幻冬舎の本

銀行籠城

銀行籠城 新堂冬樹

主人公の一人である五十嵐はなかなか魅力的だし、バイオレンス描写は割と壮絶で心惹かれたが、五十嵐の過去のパンチが弱くて(そこそこ壮絶な過去だが語られ方がサラっとしすぎている気がする)前半の壮絶さとのバランスが悪く感じた。娯楽小説としてはちょっと時代を感じる印象がある。あと五十嵐のモノローグ(地の文における心情描写)には高校生が考える「俺が考えためちゃすごい犯罪者」みたいな臭みは正直ある。 しかし倫理や道徳に対する思考実験みたいな意味ではかなり心動かされたし、夢中になって一日で読んでしまったのでつまらなくはなかったのだと思う。再読したいとは正直思わないが面白かった。 銀行内の役職事情や警察の内部事情などはよく取材されていてためになった(今も通用するのかはわからないが)。

あの男の正体

あの男の正体 牛島信

成功した軍医との二足のわらじを達成した森鴎外ではないが、現役弁護士の牛島信氏が書いた本に興味を持ったのは、自社が入居しているテナントビルの以前の敵対的買収防衛に一役買ったらしいことを、彼自身のブログで拝見したことによる。この本を読んだことの思わぬ収穫は、「内外海行」という架空の中堅商社の事業承継を巡る男女小説において、ビジネスでは人は必ずしも合理的とは言えないという行動に出ることがあるという心理学の文脈で、自分の考えが深まったことである。また、株の分割の仕方なども、著者がプロフェッショナルであることから、参考になるテクニックだと感じた。さらに、実在する芸術作品や日本料理屋の名前も出てきて、調べながら読む過程も面白かった。牛島信の著書を、また機会があれば読みたいと思う(特に前述の敵対的買収防衛の一件については内容を理解したい)。

しらふで生きる

しらふで生きる 町田康

2019/12/26 読了 町田節炸裂❗️ 「脳髄がええ感じ」で書いても、町田節は健在ですね❤️ 読めない漢字がいろいろあって、辞書を引きつつ読みました。ちょっと賢くなった気がします(^。^) 酒を止めるきっかけなんて、人それぞれ。そんなに大仰に考えなくてもいいんじゃないでしょうか。僕は、きっと、死ぬまで呑み続けると思います。まぁ、「負」を引き受けるほど飲むわけでもないしねー。

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潔白

潔白 青木俊

この国は、父を二度殺した

祝祭と予感

祝祭と予感 恩田陸

マサルは全身が耳になってしまったような気がした。身体全体で、すべての肌で、音を聴いている。浴びている、吸い込んでいる。

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秀吉の活

秀吉の活 木下昌輝

就職、結婚、転機…キャリアとライフステージと言う珍しい観点から、迷い悩む"凡人"秀吉の生涯を描いた意欲作。 いかに単に"生きる"のではなく"活きる"のか。 戦国武将と言う生き方にうんざりし、引退に憧れながらも、信長の死によって逃げる事が出来なくなり、天下人の責務を果たしつつもを徐々に歪んでいく悲哀。 秀吉の非常に現代的な描き方だが、こう言う一面もあった人なのだろうなぁと思わせる説得力がある。

オーディションから逃げられない

オーディションから逃げられない 桂望実

読書から学ぶことや考えることは十人十色。なんでこんなことがてきないの。難しいことは言ってない、一つづつ丁寧にすれば、誰でもできる。この本を読んで、部下や同僚にもっと優しく喋ろうと思いました。

ワルツを踊ろう

ワルツを踊ろう 中山七里

21世紀の津山事件。 というか主人公、村に溶け込むやり方アホか…と思うくらいギャグすれすれ。感情移入出来ないぶん、かえってドライな感覚で読めた。 キナ臭いと思っていた人物が、やはり黒幕だった。限界集落版アウトレイジ。 全員悪人で気分がけったクソ悪い。 とりあえず黒幕には報いあれ。

一度死んでみた

一度死んでみた 澤本嘉光/鹿目けい子

ページ数はそんなに多くないのに読んだ後は満足感に浸れる楽しい小説だった。愉快な伏線が張り巡らされている。 人生において大切なことは何かをポップに描いた安心しながら読むことのできる作品。

とんでもない甲虫

とんでもない甲虫 丸山宗利/福井敬貴

世界には色んな昆虫がいるんだなぁ。かっこいいヤツが沢山載ってて見てるだけで楽しかった。実物を見てみたい。

ハートドリブン 目に見えないものを大切にする力

ハートドリブン 目に見えないものを大切にする力 塩田元規

確かに、職場で感情に素直になる機会というのは少ない。何となく気を張って、冷静を装う。学生時代との大きな違いの一つである。 感情に素直に従うことをゲームに発見した著者の視点は面白い。子どもの頃、コントローラーを持つ手が汗ばんだ記憶が誰にでもあると思う。 著者、めちゃくちゃ号泣しているなという印象だけど、それくらい心に従って生きることができていて、そのような生き方が許容される環境を作っているということだろう。 「旅は旅行と違って、目的地が明確じゃなくていい。道中を楽しめればいい。歩いてきた道が全て宝物。」 読み終わって、1日1日を大切に楽しみたいと思う。

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どうしても生きてる

どうしても生きてる 朝井リョウ

6話からなる短編集 心が痛くても痛いと言えない 辛くても大丈夫と言ってしまう 外れ籤を引いても諦めてしまう それを口に出して言えたならもっと楽な生き方ができるのかもしれない

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自分のことは話すな

自分のことは話すな 吉原珠央

「聞くふり上手」じゃなくて 「反応上手」になる 相手を喜ばせようという気持ちで 話に反応する

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キラキラ共和国

キラキラ共和国 小川糸

ツバキ文具店の続き。 大切な人の死と向き合う辛い事も、鳩子さんをはじめとして周りの人々の穏やかさで優しく描かれている。出てくる食べものも、相変わらず美味しそう。

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いつかの岸辺に跳ねていく

いつかの岸辺に跳ねていく 加納朋子

幼なじみっていいなってしみじみ思う 引越しの多かった自分にとって 自分をわかってくれる存在がいるというだけで羨ましい限り 周りに変な子と言われながら足掻き続けた徹子 自分をわかってくれる存在の護を信じて 最初から助けを求めていたら もっと楽に生きれたのに 最終的には護の機転がきいたんだけど 未来は変えられると希望が持てる話でした

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わたしを支えるもの すーちゃんの人生

わたしを支えるもの すーちゃんの人生 益田ミリ

食品を製造している友人も、すーちゃんと同じく『食べることは信じることなんだ』と言っていて、ほんとそうだよなぁと。 いい話がたくさんだった。それだけにスナップエンドウの描写が…。あ、でもひょっとして、地這いスナップエンドウってあるのかな?