晶文社の本

声をなくして

声をなくして 永沢光雄

永沢は本来、人の語りを聴く仕事をする人だった。彼の遺した『AV女優』を読めば、語り手の気持ちをほぐし併走する稀代のインタビュアーであったことがわかる。癌となり喉頭を摘出し、彼は声を失う。インタビュアーとしての武器を喪失した彼は焼酎で薬を流し込みながら、自身一番軽蔑し書くまいと決めていた闘病日記を書き日々を過ごす。だけどどっこい彼は声を失ってもインタビュアーだった、、、自殺志願しネットで出会った者に自らの命を預けるような事件は、この本の出版時も現在も絶えない。永沢の、あの世からの声にならない声よ彼等に届け!

こわいもの知らずの病理学講義

こわいもの知らずの病理学講義 仲野徹

興味津々。テレビで放映されてたら、絶対見る分野。 なのに、字面で理解するのは難しい。 だけど、浮かんでくる不思議の世界。 やっぱりマンガの「働く細胞」読んで見るか! 理解未熟なのに興味だけ盛り上がってしまった。

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謎床: 思考が発酵する編集術

謎床: 思考が発酵する編集術 松岡正剛

読了。「自分の頭の中にあるものの面白さをどうやって人に届けたらいいのか」「話が飛ぶと言われても自分の中では一気通貫の話を最後まで語りたい」といった内的な部分と「インターネットってこんなものだったっけ?」「他メディアの首長がそこの権威でのしていくのがインターネットだったんだっけ?個人の発信はどこにいくのか」といった気持ちを「持ち続ける」ことにも意味があるだろうと思える一冊。もちろん、本読んで、いろいろとりこんでとりこんで進んでいく、ということなしには語れないのだが。

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声をかける

声をかける 高石宏輔

引き込まれるように読んでしまいました。自分が感じていることを、男性がやっていて、男性目線で綴られていてとても興味深かったです。 最後にたどり着いた場所に、とても心を揺すぶられました。めちゃくちゃ泣いてしまった。「性」に関して感じることがある人は是非、手にとってみてほしい。そして、お話がしたいです。「なんとなく」で過ごしたくない。

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ロッキング・オンの時代

ロッキング・オンの時代 橘川幸夫

私は親がテレビをあんまり見させてくれなかったから中学から高校にかけてラジオを聴きまくり洋楽にはまっていたのだった。 当時はインターネットとか無くてラジオでかかったアーティストの名前をメモってレコード屋さんに行くとか洋楽の雑誌を丹念に読むしか知識を広める方法が無く…ちょっと難しめの文章がのってるロッキンオンは本好きということもあってよく読んだものだ。この雑誌の影響を受けて高校生くらいまではパンクとかオルタナ系が好きだったな。ということで創立メンバーによる雑誌立ち上げの記録。大学生を中心としたスタートアップの成功事例とも言える。ところどころ昔の記事も載ってて懐かしかった。

週末介護

週末介護 岸本葉子

介護はされる人もする人も万人それぞれだと改めて思う。 それまでの友好的な関係や気遣いのできる兄姉たち親族による介護はとても「きれいな介護」で、読んでいて安心できた。 ただ、著者を始め周りの介護者たちの工夫や奮闘に比べて、介護の中心にいるお父様の姿がぼんやりして印象が薄いような、ちょっと物足りない気がした。

文字を作る仕事

文字を作る仕事 鳥海修

ヒラギノフォントを作った字游工房代表、鳥海修さんの本。出版において「水のような空気のような」本文書体のデザインがどのような人たちによって出来ているのかを伝えています。字体に関わる装丁家や書家とのやり取りも描かれます。

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無窓

無窓 白井晟一

建築の知識は無くても読めます。美意識やイズムにまつわる随筆集です。指針としたい本の一つです。

日本の覚醒のために──内田樹講演集

日本の覚醒のために──内田樹講演集 内田樹

対米従属、宗教、伊丹十三、国語教育、白川静先生、憲法、と「これは俺のための本」と関係妄想が爆発する主題。だけ。単純に内田先生の強い影響下にある、なら話はわからなくもない、が。少し前、Twitter の映画クラスタを覗いていた時、「タツラーは 100% 駄目な人間」という dis を目にした。読んで言ってるのかな? こんな理路立てた祝福の言葉を受けられないって不幸だよ。祝福の言葉を受けると泣ける。時々泣けた

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万年筆インク紙

万年筆インク紙 片岡義男

一冊まるごと万年筆と紙について書かれた本。万年筆を持った時の感覚、横文字と日本語を書くときの違い、等、万年筆を日頃使っている方が読むと「そうそう!」となるのだろうと思います。万年筆を持ったことすらない私には意味のわからない箇所も多かったですが、セーラー万年筆のハイエースにちょっと興味がわきました。片岡義男さんの文房具についての文章は、いつも楽しそうだなあ。

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まっぷたつの子爵

まっぷたつの子爵 イタロ・カルヴィーノ

寓話的、と評されるイタリアの作家だけど…的というか完全に寓話。だからと言って大人の読書に耐えないかというとさにあらず。戦争でトルコの砲弾に立ち向かい縦真っ二つに切り裂かれた子爵。片方が善、片方が悪となって領地に戻った彼が巻き起こす騒動、という話。悪が悪なのはもちろんなのだが善が善良過ぎてそれもまた悪と同じくらい迷惑、というところが良い。なかなか面白いので他の作品も読もうと思った。