社会

くらべる東西

くらべる東西 おかべたかし

くらべるシリーズ面白い! 見開きの左右で東と西、それぞれの写真を掲載。 次のページで種明かしという構成。 銭湯の湯船が奥にある関東と真ん中にある関西。 カラフルな東京のタクシーとクロ主体の大阪のタクシー。 関東の桜餅と関西の道明寺。 よく見ないと違いが分からないものから、明確に異なるものまで、東西の文化の違いが感じ取れて非常に興味深い。

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政令指定都市 - 100万都市から都構想へ

政令指定都市 - 100万都市から都構想へ 北村亘

題名通り、政令指定都市という行政区分についての新書。 身近かつ重要、しかも、あまり解説書もなく、大阪都構想などにより近年再考されるべきものになっているため、テーマ設定としては素晴らしい。 内容としても、政令指定都市についての理解が深まり、それこそ公務員を目指す人などにも有効な本だとは思う。 インタビューなどもしており、論文上だけでない実際の在りように迫ろうとしている。 加えて、2013年時点ではあるが、大阪都構想の流れについても面白い。 一方で、新書の割には著者の文章の整理がうまく出来ていないように感じる。 繰り返しの表現や、(特に三章の「権能と組織」の部分など)話が散らかっている印象を受ける。 終章「政令指定都市を超えて」というありがちな章題が示すように、どのように政令指定都市の問題点の解決策も具体性を欠いてしまっている。 テーマ時代が面白かっただけに、そうした点が残念だった。

家族喰い――尼崎連続変死事件の真相

家族喰い――尼崎連続変死事件の真相 小野一光

この事件に関しては個人的にスクラップブックを作るくらい様々な資料を集めたが、『一般人が触れてはいけない』闇がありすぎると判断したため、スクラップブックも破棄した。角田美代子が『自殺』したため全ての真相は闇の中だが、その闇は余りに生々しく深い。正気を保って読むのが難しい人もいるかも知れない。忠告:ホラー小説が苦手な方は回れ右。中途半端な好奇心でこの本を読破しようと思わないこと

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ほんとうの構造主義 言語・権力・主体

ほんとうの構造主義 言語・権力・主体 出口顯

P231 正しい人間主義は、自分自身から始めるのではなく、人間まえにまず生命を、生命のまえには世界を優先し、自己を愛する以前にまず他の存在に敬意を払う必要がある、というべきではないだろうか。人類であれ何であれひとつの生物種が、たとえ二百万ないし三百万年のあいだこの地上に生きることができたからといって、結局は死滅する時を迎えるのであれば、この地上をひとつの物体のように恣いままにし、恥も慎みもなく振る舞うことが許される口実とはならない、ということが必要なのではないだろうか。

記者たちは海に向かった 津波と放射能と福島民友新聞

記者たちは海に向かった 津波と放射能と福島民友新聞 門田隆将

2011年3月11日 24歳の1人の青年が職務中に津波に攫われ、彼は還らぬ人となった。 彼は津波に攫われる直前まで、避難誘導をしていた。 彼は、福島民友新聞という地方紙の新聞記者。それも地震、津波。原発事故という三重苦に今もまだ晒されている双葉郡を含む相双(そうそう)地区と呼ばれる場所の新進気鋭の若手だった。 これは、福島民友新聞社相双地区の記者たちが直面した真実。 この書籍の存在は知っていた。いつか読みたいと思っていた。あの日の光景をきちんと知っておきたいと。発行は震災から三年後、その時はまだ、読めずにいた。あまりにも辛すぎた。心の傷は時間が治してくれる。それでも、時間が短すぎる。だが、あれから7年たった。当時小学生だった子は中学校、高校、大学へと進学し、また社会人として新たな生活をスタートさせているし、その年に生まれた子供は小学校へ入学している。それだけ年月がたっているのだ。 いまなら、読めるだろうと感じた。確かに読めた。それでもあの当時感じた恐怖や悲しみや苦しみや感謝から自然に湧き上がる涙は取められない。 フクシマは危ないとか危険とかただ漠然とした感情だけで、いまの福島を訪れたこともない、住んだこともない。原発事故後に福島が県をあげてどのように取り組みを始めたかを知りもせず、一部しか報道されないことが全てだと、だだ周りの情報に踊らされている人たちすべてに、己の恐怖や痛みと向き合いながらそれでも真実を伝えようとしている人たちがいる事を知ってもらいたい。

うしろめたさの人類学

うしろめたさの人類学 松村圭一郎

著者がフィールドワークの拠点としているエチオピアと今の日本社会とコミュニケーションのギャップから、「あたりまえ」と思い込んでいる(考えようとしない)社会やシステムの仕組の問題点を解きほぐし、読者をポジティブな思考と行動に促す、ミシマ社らしい良書。読みながら、(地域)アートやコミュニティづくりに携わるような人にも、やってることの根本的な意義に立ち返るうえで補助線になると思いました。タイトルもいいですね!

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日本の夜の公共圏:スナック研究序説

日本の夜の公共圏:スナック研究序説 谷口功一

タイトルに惹かれて。おちゃらけかと思ったが大学の先生達が中心となって研究会を組織しサントリーから助成金まで受けて作られている。こういうのは中玉半端にふざけてはダメで真面目にやればやるほど面白い。スナックの成り立ちから法規制、統計的な側面などその世界で一流の学者がまとめてるから妙な説得力がある。さすがにスナックを語るのに本居宣長まで引っ張り出してくる辺りはこじつけでしょ、と思わざるをえないけども(笑) タイトルは公共圏だけど公界といったニュアンスだろうか…スナックは志がなくてもできる業態〜特段難しい酒を置かなくてもいいし料理を頑張らなくてもいい〜だから故に日頃の地位や立場を無視した社交場たり得るのであるということらしい。関係ないけども日本中どこにでもあるスナックが異常に少ないのは我が郷里の奈良県でこれは研究会的にも興味深いテーマらしい。柳田國男や永井荷風まで引っ張り出した研究書なので次作ではその辺りの考察も掘り下げてほしいと思った。

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暴政:20世紀の歴史に学ぶ20のレッスン

暴政:20世紀の歴史に学ぶ20のレッスン ティモシー・スナイダー

『ブラッドランド』通読中、凄い本ですね。一緒に見つけた薄いこちらを先に読了。トランプ時代の知識層の危機感!な本でした。ポピュリズムは、というよりポスト・トゥルースはファシズム前夜に似ている。僕たちはいかにして生きるか。歴史家の視点。ただもう世界が分断されていることはハッキリしてきた訳でしょう、どうやって理性の声をポピュリストに届けるのか。困難な仕事です

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断片的なものの社会学

断片的なものの社会学 岸政彦

2017.10.30 前から読みたくてやっと購入。 他の人の感想にもあるように、この本から何かを得るとかそういった類のものではなく、作者の主観で色んな人、物事との距離感がタイトル通り断片的に語られてる。 これを読んで自分も作者と同じモヤモヤを感じる人は多くいるはず。

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