河出書房新社の本

海駅図鑑 海の見える無人駅

海駅図鑑 海の見える無人駅 清水浩史

日本全国の孤島を巡る「秘島図鑑」を書いた清水さんの二作目は全国海の見える駅30選。 無人駅であり、展望が極めて優れている事、レトロ感、人気が少ない、駅周辺に見るべきスポットがあるなどなど、こだわり抜いてセレクトされた海駅の数々が美しい。 これだけの数の駅を2年間で見て回れる行動力が真剣に羨ましいのであった。

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仕方ない帝国

仕方ない帝国 高橋純子

自由についての記述。 だまってトイレをつまらせろ。 情報得ても自分で考えないと、、

テルリア

テルリア ウラジーミル・ソローキン

頭に打ち込めば新たな世界認識が生まれるという金属テルル。要は麻薬みたいなものってことだが、ロシアを含むヨーロッパは崩壊して小国が乱立、イスラム教は世界を席巻、資源問題も深刻化しておりジャガイモを燃料にするバイオ燃料車が走る21世紀後半の世界。ほとんどの国ではテルルが非合法化されているなかで、テルルを打ってラリったりたまに打ち損じて死んだりしているどうしようもない人類が生きている、そんな世界を50の断片で切り取っている。著者曰く、断片化した世界を描くにはテキストも断片化するほかないということだが…。すでに発表されている『氷』三部作となんとなく世界観が似ていてセルフパロディのようだ。とはいえ原著はこちらのが先のようなのであっちが発展形なのかも。 断片化している分、舞台背景にある世界像がとても見えづらいが、近未来に関する想像力は相変わらずすごい。悪い方向にだけれども。

なぜ人を殺してはいけないのか?

なぜ人を殺してはいけないのか? 小泉義之

P27 自分のことだけを考えているはずなのに、なぜ隣人を殺さなければいけないのか。絶対「?」が打たれるはずでしょう。つまり、殺すというときに、ある種の社会性が入っているんですよ。

ヨコハマメリー:かつて白化粧の老娼婦がいた

ヨコハマメリー:かつて白化粧の老娼婦がいた 中村高寛

30代以上の横浜市民であればおそらく記憶に残っているであろう白塗りの老娼婦メリーさん。彼女を題材とした傑作ドキュメンタリー映画「ヨコハマメリー」から10年を経て監督である中村高寛が書籍化。映画からは窺い知ることのできなかった製作中の自問自答悪戦苦闘の日々、公開当時はいまいちその必然性が解らなかったかったもう一人の主役というべきゲイのシャンソン歌手「元次郎」の存在など書籍化によって腑に落ちることも多かった。 メリーさんが姿を消した1995年前後は横浜の町が大きく変容していく時期でもあった。 1989年横浜ベイブリッジ開通 1993年横浜ランドマークタワー開業 1996年クイーンズスクエア開業 2002年赤レンガ倉庫再整備 一連の流れによって良くも悪くもどこか薄暗い横浜から イメージとして明るく洒落た横浜へ移り変わっていった。 最近TVKで再放送が始まった「あぶない刑事」1986年放映 の荒れた港湾部や小汚い町並みが漂泊される前の最後の横浜の姿を映している。

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怪物学抄

怪物学抄 山村浩二

山村浩二さんの短編アニメーションが劇場公開されていたので観てきました。「怪物学抄」も映像上映された作品の一つ。書きためていた何でもない言葉に命を与えられ、不思議な生き物たちになった怪物学抄。絵本も素敵ですが映像はもっと素敵です。ぽつりぽつりと語られるように進む映像。アニメーションの画面に文字を入れるというのは、山村さんが意識的に行なっていることだとか。そのあたりも、絵本になった時との共通性みたいな部分が出てくるのかもしれないですね。文字も含めて一つの絵になっている感じも魅力的です。映画館で帰りに購入した一冊でした。

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わたしたちはまだ、その場所を知らない

わたしたちはまだ、その場所を知らない 小池昌代

小池昌代さんの詩を一編よんだ後に見た小説 エッセイ的な本や詩の解説などの文章を見ると手書きの直線の様なまっすぐな文と鉛の様に重くズシンとくる言葉を紡いでいる人で、この人は文章を書く人ではなく言葉を書く人なんだとその時感じました。 そんな方が書いた中学校が舞台のこの小説は、文章ではあるけど詩で構成されている文という印象で、身体の外部的な動きは少なく内部的つまり出てくる人々の精神的な部分が色濃く描かれていて場面を想像する時の描写がスローな映像、もしくは写真の様な感覚でした。 描かれている人のまっすぐな気持ちが独特の言葉の表現で表されていて重くのしかかる部分はあるのだけれど身軽な感じで冬景色の様な小説でした。 そう、何故か透明ではなく少し濁った白い雪の様な。

