爆弾の開発の原点に石井四郎がいたということ! なんという発想力! 時代が時代なら、優秀な研究者として大きく社会に貢献しただろうなあと思わずにはいられない。。
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3人 |
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彰義隊
輪王寺宮の敗走さらに敗走を描く。 後年、あの戦争に参加しあのような最期を遂げたとは知らなかった。 |
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海の祭礼
森山栄之助の出世物語とラナルド・マクドナルドの人生を描いた歴史記録文学。英米などの開国要求により英語通詞の必要性が高まったが、マクドナルドの日本上陸と蘭語通詞森山が邂逅する奇跡がペリーやハリスらとの交渉に大きく貢献する。 |
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海馬
副題に動物小説集とあるように人と動物が関わることで起きる物語の短編集だが、対象はあくまで人間だ。マタギのような宗教性こそ帯びていないがストイックな姿の老猟師が魅力的な「銃を置く」、長年愛用していた銃を警察に引き渡すとき「長い間おれの身を守ってくれてありがとう、と、胸の中でつぶやいた」p.203 この場面が特にイイ。この短編は「熊嵐」からの時間軸でのつながりもある。 ただ、映画「うなぎ」の原作にもなった「闇にひらめく」、(「仮釈放」も一部原作になっていると思う)を筆頭に女性観がふた昔まえというかそんなに男性に都合のいい話があるかな?と感じるのも事実。ただ小説が書かれたのは今から30年~40年前なので当時の視点はそうだったのだろう。 |
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史実を歩く
丁寧な取材と資料の調査に感心しました。 |