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ワシントン近郊で死のエボラウイルス発生! 政府・医療関係者による決死の制圧作戦が始まる。世界250万部の傑作ノンフィクション 続き

コメント

捕食者だ。

生き物が病気になり、それを治癒させるのは薬や外科的手術ではない。

病気を治すのは元々ヒトに備わっている様々な免疫系ないしは生の本能、すなわち自己治癒力であって、医療者はそれを促進させる存在に過ぎない。

医療者が自己の万能感や無力感に飲み込まれないために、そして実際、疾病の治療機序はこの自己治癒力に拠るところが大きい。

しかし、このエボラウィルス(フィロウィルスというべきだろうか)はヒトの免疫系を瞬く間に喰い尽くし、「崩壊」させ、さらに感染を拡げるために大量出血という手段で「爆発」させる。

気付かないうちに、或いはほんの少しの油断という間隙を突いて、襲いかかってくる。

そのありようは効率的に、より多く少ない手間で喰いつくしてやろうという意志をもった捕食者のようだ。

この恐るべき捕食者を電子顕微鏡で捉えた写真が挿入されている。p.139/424-425

これらは印刷されたただの写真に過ぎない。

それでも触れたくない。

これに触れれば、爪の間から、目から入り込み、身体の内側からじっくりと、しかしあっという間に喰い尽くされてしまうのではないかと心気的不安に襲われてしまう。

そして、感染症の恐ろしさは気付かぬうちに、市中の汚染は爆発的に拡大し、知人・友人も感染しているのではないか、という心気的な、或いはパラノイアを助長する。

『その顔は能面のように硬直し、体中の孔から血が流れていた。血は檻の下の金属の受け皿にも落下していた・・・・・・ポタッ、ポタッ、ポタッ。』P.359

恐るべきことにこのエボラウィルスとCovid-19には類似点もあるようだ。

もちろん、エボラとコロナでは系統が異なるだろうがしかし、免疫系を深く傷付けるという点では似ているだろう。

だからこそ、HIVやエボラに用いられた薬をCovid-19にも治療薬として類推適用しているのかもしれない。

Covid-19がどこまで予見可能だったのかはわからない。しかし、既にエボラ出血熱の危機に見舞われた際、備えを万全にしておくという知見は得られていたはずだ。
これは欧州のみならず、毎年新しい感染症の流行に見舞われるアジアでは尚更、準備と迅速な対応が必要だったのは間違いない。

『”チャンスは日頃準備を怠らない人間に訪れる”』P.176

残念なことに日本を含めた多くの国でこの準備は不十分だった。

そこで黒死病、天然痘流行の頃と同じ原始的手法をとった。

「逃げる」ことだ。

都市を封鎖し徹底的に接触を避けることで捕食者から逃れようとして、それは成功と失敗と一進一退の戦況だ。

日本の場合、縦割り行政、政策立案者たちの忖度や事なかれ主義、文書の隠蔽といったこの社会の悪しき面が表出してしまった。

米国型のCDCを設立すべき、といった議論もかつて、そして現在唱えられてはいる。

しかし、行政は社会を映す鏡でもあり、形だけ日本版CDCをこしらえてもうまく機能するとは思えない。

特に、平時・危機対応時問わず最前線に赴く高度な教育と訓練を受けた学位取得者、専門職の地位が極めて低いこの社会では尚更だ。

米国でさえ、CDCとUSAMRIIDとの縄張り争い(迅速に妥協できるのが米国)、戦闘行為ではないので消毒作業に危険手当は付かない云々があるのだ。

米国でさえ、だ。

従って、ただこしらえを作るだけでなく、この国の行政から考え直す必要があり、これは20年は必要だし、その間にこの国は衰退しているだろう。

この本でも、新しい感染症の発生と爆発的な拡大に至る原因は地球環境・気候変動、未開地の開拓など、ヒトの生存圏の拡大であるとしている。

グローバルサプライチェーン。

00〜10年代にかけて拡大され、整備されたこの鎖から解き放たれた生産、物流、購買、そして生活を送ることは不可能だった。

しかし、空路・海路・陸路と道を作ったおかげで、ウィルスの移動も容易となった。

それだけでなく、より安価な人件費、より安価な原材料を求め、開発が行われる。

ソフトな帝国主義・重商主義だ。

特に、10年代から中国はとてつもない勢いで交易圏を広げ、特にアフリカの開発は猛烈だ。

そして、世界経済が滞った時、最初に犠牲になるのはアフリカ諸国だ。

80年代から90年代にかけてエボラ出血熱の流行時に村落が消滅したように、現在も生活を失う最初の人はアフリカの人たちだ。

やがて、新興国からOECD加盟国へ伝播して、日本も同じ道を辿る筈だ。

各国で経済水準に違いはあれど、最初に苦しむのは貧困層、社会的弱者になるだろう。
従って、危機にあって連鎖を止めるには、下支えこそが川の上流となるはずだが・・どうだろうか。

