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本邦初の傑作選〈ジャック・ヴァンス・トレジャリー〉全3巻完結! ヴァンス渾身の本格的スペース・オペラ巨篇! ではなく 宇宙(スペース)を渡り歩く歌劇(オ... 続き

コメント

表紙買いしました。表題作の長篇「スペース・オペラ」はまさにこの表紙のようなカラフルなSFです。
大富豪の貴婦人デイム・イザベルが、最高の音楽家を集めて歌劇団を結成し、宇宙ツアーに出かけます。最終目的地ルラール星を目指す道すがら、様々な惑星に立ち寄ってオペラを公演するのですが……。地球とはまったく異なる文明をもつ異星人たちは、はたして音楽を受け入れてくれるのでしょうか?
デイム・イザベルの強烈なキャラクターが訪問先でトラブルを引き起こすうえに、ゴンダー船長は何かを隠しているようだし、宇宙船に紛れ込んだ美女マドックにも深い秘密があるらしい。というわけで、このスペース・オペラ・ツアーはほとんど珍道中です。さらに異星の風景や宇宙人たちの描写に想像力を掻き立てられる楽しみもあり、二重に美味しいSF小説です。
本書にはこの他に4つの中短篇が収録されています。なかでも「海への贈り物」は、前半の迫力ある描写にハラハラ、ドキドキしながら読んだら最後には感動。これは傑作だと思いました。

スペースオペラといえば、昼下がりの安っぽいメロドラマ、ソープオペラと同じく、ヒーローが大活躍する、粗悪というかあまり出来のよろしくないSF宇宙活劇をさすちょっと意地の悪い言葉だが、それをストレートにひねらずーーいや、逆にひねったのかなーー宇宙を旅する歌劇団の物語にまんまと仕立てあげてしまったブラックユーモア炸裂の表題作を含むアンソロジー。もちろんユーモアだけではなくて全くの異世界文明との相互理解の可能性について、レムなどにも見られるような鮮やかや思考実験がとても心地よい。表題作もギャグ満載で楽しかったが、異性の海の鈍重そうな生物とのコミュニケーションを描いた「海への贈り物」が出色。著者は元船員だったそうで、その経歴も迫真の描写に役立ってるのだろう。最後のシーンは予想されることだとしても胸が熱くなる。
このアンソロジーはシリーズだそうでこれが3巻目の完結編だそうだが残りも読んで見なくては。

読者

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ジャック・ヴァンスの本

天界の眼: 切れ者キューゲルの冒険

天界の眼: 切れ者キューゲルの冒険

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fuku

設計事務所勤務ゴミリーマン/元ク…

歳を食って元気がない太陽が照らす遠い遠い未来の地球。科学が力を失って、魔術が復権した世界の中、とある町にある高名な魔法使いの屋敷に忍び込んだ切れ者キューゲルの運命やいかに。 切れ者とは名ばかり、完全なる自称なんだけど、名乗りというのは便利なもので、名乗りさえしたらばオイラも今日から芸術家ってなわけで、切れ者キューゲルは腹の中にいらざる相棒を抱えながらグダグダな冒険を繰り広げるのであった。意地汚くて小狡いまったく共感できない小物感満載の主人公でありながら、奇想だらけのあれこれに翻弄されるのがなかなかに痛々しくもあり、可愛げもないのにこれまた可愛らしくもある。最後のオチは言わぬが花かとは思うが、同情しつつも笑ってしまった。作者ヒドス。

2年前