文藝春秋の本

奥様はクレイジーフルーツ

奥様はクレイジーフルーツ 柚木麻子

知り合いの性事情をセキララに聞かされているみたいで恥ずかしい。基本的に、初美、大丈夫??と心配しちゃうくらい面白おかしい内容だけれど、夫の興味をひこうと甲斐甲斐しくがんばる初美を応援したくなってくる。

十代に共感する奴はみんな嘘つき

十代に共感する奴はみんな嘘つき 最果タヒ

世の中の中心に自分達がいる。ってどこから湧いてくるのか分からないような思い込みも、当時の私には真実だった。こういった若さは大抵年を重ねるごとに薄れていく。自分や周囲の感情や空気に敏感で、それってかなりめんどくさいことだけど最高に素敵なことじゃん!かっこいいじゃん!って後々気づく悲しさ。一生青春!大人も精一杯生きよう!

フィデル誕生 ポーラースター3

フィデル誕生 ポーラースター3 海堂尊

キューバとカストロ親子二世代の話。まるで本人が書いているような文体は臨場感があって良い。ゲバラ漂流は中南米の歴史ばかりで難しかったが、フィデル誕生は主人公たちが中心なので読みやすかった。

天才の思考 高畑勲と宮崎駿

天才の思考 高畑勲と宮崎駿 鈴木敏夫

作品ごとに苦労話やエピソードが載っていて、普段では知り得ないことが書かれているので非常に面白かった。二人の天才の信念の貫き方や一緒に働いてる人達のプロフェッショナルな姿勢、声優さんや久石譲さんの作品の取り組み方など驚かされるところもあった。 読んでる間はただただ楽しかったです。

上野千鶴子のサバイバル語録

上野千鶴子のサバイバル語録 上野千鶴子

今まで全然触れてこなかった領域の方ですが、先日の東京大学の入学式での祝辞を読んで、もう少し読んでみた方が良さそうだ、と感じて導入編として読みました。 文章を貫くものは強いけれど、語自体が強いわけではなく弱いものでもないようです。語録なので簡潔で読みやすいこともあって、引用元を今度は何冊か読んでみようと思います。

33c7d657 c16f 47ce b380 0f3947cdf7373918954a 0ea2 4c1a bed3 5136cde20b2b10f638e3 50df 4e55 a884 a07c9645afcdCa2dd7a9 6517 464f 8045 466a9579b90a
世界史の新常識

世界史の新常識 文藝春秋編

ローマ帝国滅亡の理由は大規模な難民の移住というのは説得力があり、現在のアメリカやヨーロッパの難民報道を聴くと考えさせられるものがあります。

ママがやった

ママがやった 井上荒野

感情を何処の誰に持っていけばいいのかなかなか分からない作品だった。あとがきを読む事でこの作品のテーマ(?)に気付かされ、恐ろしくなった。 人の心なんて分からないし、人の心は良くも悪くも、日常が蝕んでいくのだと思った。 何日か経って気づいた事は、夫が雑誌に載っているママの教え子をママに伝えた時にママの中で夫に対して諦めていた心の中のスイッチが押されたのだろうという事。 ママの本当の心情は分からない。 だけど、そうかなぁと思った。

陰陽師 女蛇ノ巻

陰陽師 女蛇ノ巻 夢枕獏

シリーズ16。短編12篇。 超短編集なんですが、今回は清明のセリフが胸キュンすぎて。夢枕獏先生って67歳でしたよね。 作品は和やかに事件解決となります。 相変わらず清明は、焦らしてくれますので源博雅と一緒にジレます。 蘆屋道満もなんだか穏やか。

67312a8c 3de3 4d57 a37d 9b214dec951f6e82f60d 71f7 4534 9099 863fca10eee227975ca8 a059 4dff 8868 6373d3a65c41
110番のホームズ 119番のワトソン 夕暮市火災事件簿

110番のホームズ 119番のワトソン 夕暮市火災事件簿 平田駒

珍しい関係のバディ本です。 「ホームズとワトソン」と言えばイメージがありますが、全然違います。 「シャーロック」=奇人だそうです。 火災と警察はこうやって連携しているんだと勉強になりました。2人の仲がこれから楽しみです。

静かな雨

静かな雨 宮下奈都

たい焼きが食べたくなる。困難はあるけれど、穏やかであたたかい話。もう一編の日をつなぐは、いろいろな人の感想を聞きたい。

百花

百花 川村元気

自分が認知症になった時には家族にどうしてもらいたいだろうか。記憶を失った私は、もう、私ではないからみんなに迷惑をかける前にいなくなりたい、と思った私は間違っているのだろうか。現実はそんな単純ではないのかもしれない。 認知症になった母とその母に向き合いながら共通の記憶を辿る話。

E96df845 4aae 406c 8875 f1d29fbeed082abee3b1 71da 4dd8 9205 eb3fa5ad3996Fd98e7c1 9706 4583 9adb 5d8889980d851aedee78 7991 4923 95bf ecf992e5f8f88b936247 b317 46e5 8d43 0342a53ac96eIcon user placeholder3ef80c12 d699 4f71 936c 83e0da095c3a 11
弥栄の烏

弥栄の烏 阿部智里

2019/07/06 読了 前巻を読んでからかなり時間がたっていたのでどうかと思ったが、読み始めてすぐにこの世界に入っていた。この点は、さすがとしか言えない。 もう一度、最初から読み返してみよう。

渦 妹背山婦女庭訓 魂結び

渦 妹背山婦女庭訓 魂結び 大島真寿美

大阪道頓堀浄瑠璃作家・近松半二の話。 全編大阪弁で語られる本も珍しい。歌舞伎より有名だった、浄瑠璃。今では、なかなか見る機会がない。 半二の浄瑠璃愛に飲み込まれそうになったが、「お三輪」の独白は必要だったのか?

Icon user placeholderDa7ed40f 2e85 4d0f b348 238216b8aa92Cd086107 8dc6 4d0d 8cf0 4c84f7ee2382A0c83aa7 024d 4bf8 b6a8 c554669d0e4d328ed07f fd1e 4a0b b315 5abba972a31a
承久の乱 日本史のターニングポイント

承久の乱 日本史のターニングポイント 本郷和人

サブタイトルの「日本史のターニングポイント」というコピーに興味を惹かれたので。正直言うとかなり地味な乱という印象で世間知らずの朝廷が源氏の断絶に調子にのって兵を挙げたらあっけなく潰されました、的な記憶しかなかったので何がターニングポイントなのかと。まずは鎌倉幕府とは何か、という定義で元々は東国の武士たちの互助会のようなもので自分たちの権益だけ守れたら良く国全体をどうこうしようという意志はなかった、という説明があり、故に別に頭目は源氏の正統でなくてもよく実力者が務めればよいという構造だったので得体の知れない豪族だった北条氏が権力を握ったのだということが分かる。しかし権力を握るまでの時政、義時親子の日本史でも稀に見る陰険さが凄まじい。そして乱を起こした後鳥羽上皇が経済力でも武力でも当時においては日本一であったということが説明される。つまり時勢の読めていない貴族が起こした乱ではなくじゅうぶんに勝ち目があると踏んだ権力闘争であった、ということで結果として朝廷側が敗北したのはなぜか、その結果はどういうことになったか、という内容です。小説ではなく感情を廃して簡潔にまとめられてるので読み易く非常に面白かったです。