新潮社の本

手のひらの楽園

手のひらの楽園 宮木あや子

文中の可能性の塊のような決意表明。 好きな人ができたから。その人がすごく立派な人だから。もし次にその人と会えたときは、今より少しは自分を誇れるようになっていたいと思ったから。

白銀の墟 玄の月 第三巻

白銀の墟 玄の月 第三巻 小野不由美

物語がようやく動き始めた。 泰麒試練の巻。ここで『魔性の子』の話出してくるのひどい!絶対泣くじゃん。 そしてついに来たーーーーーーーーーーーーっ(←うるさい このままバッドエンドの可能性も考えてたわ。 連絡手段くらい残しとけよとか、叩頭させればすぐわかるんじゃね?病む人と病まない人の違いは何なの? とか、読者がツッコミそうなところをキチンと潰してくる小野主上さすがです。

Cbda7f18 b4b3 417b 9513 712e1d2921847a67ded7 63c5 430e 8076 74a02f037569721ff227 6404 486e a136 194741a375b4F0314fe3 4444 4313 9212 c760560da60433d8e4eb 318d 4e02 bfee fb91fe442c491a10c69b cc73 4b1c 9a57 f7d1ddf2eda139eb4ad8 9a07 4e2d b789 71e2cda45bc8 10
狂気の科学者たち

狂気の科学者たち アレックス・バーザ/プレシ 南日子

一つ一つの実験が簡潔にまとめられているので、読むのに体力がいらないのが良い。タイトルから想像する以上にユーモラスで読みやすい本だと思う。どれくらいユーモラスな本かというと、ゴキブリの実験で締めくくられるくらいユーモラス。

マゾヒストたち

マゾヒストたち 松沢呉一

コンビニからエロ本が撤廃されて、巨乳の絵のポスターが何週間も断罪されて、その一方で今年は全裸監督が大当たり。 コンビニのエロ本とは関係ないけれど、「S&Mスナイパー」の姉妹誌「スナイパーEVE」の廃刊にともなって刊行された本書。なかなか注目の浴びることのないM男のインタビューが18人掲載されていて、古くは「疎開先で虐められたのがきっかけ」なんてのも。インターネット以前のエロの歴史を垣間見える日本の裏文化史的な意味でもすごく興味深い。 十人十色の性の遍歴、人生観、分かるものもあるし、さっぱり理解できないのもあるし、笑えるのも、背筋がぞっとするのもある。でも、この人たちは自分なんかより、よっぽど豊かな人生を生きているな、と思ったり。一章ごとに短く区切られてるので、さくっと読めて楽しかった。

将棋指す獣 3

将棋指す獣 3 市丸 いろは/左藤 真通

将棋の世界の人間関係って異質だなぁと思った。 それにしても、天竜 赤烏先生はつかみどころのない天才肌に思えて、人間的な魅力を感じた。 どんな人かもっと知りたいです。 三段リーグ編入試験が始まり、駆け上がる光の姿に期待しています。

白銀の墟 玄の月 第二巻

白銀の墟 玄の月 第二巻 小野不由美

重苦しい展開が続く第二巻。 まさかの◯◯、◯す! これはさすがにミスリードだと思うのだけど、どうでしょう。 三巻、四巻もう出てるから結果は、読めばわかるんだけど。 泰麒は『風の海 迷宮の岸』では、思いっきりドッキリ仕掛けられたから、今度は自分がドッキリ仕掛けようとしてるのかな。。 何れにしても、スッキリしない状態なので、次の巻にさっさと進みたいと思います。

3650ae01 f88a 4ef3 867f eaaf1488dc67851628fa 3a04 4a45 9f11 73c3df66fff6F42c9bc6 3205 4a7f a4d0 18cd6f5ef935E9ae9575 cb95 48bd 80a7 c7a5acf6cc8f721ff227 6404 486e a136 194741a375b4491d0a78 0087 4187 b47d 3b8e779561bf24e8cba8 27de 4b12 8828 86e207b02729 16
昭和少女探偵團

