新潮社の本

兄おとうと

兄おとうと 井上ひさし

吉野作造=民本主義、なんて一問一答の社会じゃない。 熱き歴史のストーリーを垣間見れる戯曲。 弟、信次は役人トップクラスの商工務省次官。 兄、作造は東京帝国大学教授、憲法学者。 天皇のお国である大日本帝国の役人と、 臣民とはなんぞ民こそが国の主体と語る学者。立場を異にする超弩級エリート兄弟の絆から、彼の時代の乱れと、国を変えるべく奮闘する人々の情熱を知る。 めっちゃ、生でお芝居見たかった。

明るい夜に出かけて

明るい夜に出かけて 佐藤多佳子

人はそれぞれ悩みを抱えながらも、懸命に生きていて自分の落ち着ける場所や楽しいと思える場所を探している。 苦しさ辛さを抱えている時、勇気が持てない時、背中を押して認めてくれる人が近くにいてくれるのは本当にありがたいことだと思う。 今いる場所だけが自分にとっての居場所なのではない。他にも自分に合った環境もあるのだと気づかせてくれるそんな本。

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数学者の休憩時間

数学者の休憩時間 藤原正彦

ツイッターのフォロワーさんがおすすめしていた本。 大ベストセラーになっていたのは知っていたけれど、なんとなく「国家の品格」って、そういう話?と思っていたので、食わず嫌いをしていたけれど、これはすごく面白い。 自分の子どもが産まれるまでの、夫として、妻とともにあたふたしながら、試行錯誤を重ねる話と、亡くなった父の足跡を辿る話に、軽めの話がサンドイッチされているといった構成。具にあたる部分には、軽めとは言えど、数学者としての苦悩や、教育に関する話など、ずっしりと詰まっている。 亡くなった父を巡る話。自分の父方の祖父が亡くなったのは小学生の時なのだけれど、あまり感情を表さない父が、夜、寝静まった後、声を押し殺して泣いていたのをふと思い出して、胸がぎゅってなった。 死と、そして、遺された者、そして、これから死にゆく者。なかなかの良書でした。

きみの世界に、青が鳴る

きみの世界に、青が鳴る 河野裕

階段島シリーズ最終巻。物語として、前半3部が圧倒的でした。後半は魔法やら何やらちょっと難しい感じがしました。もっと、ストレートな表現で簡潔にまとめたら、ある種の名作になったのではないでしょうか。ただ、テーマとして簡潔に書けないですよね。作者の苦労を感じます。

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世界のすごいお葬式

世界のすごいお葬式 ケイトリン・ドーティ/池田 真紀子

最初に申し上げておくとどんな変わったことしてるんだろう、という興味本位でこの本を手に取ると肩透かしを食らわされます。現に私はかなり食らわされました(笑) タイトルどおり世界のいろんなお葬式〜取り上げられている葬儀はアメリカ、コロラドの野外火葬、インドネシアはトラジャ族の死者との関係、メキシコの骸骨のお祭り、アメリカの死体の肥料化の研究、スペインの近代的な葬儀社、日本のハイテク寺院、ボリビアの頭蓋骨信仰〜をアメリカで葬儀社を営む女性が見て回った記ではあるのだけど死者とどう向き合うのか、に力点が置かれていて風習面への言及は少ない印象。出版社も商売なんだからしょうがない部分はあるけどこういう邦題にはかなり問題があるように思う。ヨーロッパの大都市圏では既に墓地が不足していて墓石はレンタル制、ある程度の年数が経ったら遺体は納骨堂に移される、という話が個人的には一番印象に残った。少子化が進んでいく今の世の中、葬儀や墓をどうするか、は真面目に考えなければいけないテーマだと思った。

うちの子が結婚しないので

うちの子が結婚しないので 垣谷美雨

2019/04/09 読了 親婚活? 親婚活を通して語られる、いろいろな考え方。突きつけられる現実に悩む母親。 いろいろと考えさせられるお話でした。で、我が家の娘は……。

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沖田総司を歩く

沖田総司を歩く 大路和子

新撰組好きなので読んでみました。 これを読むと、あの新撰組漫画も、あの新撰組ドラマも、映画も、小説も、「あれこれを根拠に?!おおお」ってなったり「ほかの文献ではどうだったのか?」と思ったり。面白いですよ。

この橋をわたって

この橋をわたって 新井素子

短編集 新井素子さんらしい優しくてファンタジーなものばかりでした 猫が主人公だったり 美女と野獣のように家具や家電がおしゃべりしたり 人間が別の次元に行ったり 個人的には お片づけロボットがおもしろかった まさに!って感じ 結局は自分なんだよね

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最後の秘境 東京藝大

最後の秘境 東京藝大 二宮敦人

藝大の学校案内にすべき。 どんな奇人変人、常軌を逸したエピソードが書かれているのか…と思いきや…なんの芸術や音楽に打ち込む学生たちの情熱や作品に向き合う姿勢をまとめた大真面目な一冊であった。

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将棋指す獣 2

将棋指す獣 2 市丸 いろは/左藤 真通

アマチュア大会の結果が出ます。 光は相変わらず、相手の心を折る将棋をします。 もう二度と対戦したくないと思わせるような、エグい将棋。 私はルールなんて分からないけど、確かに魂と魂のぶつかり合いのような、そう…ケモノ感が漂う作風は、読んでいて惹きつけられます。 将棋って先の手を読むわけだから、頭の良さが必要なんだと思ってましたが、閃きとか…天性の才能とか…、そういうのもやっぱりあるんだなと実感。 1巻でも面白いと思いましたが、2巻も面白いです!

月の上の観覧車

月の上の観覧車 荻原浩

たった数十ページでしか語られてない短編なのに。なのに、登場人物の切ない人生物語に浸ってしまう。 どの物語も、登場人物たちの短いセリフのなかに含まれた想いが重い。

アラフォー・クライシス

アラフォー・クライシス NHK「クローズアップ現代+」取材班

ちょっとモヤっとしました。同じ世代として。 本書内最後の方に書かれていた通り、希望とは与えられるものではなく、つくるものだと思います。 日本を含め一部の国では、権利は権利なので黙っていても自動的に享受されるべきものだと考えがちですが、殆どの国では自らが声をあげたり動かないと何も得ることができません。 先進国ですら、安定は自身で掴み取るしかないところが多いです。 今後も日本国内の問題だけでなく、グローバル規模の経済動向で同様の問題がでてくる可能性もあると思います(若しくはAIの出現による労働バランスの変化?!) 常に安定はなく、自身で先を見据えて、情報を収集し、自身をアップデートし続けることがこれからも必要なことではないかと思います。 とはいえ、日本国内の前までの世代が享受してきたものを見てきた身としては、すぐに切り替えが出来なかったために負のループに嵌り込んだ人が多いのも事実。この先さらに時代が変化するタイミングにあわせて今度こそ波に乗っていけるような、生き抜く術を学べる場が必要だと思いました。

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