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一九六〇年、プラハ。小学生のマリはソビエト学校で個性的な友だちに囲まれていた。男の見極め方を教えてくれるギリシア人のリッツァ。嘘つきでもみなに愛されている... 続き

コメント

「白い都のヤスミンカ」は、今までに読んだどんなノンフィクションよりも戦争の悲しさが伝わってきました。

小説のようなおもしろさ、ユーモアとともに、考える本でもあり。

世界史で習ってもたいして理解していなかった東欧の事情、歴史の流れがこんなにすんなりと入ってくるとは。
この本に出会えて良かった。

ノンフィクション。三者三様の人生は国や状況に左右されながら辿られてきた。私は個人史が好き

いわた書店さんの一万円選書の中の一冊。
地図を片手に一気に読了。中東欧の複雑な近代史が、こんなにすんなりと堅苦しくなく、そして日本人の自分にも身近に感じられるのは希代の名エッセイストと名高い米原万理だからか。
解説でも述べられているが、アーニャの章の愛国心についてのくだりは、一度異国に出たことのある人なら誰もが「わかる!」と胸を締め付けられるだろう。秀逸。
この本に出会ってよかった。21世紀に入った今、中東欧を、特にバルカンを旅したくてたまらなくなった。当分は地図を見て妄想に励もう。

軽く読めて、深く考えさせる本。おもしろい。

積ん読をふと手に取り読み始めたら、どっぷり

一対一の関係から、話題が豊かに広がって、するすると共産圏文化に引き込まれていく。ふわっと視野が広がる一冊。

米原さんはとても強い人だ。

共産主義者の父のもとに生まれ、プラハのソビエト学校で長く少女時代を過ごした著者による(たぶんほぼ)ノンフィクション。

ソビエト学校の友人たちとの懐かしき日々の記憶を丹念に描く。
そして彼らの居場所を執念で突き止めた先で、
酷くも愛らしい、非情な現実を知る。

悲しい。しんどい。

でも、この歴史を忘れちゃいけない。
歴史の下で生きざるを得なかった人たちの健気さを、なおざりにしてはいけない。

疎遠だった子どもの頃の親友が大人になり、すっかり様変わりしてしまっている姿を見て、自分の境遇などと比べて何かを考えさせられてしまうような経験は、誰しも身に覚えがあるのではないだろうか。この本は、多感な青春時代を冷戦真っ只中のソビエト学校で過ごした日本人女性が語る、そんな形の思い出話。

面白かった。歴史を知ればより面白いと思う。

面白い。夢中になって読んだ。ロシア語通訳者の米原万里は1959年から64年まで、日本共産党代表の父に同行して、チェコ・プラハのソビエト連邦学校に編入。このエッセーは3人のクラスメートと過ごした経験、そしておよそ30年後に果たした彼女らとの再会を主題にしている。
背景となる時代、59年から91年は、プラハの春、冷戦の終結、ソ連の崩壊、ユーゴスラヴィア紛争と激動の時代であり、この時代の中で、少女たちがいかに大人の少女になっていったかが生き生きと描かれている。
登場する少女はギリシャからの亡命者の娘、ルーマニアの支配階級の娘、バルチザンの元英雄の娘の3人。舞台となるのが、社会主義国家の学校という特殊事情から、少女なりに自分たちの思想、考え方を持つことになるが、一方ではそれぞれが何らかの矛盾を感じ、混乱している。したがい、彼女らの言動は時折奇異なものに映る。例えば、ルーマニアの支配階級の娘であるアーニャは宮殿のような住居を与えられているが、自らを共産主義の闘争者と呼ぶ。筆者は、それを決してこきおろしたりはせず、彼女との対話を通して、何故彼女がそういう思想、矛盾を抱くように至ったのかを、わかりやすく描写してくれている。これは筆者の知識、筆力によるところが大きい。
中東欧に少しでも関心のある人は、必読の★5。いや、娯楽性の高いエッセーであり、すべての人にお勧めと思う。

ソビエトで暮らした時間は長くはなかったかも知れないけれど、米原さんの経験はそんな短さを感じさせないくらいに鮮明で切なくもあって、儚げでもある一方で強くもある。

同級生との過去を思い返し、再び会いに行く…お話の構成自体は変わらないのに、そこに出てくる登場人物たちのもつバックグラウンドや姿勢が変わるだけでこんなにもお話が変わってしまうのか…と思いました。
祖国への誇りを胸に生きる人、祖国への想いが薄れた人…米原さんと同じように、祖国を心のどこかに留めながらソビエトに来た各々の想いがそこかしこに散りばめられていました。そして、切っても切り離せない「プラハの春」。
穏やかな学生生活を送りたい、豊かな生活を過ごしたい。
そう思いつつも、政治に少しずつ侵食されていく生活そのものへの儚い気持ちも芽生えました。

わたしの知識不足で(特にプラハの春に関しては)、斜め読みの部分があるのですが、祖国への想いの変化や変わらない人間性・変わってしまった志…など様々な想いがぐるぐると巡るお話ばかりで好きな本のひとつになりました。

数年前に3年程、東欧に住んでいました。懐かしい情景が浮かび、気がつくと一気読み。セルビアの大学には日本学科があったり3.11の時には多額の寄付金を送ってくれたりと、日本人がとても好きな国です。遠くヨーロッパの国ではなく、とても素敵な人が多い国の話です。

良い本だった。そして、自分が日本のことをいかに知らないかを思い知った。

子供ならではな会話の赤裸々な感じが面白い。高校生ぐらいの時に、読んでいたら、世界史の授業が少しは理解できたのかも。

読者

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米原万里の本

ヒトのオスは飼わないの?

ヒトのオスは飼わないの?

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くろ

ミステリー小説、特に海外作品が好…

米原さんの愛したペットのビリ、チビリ、無理、道理、ゲン、ターニャ、ソーニャ、ノラ等々のエピソードが面白おかしく、時にはせつなくさせるいつもの米原節炸裂です。 現代のペット観からしたらちょっとズレを感じる部分もあるけど、米原さんの家族(動物?)愛を感じながら、動物と暮らしたくなるけど、(責任を考えて)諦める、という考えをグルグルつい繰り返してしまいます。

約1年前

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ガセネッタ&シモネッタ

ガセネッタ&シモネッタ

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1982年生まれ。

2000年の刊行なので論調に時代を感じるけれど、久しぶりの米原節が懐かしくもあり。翻訳家の柳瀬尚樹との対談、癖のある人柄を感じさせながらも、柳瀬氏の「翻訳に正解はある。正解を目指すべきだ」に大いに納得。

3年前

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