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真実の10メートル手前
太刀洗万智を主人公とした連作短編集。 時系列的には『王とサーカス』よりも前の話も入ってる。ただ、読む順番としては、 さよなら妖精 王とサーカス 真実の10メートル手前 の、順でよいかと思います。 当事者ではない人間(記者)が真実を追うことの傲慢さ、怖さ。記者としての業のようなもの。露悪的になりながらも、一線は守ろうとする太刀洗の凛とした立ち位置が印象的。
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発行元から
堀川次郎は高校二年の図書委員。利用者のほとんどいない放課後の図書室で、同じく図書委員の松倉詩門(しもん)と当番を務めている。背が高く顔もいい松倉は目立つ存在で、快活でよく笑う一方、ほどよく皮肉屋ないいやつだ。
そんなある日、図書委員を引退した先輩女子が訪ねてきた。亡くなった祖父が遺した開かずの金庫、その鍵の番号を探り当ててほしいというのだが……。
放課後の図書室に持ち込まれる謎に、男子高校生ふたりが挑む全六編。
爽やかでほんのりビターな米澤穂信の図書室ミステリ、開幕!
【著者プロフィール】
米澤穂信(よねざわ・ほのぶ)
1978年岐阜県生まれ。大学卒業後、書店員勤務の傍ら小説を執筆。
2001年『氷菓』で第5回角川学園小説大賞(ヤングミステリー&ホラー部門)
奨励賞を受賞してデビュー。『氷菓』をはじめとする古典部シリーズはアニメ化、漫画化、実写映画化され、ベストセラーに。
2011年『折れた竜骨』で第64回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)を受賞。
2014年『満願』で第27回山本周五郎賞を受賞。
『満願』と2015年刊行の『王とサーカス』はそれぞれ三つの年間ミステリランキングで1位に輝き、史上初の2年連続3冠を達成した。
米澤穂信の本
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インシテミル
時給11万2千円。七日間観察されるだけの簡単なアルバイト。 集められた12人の男女、12の凶器、そして鍵の掛からない部屋。 米澤穂信らしい、底意地の悪さに満ちた一編。
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追想五断章
結末の伏せられた五編の短編小説を探すミステリ。 「アントワープの銃声」のモデルは「ロス疑惑」事件かな(←中高年判定リトマス紙ワード)。 バブル崩壊後の暗い世相、氷河期世代の閉塞感が色濃く反映された作品。
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氷菓 (1)
Corp grana
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