昭和少女探偵團 彩藤アザミ

2019/12/11読了 助手の立場的な茜の屈託のない陽のキャラクターと、探偵役である潮の影はあるが年相応の範疇で可愛らしくもある少女同士の友情の機微も含めて、シリーズが進むにつれて時代背景的にもどう変わっていくのか楽しみ。 この一冊目ではまだ深くは掘り下げられてはいない、天才で変人の丸川環の目線で語られる事件も読んでみたい。

神戸・続神戸

神戸・続神戸 西東三鬼

東京の人にとって馴染みがないかもしれないが、 神戸という街は関西人にとっては大きな街なのだ。 港街であること、自由であること、 京都でも大阪ない、洒落た街なのだ。 さて、この小説に話を戻すとしよう。 戦時下の神戸に集まった得体の知れない人々。 彼等が繰り広げる断片的な営み。 彼等の営みが西東三鬼の視点を通じて、 言語化されている。 戦時下から戦後の表舞台には姿を現すことのない 市井の人々の暮らしがそこにはある。 ただ一つの合言葉は『自由を我等に』。 EUが悪戦苦闘して実現しようとしているコスモポリタニズム的な社会が、戦時下の神戸で産声を上げている。 自由であることを信条に営まれる人々の在り方が どういう訳か全く古臭くなく、説教じみていない 文章で綴られている。 やっぱり港街、そして神戸はいい街だ。 グダグダした感想はこの小説には似合わない。 つまるところ あらゆる時代をも美しい文章に昇華できる。 それが物語のいいところ。 とにかくみんな、読んでみて!

C335b1d3 ec69 47b0 b017 eb72215757971ef91f4f bed0 4609 a65d f25b8021766c
おもてなし時空カフェ

おもてなし時空カフェ 堀川アサコ

おもてなし時空ホテルの続編です。ホテルとカフェでのドタバタな毎日、周囲の人との関係に葛藤もしつつ成長するチズちゃん。仕事と恋愛、いつの間にかどちらも譲れないくらいに大きな存在になっていきます。毎日を過ごしていく中で、こうして大切な人が増えていくことは素敵なことだと思います。

ジャニーズは努力が9割

ジャニーズは努力が9割 霜田明寛

スターで居続ける理由はルックスだけじゃない。共通して言えることは、未完成を自覚していること。タイプ別で努力の仕方がわかる。さらに、今後どう成長するか未来が見える「最高の採用担当者、ジャニーさん」のジャニーズたちの育て方にも注目。これはジャニーズ暴露本じゃない。人材育成本の要素が強い。

創作する遺伝子

創作する遺伝子 小島秀夫

私は何かを創造する。作るときには小島監督をイメージする。あの人ならどう考えるだろうかと、考えずとも意識していると思う。ヒデラジで聞いたものづくりの考え方は殴られたような衝撃とも、頭のモヤを風が吹き飛ばすような感覚だった。そしてまた、この本で書かれているMEMEが私に新しい考え方を与えてくれた。このMEMEが私に繋がったのなら、私もまた誰かに繋げられるだろうかと考えてしまう。

0023de40 54f1 41ba ba84 80dbfed96b7cAf23a43c de7a 4b77 a911 0b5446efba2fF3aec797 3a68 4c8c ba6e c66c7e49ddd13a6b6ca3 7f23 4caf a6e7 9e31a80351cc
この国のたたみ方

この国のたたみ方 佐々木信夫

2019/10/31 読了 考え方は面白い❗️ ただ、「たたみ方」と言いながら、さらなる発展を目指すかはどうかと。しかも、それがほぼ観光資源。全てがうまくいくとも思えない。 政治家が、自分のことを考えて間は実現不可能でしょうね、残念ながら。

