岩波書店の本

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不如帰 徳冨蘆花

快活な海軍の若者武男と陸軍中将の娘浪子は幸せな新婚生活を送っていたが、浪子は結核にかかってしまう。それを知った千々石が二人の仲を引き裂くべく画策する。明治を代表する悲恋小説。 文語体で慣れるまでやや読みにくかったが、100年以上前に書かれたとは思えないほど話に入り込むことができた。やはり純愛、悲恋といったテーマは現代にも通じる。

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愛と偶然との戯れ マリヴォー

マリヴォーによる恋愛喜劇。 結婚の障害となるものが「親」から「自分」に変わっていったあたりの話。なので登場人物たちも自分の家柄や身分から出てくる自尊心によって自ら結婚に壁を作っている。その壁を壊すほどの愛がここには描かれるわけだが。

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岩波茂雄文集 第3巻 1942-1946年 植田康夫

つい先日、岩波文庫が創立90周年を迎えたとか。 神田に古本屋を起こした男の綴る、おおらかで思慮深く、時として激しい、そんな言葉の数々。 時々、チラリと漱石の影が見られたりするのだが、それもまた面白い。

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ビゴー日本素描集 清水勲

イラスト集というよりは取材集といえるほど、人間の表情や時代の特徴を捉えて過不足なく一枚の絵にしている。表情なんてシンプルだけどほんとリアル。うまいよなー。趣味なのか芸者のスケッチが多く、今よりも性に開けっぴろげだったのかと想像したり。面白いし何度か見たい本なのに不思議となにか物足りない。自分にその時代の知識が少ないせいかもしれない。もっと知識がある人にはたくさん想像膨らんで飽きない本になると思う。

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俳句のユーモア 坪内稔典

P121 短歌形式には呪力がこもるが、俳句形式にはこもらない。(中略) 短歌形式と俳句形式のこんなちがいは、おそらくその発生の事情に起因している。短歌形式は和歌の一体としてはるかな昔に起源を持ち、しかも雅へと上昇して俗(日常)と断絶した。ところが、俳句は元々、相手に開かれた唱和としてはじまり、滑稽化を強めて俗の要素を濃厚にした。

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性食考 赤坂憲雄

好き過ぎて、食べてやりたいとか。そんな類の小説が売れたりと、「何となくわかる」モヤモヤ感を、色んな例出して書き出したら、これだけの分量になったのかな?と思ったら、買ってた(笑)

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まど・みちお詩集 谷川俊太郎

改めて、とてもいい。まどさんの詩を読むと、こんな見方もあったのか〜と世界へのまなざしが広がり感動する。こんな素敵な視点を自分も持ちたい、そう思うと日常のあらゆるものを見るときに慈しみの目を持ち愛おしい世界をめでるような思いで暮らせるようになる。まどさん、ありがとう。

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古森のひみつ ディーノ・ブッツァーティ

大好きなブッツァーティによる、これぞファンタジーというお話。大人になり失ってしまった子供の心と感受性を、少し取り戻せたような気持ちになりました。 『シチリアを征服したクマ王国の物語』は、ブッツァーティ自身による挿絵の可愛さも手伝って明るく賑やかな感じ(結末はさておき)だけれど、この『古森のひみつ』は少し不気味でしっとりとしています。森にいると感じる、あの畏れのような感情が、ありありと蘇ってきました。

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ひとまねこざるびょういんへいく マーガレット・レイ

おさるのジョージシリーズ。 Eテレで見てもそうだけど、ジョージのお話はどれも大人がとっても優しい!どんなに失敗しても良いところを見つけてハッピーエンドにしてくれる。子育てを教わるような絵本。 本作も顰蹙をかうような失敗をするが最後は素敵なハッピーエンドに。

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春のめざめ 

舞台観劇後に読了。久々の岩波文庫、かなり読みやすくなってる♡ Lea MicheleやJonathan Groffがブロードウェイで演じ、gleeのプロデューサーに見初められた伝説のSpring Awakening‼︎‼︎白井晃さんの演出が見事でした。がやはりミュージカル観たい‼︎四季じゃないやつ‼︎

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宇宙から学ぶ――ユニバソロジのすすめ 毛利衛

一気読み!中学の時に毛利さんの本を読んで大きな影響を受けた覚えがあるけれど、この本を読みながらも自分が考えてたことと近いな、と思い、それは毛利さんの影響を受けてこれまで思考してきたからなんだろうと気づく。ユニバソロジの考え方は自分にはすんなり入った。なぜなら自分の教育分野における取り組みもUniversalをテーマにしているからだ。教育にもこの流れが来ているということは人類が生き延びるために必然なんだろう、と毛利さんの本を読んで再認識した。

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自動車の社会的費用 宇沢弘文

P170 自動車のもたらす社会的費用は、具体的には、交通事故、犯罪、公害、環境破壊というかたちをとってあらわれるが、いずれも、健康、安全歩行などという市民の基本的権利を侵害し、しかし人々に不可逆的な損失を与えるものが多い。このような社会的費用の発生に対して、自動車の便益を享受する人々は、わずかしかその費用を負担していない。逆にいうならば、自動車の普及は、自動車利用者がこのような社会的費用を負担しないでもよかったからこそはじめて可能になったともいえるのである。