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東の雪は、こんこんと天から降りる。しんしんと積み重なり、そして、ひしひしと冷たさが指先に絡みつく。なにか後ろめたさがあるかのように、ひとびとは音も立てず、雪を踏みしめ、そのうえをまた誰かが踏みしめる。このすべての白のしたには、死とか邪悪とか冷酷とかが横たわっていて、あああ、とこらえが漏れるように白い息を吐き出す。

ハン・ガン『すべての、白いものたちの』。静かな物語だ。きめが細かいけれど、突き放すように冷たい肌。きれいだけれど、長くて骨が角を立てる手。笑っているけれど、どこか遠くを望むような目。そんなことを思わせる作品だ。

詩のような作品だ。でも、死を纏った作品でもある。知らない街の知らない雪が、ひとりでにそのひとを立ち現せる。あったこともない、あったならば「私」がいることもない、決して交わらないそのふたり。私よりも若い、お姉ちゃん。

うぶぎ、ゆき、つめ、こめ、はくさい、ほね。白いおくるみに包まれて、失われていく白い体温に想いを馳せる。漂白された街のなかのことばだから、そこには悲しみと優しさが横たわっている。

新しいジャンル。節がたくさんあって、とても雰囲気がある作家。書店のレビューはアテにならない。もっと早く読むべきだった。

読者

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ハン・ガンの本

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ユタカ

ワンコソバ・シティの上空163セ…

最後の数十ページの才気ほとばしる言葉の密度に、息をするのも忘れて読みました。入り組んだ心の隙間を、右に左にぶつかりながら、肉をえぐって暴走する列車が通り過ぎて行ったかのよう。このシリーズは表紙がとても美しいので、手にするうれしさもあります。

1年前

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