ツナグ 想い人の心得

ツナグ 想い人の心得 辻村深月

回復の物語。 前作の依頼者の多くが対象喪失危機の只中にあったのに対し、今作ではどちらかというと喪失から一定程度の時間または距離を置けている依頼者が多かった。 即ち、前作が「急性期」の物語であったならば今作は「回復期」、「慢性期」或いは「寛解期」の物語だと感じる。 オープニングとなるプロポーズの心得では、他者を愛することについて、父親不在の男性が主人公となる。彼は、自らの人生における父親不在の感情は彼の葛藤を形成しているがどうやらそれを受容できていたようだ。 しかし、誰かを愛するに先立って、偶然にもツナグによって葛藤は再度処理された。こうして、彼は次の場所へと繋がった。 繋がったのはプロポーズだけでなく、前作とも完璧な繋がりを見せているところが圧巻でもある。 歴史学者の心得ではこれまでにない依頼者が現れる。 実際には歴史学者ではなく郷土史家なのではないかとツッコミたくもなるが、彼のアイデンティティは歴史学者なのであろう。このアイデンティティを否定してしまうと彼の人生は破綻してしまうだろうから。 アイデンティティといえばE.エリクソン的な老年期の危機である。自分の人生に意味はあったのだろうか、という危機であり、統合へ至るか絶望へ至るかの最後の段階でもある。 そして、自らがその危機の只中にあることは自身でよく理解できていたようだった。なぜなら『鮫川は、愚鈍ではないからだ』(p.109) 母の心得でも同様に、対象喪失から時間を経た2人の母と2人の長女の物語である。時間の経過によって、それぞれが前に進もうとする前に、そして前に進んだ後に、娘に再会する。どちらも急性期を過ぎた後にどう生きるか、喪った者としてどのように次へ進むかを考える。 そして、唯一の急性期の物語であるのが一人娘の心得である。この急性期をどう乗り越え、次にツナグのか。 これが思い人の心得へと、そして5つの物語が完璧に繋がる。 そして、これらの物語の季節は冬に始まり、春に終わる。 生きてるうちに何度季節が巡るだろうか、などと考える。誰かを喪っても季節は巡り、次の場所へ向かってゆく。 ツナグは決して死者の物語ではなく、生者の回復の物語であり、残された者の人生をいかにツナグかを支える使命なのだろうかと考え、震えてしまう。

Icon user placeholderIcon user placeholder0cd59b68 4677 47ce 9000 5da346bfa29b74cfb30d 3d02 4081 9d5a f54423d25087
白銀の墟 玄の月 第四巻

白銀の墟 玄の月 第四巻 小野不由美

2019/11/24 読了 う〜ん、見事に裏切られました。 まさかの展開! しかし、ここへ来るまで長かった〜。 今後は、コンスタントに書いて欲しいものです。

33d1a7c3 2893 4250 97a7 7eccb3786902Cbda7f18 b4b3 417b 9513 712e1d292184F0314fe3 4444 4313 9212 c760560da60433d8e4eb 318d 4e02 bfee fb91fe442c494c9cb141 43b5 4d20 9983 81d62faa8b613650ae01 f88a 4ef3 867f eaaf1488dc6739eb4ad8 9a07 4e2d b789 71e2cda45bc8 10
白銀の墟 玄の月 第一巻

白銀の墟 玄の月 第一巻 小野不由美

4冊もあるためか思った以上にスローペース。丁寧にディテールを積み重ねている感じ。 驍宗っぽい人の描写もあるけど、詳細は次回に持ち越し。泰麒で記憶喪失パターンはやってしまってるので、違うパターンを期待したい。 傾向的にあまり敵対勢力の様子を描かないのが、このシリーズの常とはいえ、敵対勢力の全貌がまるで見えて来ませんね。 しかし、泰麒の行動は意表を突き過ぎ。裏目ったら完全に死んでた。 王と麒麟が同時失踪すると国として詰むというこの世界のバグ。泰麒は、やはり自分が死ねばバグが正されることは認識してるんだね。 麒麟が死ねば王も死ぬ。蓬山に新しい麒麟が生まれて、再度やり直し出来る。最終的にはそれもやむなしと、泰麒は考えてそう。それ故の、大胆な行動なのかな。

3650ae01 f88a 4ef3 867f eaaf1488dc67851628fa 3a04 4a45 9f11 73c3df66fff69bed34b2 4075 4bde 956d 4dab1cc8249eF42c9bc6 3205 4a7f a4d0 18cd6f5ef935Icon user placeholderE75c80b8 ecab 41ee baf7 6bc514492d94E57c537c 6b05 47bb b872 90685533db7f 24