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モコ ネットよりも、活字が大好きです。 |
久々の高村作品。しかも、合田さんが出てる。でも、教員?なんか、似合わないね。定年まで残り僅かですが、次は現場に復帰した働く合田さんを見たいです。
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モコ ネットよりも、活字が大好きです。 |
久々の高村作品。しかも、合田さんが出てる。でも、教員?なんか、似合わないね。定年まで残り僅かですが、次は現場に復帰した働く合田さんを見たいです。
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snake 全て読破済 たんなる本オタク |
合田雄一郎57歳
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にじます いつでも活字に触れていたい |
高村さんの筆が圧倒的すぎてこれぞ小説といった読感。
新聞の連載小説と聞き、日常を登場人物の年代の目線から忠実に表現していて、ゲームにどれほど詳しいんだ?
それでどーなの?と物語を引っ張りながら最後に事実だけを並べて読者に委ねるのにも唸る。
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オールドファッションドボーイ ボロは、着てても心は、錦 |
昭和、明治時代の文体⁉️我らが合田警視は、脇役で、主人公は、平成という時代とその不良たち。なぜかもの悲しい。
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渡辺洋介 神田村経由専門書版元 |
本作には合田雄一郎も登場するのだがあくまで物語の一部に過ぎない。少女Aこと朱美の母亜沙子の網膜に映る武蔵野はそのまま彼女の心情風景と重なる「線路沿いの、人けのない生活道路を無心に歩く。ふだん気に留めたこともない車返線の門型鉄塔をまじまじと眺め、ところどころ残された畑地の白菜や大根を眺め、地平線に横たわる武蔵野の雑木林の黒々とした帯を眺める。ブォーンという低い唸りが聞こえて空を仰ぐと、手を伸ばせば届きそうな高さを白と青のツートンカラーの小型機が横切っていく。目を細めてそれを見送り、亜沙子はふと、三十年近くも棲んでいる武蔵野の風景に自分と娘は含まれていないのを感じる。」P.47
調布飛行場を離陸する小型飛行機も本作では小気味良いアクセントとなっている。そして雄一郎が登場してから25年ほど過ぎた今「少し早いけど、Merry Christmas!」P.512に驚くとともにまだまだ世の中棄てたもんじゃないという希望も沸く。25年の歳月は人も変えていく。
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10人 |
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甘い罠―8つの短篇小説集
小川洋子さんと、桐野夏生さんと、高樹のぶ子さんの話が特に気に入った。 恋愛ものの罠ばかりかと勘違いしていた。 男を老人が恐怖に包む罠もあれば、書道家を過去の因縁で陥れる罠もあれば、男女の渦巻く罠もあれば、囀るような心清らかな作家が出てくる話もある。 ジャンルの違う料理を1度に食べたような、不思議な気持ちです。
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レディ・ジョーカー〈上〉
物語の舞台となるのは「年内にも入ってくるウインドウズ95という新しいOSを導入した」p.307重要な役割を果たすのは公衆電話だが携帯電話も使用されており、電子メールの導入も始まったばかりの平成前期、「ほぼ百年にわたって市場を独占してきた日之出ラガーの沈下が始まったとき、ビール事業本部が直面した苦境も並大抵ではなかったが そのとき直面した課題も、シェア奪回であり、新しいヒット商品の開発であり、企業体質の変革であり、強いられた対処や努力はすべて、未来を向いていたのだ。」p.68 そして25年が経過した現在、未来はいまだ開けるどころか悪化の一途をたどり まさにノーフューチャーなのだった。 久しぶりの再読ということもあり、読むたびにグッとくるポイントは変わるけど今回は 事件発生を受けて動き出す新聞社のこの場面 「『誘拐だ。日之出ビールの社長がやられた…!』 その一声はあまり大きな声ではなかったが、千三百平方メートルのフロアの隅々へ一瞬のうちに届きそこかしこで一秒か二秒、時間が止まったかのようだった。 続いて、『日之出ビールの社長が誘拐された!日之出の社長!誘拐!』という高野サブデスクの絶叫が轟いた。その叫びの終わりの方は一斉に噴き出したざわめきと立ち上がる記者たちの動かした椅子の音、社会部めがけて駆け寄ってくる靴音などにかき消された。』」p.224 静から動へのリズム感が唸る! グリコ森永事件がモデルだけど赤報隊事件も下敷きとなっているのかとも今回考えた。
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照柿(下)
再再再読くらい。何回読んでもこの頃の高村薫は神がかっている。言葉を紡いで表現することのへの強い意志はもはや執念にすら感じられる。ストーリーも秀逸だがそれも霞むほどの表現への直向きさは一体どこからくるのだろうか。
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土の記(下)
上谷伊佐夫72歳の思索というか脳内皮質に浮かぶあれこれを上空三メートルから体験するココひと月の通勤読書時間。なぜか癖になる。ここでも過去に生きるのは男ばかりか。 |