Btn appstore Btn googleplay
41jcgzyznrl

新進作家の「私」は、知り合いのストリックランド夫人が催した晩餐会で株式仲買人をしている彼女の夫を紹介される。特別な印象のない人物だったが、ある日突然、女と... 続き

コメント

モームの代表作。画家ゴーギャンがモデルとされます。ゴーギャンの伝記そのままではないようですが。六ペンスは日常の社会生活、月は遠くにある芸術の理想。主人公は株のディーラーの暮らしを棄て、パリの裏町、辺境の植民地タヒチへ、ヨーロッパ社会の通念の箍をひたすら外し続けていきます。モンマルトルの屋根裏やタヒチ密林の小屋住まいの感じが、デティール豊かに描かれてます。

ゴーギャンをモチーフとした小説、
コイツがロクでもない。
サマセットモームは話が上手く台詞回しも皮肉が効いていて面白い。

本書は19世紀に生存した画家、ゴーギャンをモデルとした作品である。ゴーギャン自体、私自身はあまり詳しくないがどうやら只者ではなったらしい。只者ではなかったとはつまり、かなりの変わり者だとか、気違いだとか、そういった意味においてである。

この物語内でもかなりの部分、大変な代わり者の気違い男として描かれている。証券マンとして安定した収入と温かい家庭を突如として捨て、ボロ雑巾のように心の中にある何かを求めて絵を描いて生きる、彼の姿は多くの人の共感を得られるものではないだろう。ましてや結果的に彼の絵が評価される頃にはもう、彼はこの世にいない。

しかし、彼は周りの視線や評価に対しては微塵も興味がなく、ただひたすらに自分自身の内なる声に忠実に生きるのである。それと対照的に彼の妻やその他大勢(これは現代の私たちの大半もそうだが)は何かを基準となるモデルに沿ったりそのコピーとして、自分自身の人格や人生を形作って、謂わば自分の物語を何かからデザインして生きている、ように思う。

つまり、ゴーギャンが正真正銘「自分自身を生きる」を実践していることに、猛烈な印象というか、刺激を受けるのだと思う。常人にはこのような生き方はとても困難であろうし、彼自身が幸せだったかどうかもわからない。

しかしながら何事かに煩わされず自分の信念だけを持って形振りかまわず生きる姿に、見習うべきことがあると思わずにはいられないのである。

自由に依存せずに生きるというのはこういうことかなと。

抜群に面白い。そして不快感も快感も両方呼び起こすような、そんな作品。

読者

D1cd8f9e 706f 4f28 9e0d 97137f8f558cBe95d78f 8108 4eff 8194 cfddaac041cb71e6ec47 210c 4981 b1b4 119aef0baddfIcon user placeholderBdda8cb0 e275 4b1a 8897 f91ed8e5e311946140d9 9046 4d13 b82c c44db97059db9437c007 975d 417c abab 9115cb6284149911cd5c 6c45 49c6 a27c e6f9dd8db200 21人

ウィリアム・サマセット モームの本

月と六ペンス

月と六ペンス

58ce801a 48f1 4954 8db7 de8340e549e7

junko.A

図書館、散歩、カフェ、雑貨屋、好…

ゴーギャンを素材にした傑作とあり、読んでみました。 現実とは、違う部分もあったらしいですが、天才とか鬼才は、やはりこういう人達なのかな。と感じます。 改めて、ゴーギャンの作品を ゆっくり眺めて見たいと思いました。

約4年前