新着

砂嵐に星屑

砂嵐に星屑 一穂ミチ

短編連作4編。 テレビ局で働く人達の話。華やかなようで泥臭い仕事。 個人としては、4作目の「眠れぬ夜のあなた」がよかった。というか、主人公の情けなさ弱さが至らなさがズバズバ胸に刺さる。「私やんコレ」 関西弁で繰り広げられる物語にどっぷり浸かってしまった。

小説8050

小説8050 林真理子

「まさか自分の家でこんなことが起こるなんて」戸惑い、悩み、そうテンパってしまう。それも、何より大切な人が本来の自分失っていく様は、自分の無力さをも思い。逃れたくなる。 そして、その大切な人がいなくなってしまったらと望む自分にも、嫌気が差して考えたくなくなる。 親だって人間だから。だから、子供だって1人の人間なんだ。 少し前の父親像のような気がするのは、8050の話だからだろう。学校は、世界の一部分でしかない事。 子供にとってその一部分がすべての時もある。 そんな事を、話せる大人であればと思う。

13
模倣犯〈5〉

模倣犯〈5〉 宮部みゆき

私たち読者も宮部みゆき劇場の観覧者。宮部みゆきさん、すごい。主人公は、誰と言えばいいのか?登場人物が複雑に絡み合い、さまざまな立場から読んだ。

20
超人X 3

超人X 3 石田スイ

「これぞ、石田スイ‼︎」 そんな展開が3巻では待っている。 普段の中から生まれる“狂気”、絶望の中から生まれる“狂気”。 この人が描く“狂気”は、恐ろしいくらいに人を惹きつける。 ラストには、希望の中から生まれる“狂気”まで描き切った。 もう、凄いとしか言いようがない。 表紙の謎も3巻を読めば分かる。 3巻は神がかっています…‼︎

最強の働き方;世界中の上司に怒られ、凄すぎる部下・同僚に学んだ77の教訓

最強の働き方;世界中の上司に怒られ、凄すぎる部下・同僚に学んだ77の教訓 ムーギー・キム

自分がやりたいこと✖️できること✖️社会に要請されるとこが分かれば自然と努力が継続し、一流になる。 世間体や肩書きや見栄のためにやりたくない仕事をやり続けるほど人生は長くない。やりたいことを知ることが一番大事。 それが上位概念で、そのほかのtipsは、一つ一つの積み重ねが大切、という、イチローとか一流の人に共通するアドバイス。メールは半分の量に、とかメモもロジカルとか、そういう一つ一つのプロ意識がプロをつくるのだろう。

21
西遊記 4

西遊記 4 中野美代子

この冒険は面白いが、やはり中国的ですね。 日本人ではちょっと考えられない事を悟空はやるし三蔵はいまいち偉い坊さんって感じじゃない。 ただ娯楽のない昔にみんなが夢中になったのはわかる。

硝子の塔の殺人

硝子の塔の殺人 知念実希人

エキセントリックな名探偵を、最初のうちは好きになれず‥でも、読み進むうちにだんだん慣れてきて(笑)そしと、2重3重のトリックに痺れました。 作中に出てくる、タイトルは知ってるけど読んだことのないミステリー、読んでみたいです。

10
ロマンチック・ラブ・イデオロギー

ロマンチック・ラブ・イデオロギー 手塚美楽

ロングの女の子がカップラーメンを食べながらiPhoneでこんな短歌を入力する姿が想像できる。 実際はそうではなくても良い。 リアルを噛み締めながら、「あなた」について胸を突く勢いのある短歌。 もう私にはない可愛い20歳の女の子がここにいる。