エボラはどうやらエボラ川流域、エルゴン山のキタム洞窟まで遡る事ができるようだ。(マールブルクウィルス)

Covid-19は武漢が最初のホットゾーンとなった。
しかし、このウィルスが本当に、真にどこからきたのかはわからない。(2020年6月2日)

動物、哺乳類なのか爬虫類なのか、昆虫だろうか。それとも研究所やマッドサイエンティストからのリークなのだろうか。

根源を辿るハンティングは憶測の域になり、陰謀論にまで逸脱している。

Covid-19がもたらしたのは感染症そのものの症状と死だけでなく分断やパラノイア、心気不安までをもたらしている。

生体の破壊だけでなく、経済や文化芸術、良心といった生活まで破壊されつつある。

相互不信感は人種差別を助長し、行政の横暴とデモ、暴動と略奪に至っている。

この本はSF小説のような物語としての面白さがあるノンフィクションだ。

綿密な取材と科学的裏付けに基づいて書かれている。

だからこそ、もう一度読んで理解する事もできる。
即ち、文化芸術活動としての読書を通じて、書店業・物流業の収入となって、店舗を維持し労働者を幸福にさせる。

もう一度読み、理解を深め、次の準備とするためには生データを収集し、保存し、研究者らが自由に用いる事ができるようにしなければならない。

残念なことに、このCovid-19にあってエビデンスは恣意的に操作され、貴重な生データは破棄されているのかもしれない。

果たしてその行為は国民・人類を守れるのだろうか。

敵は批判者や特定の人種、ましてや己の自己愛を刺激する情報ではない。

捕食者だ。

読者

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文芸

日本沈没2020

日本沈没2020

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mouten高2

本が大好きなとある高校2年生男子…

まずこの本を読むと家族に会いたくなる笑 スケールが大きい話ですが普通についていけてしかも何度も涙が出るくらいの感動する話です! しかも現在の社会情勢と同じコロナ禍が進む世界の話で、今(2020年)読んでる方はより親しみやすい本なのではないでしょうか。

約21時間前

運命の八分休符

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やし太郎

なかなか本を読む時間が最近は取れ…

あまりにも美しく、そして哀しい話ばかりでした。 そして、雨や花といった日常の情景描写や心情の機微の描き方美しさに魅了されてると…肝心なところを読み飛ばす…そんなのばっかりでしたが、それがよかった。 格好いいのに、なのに…というラストの哀切さがいいなあ。 どうしてこんな「構図」を考えられるのだろう、そして仮に思いついても「いや、できたらすごいけど、ムリだよな…」とあきらめそうなところを実現させているという、奇跡の神業が最後まで続いてるような作品集でした。 40年前の作品とは思えない、そしてこの本が、ずっと絶版になっていたのも信じられないです。

約21時間前

奇妙な星のおかしな街で

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やし太郎

なかなか本を読む時間が最近は取れ…

なんとなく日常で思うこと、気づいたことのエッセイ、といっていいのかな、そんな作品です。 他の作品では、慌ただしい現代やそのテクノロジーの移り変わりに少し辟易しているようなところが、ちょっと…と思うこともありますが、この本は掌編ばかりなものの、どれも愛おしく、でも現在の生活で満足、という前向きな現状維持感が良かったですね。 「3番目が重要」って、考えたこともなかったけど、ううむ…確かに、と思ってしまいました。

1日前

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東京日記 他六篇

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渡辺洋介

神田村経由専門書版元

録画していた平松洋子さんの仕事部屋に内田百閒全集があり読みたくなった為自宅本棚より。今回は表題ではなく「南山寿」ある女に誘われ部屋に追っていったが、「女は一寸見てきますわ」といって下の階へ降りていくが女はいつまで経っても戻ってこなかったり。眼鏡が鈍く光る疫病神のごとし後任の男などこれでもかと不条理な展開が続くが、 家に住み込みの女中親子の不気味さと言ったら!「二人とも薄目を開いて眠っていると見えて、四つの目玉に灯りが反射し、きらきらと光ってこちらを見ているのかと思われた。」p.201 極めつけは「何かごとごとと云わせていると思ったら、急にぴしゃりと何処かを敲いた音がした。その後がしんと静まって、もう何の物音も話し声も聞こえない。」p.216 この動から静への急激な展開と室内空間での不穏な空気が伝わるのが百閒の魅力。 「一寸待て。引き留めはしないが、一向にわけが解らんではないか」p.225 いや、百閒先生わけが解らないのはこっちですと呟いてしまうけどついつい読んでしまうんだよな。

1日前

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