パタゴニア

パタゴニア ブルース・チャトウィン

祝文庫化!で、約20年ぶりに読んだ。すでに「20世紀(後半の)紀行文学の古典」と称されているけど、決してこの記述のスタイルがスタンダードになったわげではなく、むしろ特異点として屹立していることを再認識。でも誰もが一度は読んだほうがいい。池澤夏樹の解説(『世界文学全集』収録時の09年執筆)も興味深いエピソードがいろいろ紹介されていて良い。『ソングライン』や『どうして僕はこんなところに』も読み直したくなった。旅に出て。

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レヴィ=ストロース まなざしの構造主義

レヴィ=ストロース まなざしの構造主義 出口顯

P189 他者のまなざしをまなざし、他者に映った自らの姿を見つめ直し、かつそれを同胞に伝え、ときには反省を促すこと、それがレヴィ=ストロースのいう「遠いまなざし」であるが、だとしたら、レヴィ=ストロースは、現代のシャーマンともいえるだろう。

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ヴィオレッタの尖骨

ヴィオレッタの尖骨 宮木あや子

閉ざされた社会で過ごす多感な年頃の女の子のお話4編。芸術科、厳しい家庭、売春宿、女子校と、いろいろな舞台で、特徴ある女の子が関係を絡めて行きます。 理解できるところ、そうでないところ、いろいろですが、割とテンポよく読めます。 なお、女性同士の性的描写もあります。

海鰻荘奇談 香山滋傑作選

海鰻荘奇談 香山滋傑作選 香山滋

ゴジラ原作者の短編集。これ本当に日本の作品?と驚く。テーマに、絶対的な力に対する人間、失われた世界などを取り上げているのは、ゴジラ的であり、ウルトラQ的でもある。本当に不気味で恐ろしく美しい。

京浜急行スゴすぎ謎学: かなりユニークな電鉄のフツーじゃない魅力のすべて!

京浜急行スゴすぎ謎学: かなりユニークな電鉄のフツーじゃない魅力のすべて! 小佐野カゲトシ

日常になると「ドアを閉めますー!」と車掌がワイヤレスマイクで放送しているが、指令は『司令』と書き、遠隔制御や自動進路は効率を要求する区間や駅に留めて、人力戦術でいざという時に備えている京急。でも本当にコンピューターを使ってるなと思うのは、やはり券売機類かな?

日本のテロ:爆弾の時代 60s-70s

日本のテロ:爆弾の時代 60s-70s 栗原康

正直なところ社会主義や共産主義は必ず全体主義に行き着くため大嫌いなのだが…監修者が著作を読んで感銘を受けた人だったので手に取ってみました。日本の左翼運動の歴史を振り返ってコンパクトにまとめたもの。監修者のスタンスから予想はしていたがやはり左翼系へのシンパシーが滲み出ている内容。日本の革命家列伝などコラムを挟みつつ赤軍や企業爆破など日本にも昔あったテロの時代を網羅している。巻末には時代を知るための文学作品紹介などもあってなかなか興味深い。 本筋とは関係ないけどえてして高学歴の人が左翼にハマるのは計画管理する側に立てるからなんじゃないかと思っていて前衛や大衆の中からの闘争などと言っててもしょせん、とは思った。いろいろ興味深い内容だけど個人的には子供は読んではいけないと思った。危険。

見たのは誰だ

見たのは誰だ 大下宇陀児

2017年3月10日初版。文章から感じられる昔の時代設定や言葉のチョイス。導入部分はちょっと読みづらいと思ったけど、途中から物語が一気に面白くなり、引き込まれました。改めて奥付けを見ると、1959年7月刊になっている。この時代にこんな面白い作品があったとは!と、驚いています。

僕はロボットごしの君に恋をする

僕はロボットごしの君に恋をする 山田悠介

A Iロボットを作る研究所に勤めている主人公の健とその幼馴染の陽一郎 健は密かに陽一郎の妹の咲に想いを寄せている 健はただ愛情を持っただけだったのに 思いもよらないエンディングになんだかなぁと思う いつか未来に出てくるかもしれないA Iロボットが 悲しいものでなく 幸せを運ぶものであればいいなぁ

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