後宮の烏 7

後宮の烏 7 白川 紺子/香魚子

大大円で終了。よくまとまって終わった感じ。 もっと彼女をクローズアップさせて欲しかった。

Jポップで考える哲学 自分を問い直すための15曲

Jポップで考える哲学 自分を問い直すための15曲 戸谷洋志

 この本を読む以前、いくつかの例外を除いてJポップなんて恋愛とか友情とかを甘ったるい詞ばっかりで聞くに堪えない音楽ばかりだと思っていた。でも丁寧に読み砕いていくと、深く考えさせられる歌詞がたくさんあることに気づかせられた。  例えば戸谷先生⁉︎は、乃木坂46の「君の名は希望」では透明人間と呼ばれていた僕の存在に気づいてくれた君、そして新しい自分を発見する僕について、宇多田ヒカルの「誰かの願いが叶うころ」では、みんなの願いは同時には叶わない、自分の幸せはあなたの幸せと同じじゃないという悲しみと救いについて、東京事変の「閃光少女」ではバタイユのいう目的と手段の関係では捉えることのできない価値を持った瞬間を考え、SEKAI NO OWARIの「RPG」では「決断の本質とは、決断がその決断をした人間の人生を表現する」というヤスパースを引き合いにだすなど、Jポップの歌詞に内包する人間に様々な問題を掘り起こして、哲学者の言葉と共に考えていく。  もっとも旋律やリズムなどの音楽全体が好きになったわけじゃないし、ゲスの何とかというのは嫌いだし、AIの「Story」は「アナタ」と「あなた」と「キミ」がどういう関係なのかわからなくてややこしかったが。  次はハンナ・アーレントを読んでみたくなった。  ひとついいたいことがある。それは本文印刷の悪さだ。文字全体にアミがかかっているみたいにかすれていて、シャープさが全くない。まるで古いものを画像にしたような読みにくさだ。

世界トップエリートのコミュ力の基本

世界トップエリートのコミュ力の基本 ムーギー・キム

「何かを書くときや、プレゼンするとき、最大の自信の根拠になるのは『これを伝えるのが楽しみで仕方がない』と思えるまで下準備したという事実である。特に緊張するときこそ、楽しみが緊張を上回るほど、自分ならではの付加価値のある話を考え抜くこと。 それを端的に一言で伝えることができれば、どこでも誰とでも大勢ともコミュニケーションできる。」 というパワフルなメッセージが響いた。 なぜなら「自信がなく、緊張する」いう不安があるとき、「乗り越えないと…」さらに重いプレッシャーで自分を追い込みがちな私に、「楽しみ」で乗り越えようという提案はとても建設的で文字通り「楽しみ」に感じた。

シャーロック・ホームズの建築

シャーロック・ホームズの建築 北原 尚彦/村山 隆司

ホームズものを読んでいて、完全に漠然としていた建物のイメージが具現化されるのですが、単に「見取を解読」するだけではなく、当時のイギリスの建築状況などからも綿密に検討されているため、たぶんこれが真実なんだろうなあ、と思いますね。こういう書籍は、それこそ英訳して世界中で出版してもよいのかも…とも思います。 そして別方面から考えると、本編では、こんなにくどく間取りの描写があったんだな、ということにも気づきました。

正欲

正欲 朝井リョウ

読了したにも関わらず「消化不良」を起こした。 善悪を、多数派・少数派を、明暗を 社会の中で両極端に分かれているあらゆるものの どちらが「善」で「多」で「明」なのか それはいつ誰がどのように判断するのか考えざるを 得ない作品であった。 社会全体がなんとなく下した判断はその反対側に いる人を苦しめていることがある。 一方で、じゃあその判断を緩めましょう。 境界線なんてなくしましょう。という安易な判断も また誰かを苦しめていることがある。 結局、人は全員他人であって 家族であろうが 恋人であろうがなんだろうが その人の中の正義は その人だけのものである。決して他人が安易に 触れていいものではない。 でも触れてもらわないと関わってもらわないと 人は崩壊したり暴走したりしてしまう。 その人間のアンバランスな感じとかアンニュイな 感じとかがたまらなかった。 闇が深かったり ちょっと異質な感じだったり する話が散りばめられているものの作者の言葉の 選び方や構成のおもしろさでかき消されている 感じがあった。 最後のページを読んだ瞬間に必ず最初のページに 戻りたくなる。無限ループ必須な作品。 一気読みをおすすめしたい。

38
次のページ