岩波書店の本

音・ことば・人間

音・ことば・人間 武満徹

1970年代後半『世界』で連載された、文化人類学者と作曲家の公開往復書簡。音やことばが一応のテーマになってはいるものの、まとまりはなく議論が深まらない。日本が経済的に豊かであった頃の連載であり、書簡が書かれた場所はアフリカであったりパリであったりニューヨークであったり。金あるなあ。豊かな資金を背景に海外に飛びながら、辺境である日本から西欧に赴く人類学者・作曲家というねじれに二人とも悩んでいること、日本の音楽やその他の芸術に対する愛憎の念が入り混じっていることが行間から伝わってくる。これが裏テーマか。

二十四の瞳

二十四の瞳 壺井栄

置かれた環境で、必死にもがく子どもたちに心打たれます。 現代を生きる私達の働く意味をも考えさせられました。貧しい一寒村が舞台となっていますが、家庭事情によって幼き頃から仕事を手伝い働く姿、貧しくても活き活きとしている姿、ぶつかり合いながらも団結していく姿、いつの時も子どもたちは大切なことを気づかせてくれる、かけがえのない存在であることに変わりはありません。 国のために生き国のために死ぬことが名誉であるとされ、反戦を口にすれば牢獄へ。自分の考えを持つことが許されなかった時代。 これは二度と繰り返してはいけない過ちですが、間違いに気づき正していく姿勢を持ち続けること、これは現代にも通ずるものがあります。 そして、子どものような女先生、大切なものを見失わない強さにとても惹かれました。

代表的日本人

代表的日本人 内村鑑三

5.日蓮 5世紀 伝来 聖徳太子 天王寺 奈良朝 9世紀 最澄 天台宗 比叡山と空海 高野山 仏教の華美虚飾 12世紀終わり近く 禅の導入と法然(源空)「南無阿弥陀」 13世紀 日蓮(蓮長)

被災弱者

被災弱者 岡田広行

災害は過ぎた。ではそれから? 一度破壊されたコミュニティや暮らしを再建するにはどれほどの労力が必要なのだろうか。見えないものこそ重要であり、すぐに再生するものではない。目に見える“家”ですら、再建の見込みが不確かなのに。 だが世間は被災がある程度落ち着いたことに安心し、支援の手を引いていく…。これは“四年後”の話。私自身、反省することが多い。

パンダ――ネコをかぶった珍獣

パンダ――ネコをかぶった珍獣 倉持浩

東京・上野動物園でパンダの飼育を担当されている職員の方が書かれた本。内容はパンダの模様の話から食べるもの、クマとパンダの比較、職員さんがパンダの体を動かすトレーニングや繁殖についてなど。繁殖が難しい理由はパンダの繁殖季節が年1回、季節中に2、3日しかないこと。さらにパンダ同士の相性も大事など。読んでみてパンダは謎の部分が多い、かなり繊細、デリケートだということが分かりました。報道陣への対応、パンダの輸出先、中国へのレンタル料の話などパンダ以外のデリケートな部分も知ることができるパンダの本です。

アーベルチェの冒険

アーベルチェの冒険 アニー・M・G・シュミット

2018/2/12読了 小学生の頃にこの本に出会っていたら、どんなに幸せな読書体験が出来ただろう。今読んでも面白いけど、子供時代にまっさらな気持ちで読みたかったな。 ちなみにエレベーターで天井を突き破って空に飛び出てしまうというアイディアは、ダールのチョコレート工場の秘密よりこの本の方が先らしい。 続編もあるから早めに読まないと。