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ぬぬに 非ワカモノです |
勘定奉行から読み解く江戸の経済史。
財政だけでなく、交通、司法、農政まで、幅広い政府機能を担った勘定奉行。
求められる能力が高すぎて、旗本だけでは人材が足りず、御家人からでもたたき上げで奉行になれたのは面白い。
実力と運さえあれば身分が低くても勘定奉行になれる!かくして、勘定所は、江戸中期以降、能吏たちがワンチャン狙う役所になっていく。
幕府の台所は常に火の車だったので、新たな課税プラン(御益)が提案されては消え、経済に弱い老中や、諸大名をうんざりさせた話も楽しい。
江戸幕府の経済政策の必殺技は貨幣の改鋳で、良貨を悪貨と交換することで莫大な差益を得ていた。
幕末になるともう、商人たちも改鋳のための交換を渋るようになっていて、仕方ないので、交換したら10%増量!交換するまでの交通費負担します!みたいなキャンペーンがあったというのは笑った。