筑摩書房の本

江戸絵画の不都合な真実

江戸絵画の不都合な真実 狩野博幸

最近流行りの伊藤若冲、曾我蕭白、岩佐又兵衛、長沢芦雪、それに北斎と写楽を加えて、彼らの迫力ある作品と決して上手くは行かなかった人生を探る。因みに僕は若冲が好きです。

パブロ・カザルス 鳥の歌

パブロ・カザルス 鳥の歌 ジュリアン・ロイド ウェッバー

スペイン内乱を生きたカタロニア生まれのチェリスト、カザルス。カタルーニャ民謡をカザルスがアレンジした鳥の歌。カザルスのひととなりを短いエピソードで綴っている。そういえば、かつて御茶ノ水にカザルス・ホールという素敵なコンサート・ホールがあったっけ。まだ、あるのかな。

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男女のしかた―江戸・明治の艶学

男女のしかた―江戸・明治の艶学 夏目房之介

著者のおじいちゃんはあの夏目漱石。それはともかく、江戸・明治の性愛術を色っぽい漫画とともに解説?手ほどき?する。この時代、今よりずっと官能的。今はほら、なんでも簡単にネットで見られちゃうから、感動が少なくなってしまうもの。

使える!「国語」の考え方

使える!「国語」の考え方 橋本陽介

2019/02/28 読了 「すべての事実は物語られる」 なんだか違うなぁと思いつつ読み進めた。「使える考え方」が出てこない。でも、「ストーリー化」この一点が全て。 『一番伝わる説明の順番』を、買ってきた❗️

柴田元幸ベスト・エッセイ

柴田元幸ベスト・エッセイ 柴田元幸

著名な翻訳家さんでmonkyの人?くらいの知識量で読んでみました 勉強不足すみません こんな面白いエッセイを書く人だったとは! ブラックユーモアってこういう事 結構好きなタイプ

白い孤影 ヨコハマメリー

白い孤影 ヨコハマメリー 檀原照和

著者は直接メリーさんには会ったことがないからこその視点で、かつてあった港町ヨコハマのアイコンとしてメリーさんの物語が上書きされていると感じる。 「横浜の人びとにとってメリーさんを語ることは人生を振り返ることでもあった。横浜でメリーさんと無関係な取材をしているときに、なにかの拍子でメリーさん話になったことが何度かある。そんな時語り手はメリーさんのことに留まらず、横浜という都市の記憶や自分のこれまでの来し方をも芋づる式に思い出すのが常だ」P.10 これはまさにその通りで町でばったり遭遇した時の記憶とか風景が焼き付いてそこに自分の過去までいっしょに持ってくるからバイアスがかかるのも仕方ない。 近過ぎると見えないこともあるということを気づかせてくれる。文庫書下ろし

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仏との出会い―現代に生きる仏教

仏との出会い―現代に生きる仏教 紀野一義

読書家のなかには、或る時期に本の断捨離をしてしまう方も少なくない。 ただし数千冊を棄て果てたあとでも、紀野氏の著書だけは断捨離できなかったという人がおいでたほど、氏の著書にでてくる人物には魅力がある。 たしかな人を育てるにはどうしたらよいか。 それには絶望を友とさせることが最もよろしい。 中途半端な生き方をしている輩に、絶望なんてやってくるわけがない。 人は絶望のなかでのみ、龍が珠を吐くがごとく、まともな仕事をするのである。 人に裏切られても、己は裏切にことだ。 #リジチョー。

ドライブイン探訪

ドライブイン探訪 橋本倫史

不思議な読み心地の本。最初、著者の橋本さんの文章からはドライブインを研究しようとか、取材して何かを追いかけようという野望、野心が見えず、何がしたいのかがいまいちよく分からず。本への感情移入が難しいなと思いましたが、もしかしたら橋本さんは純粋にドライブインを取材して、取材したことを記録に残そうとしているのではないかと。本の中の情報量、お店やお店がある地域の歴史や出来事の量が半端じゃない。それも記録するためなのかと。橋本さんの行動を少しでも理解できれば無茶苦茶面白くなる、濃厚な旅とドライブインの本。

大人が愉しむウイスキー入門

大人が愉しむウイスキー入門 輿水精一

「ウイスキー」の語源は"命の水"。 そんな神秘的な魅力を持つお酒、ウイスキーをもっと知れば、新しい経験が得られるに違いない。 ウイスキーの特性、工程、歴史、愉しみ方などが、丁寧に説明されていて分かりやすい。 特に、著者の"ものづくり"の想い! この"ものづくり哲学"は、全ての"ものづくり"の原点と言える。 極上ウイスキーと同じで、何十年と熟成されたプロのメッセージとして胸に刺さりまくる! やっぱりウイスキーは大人のお酒だ!

ある若き死刑囚の生涯

ある若き死刑囚の生涯 加賀乙彦

1968年、走行中の横須賀線で手製の時限爆弾が爆発し死者1名重軽傷者29名となった「横須賀線爆破事件」、事件の犯人である当時24歳であった青年死刑囚の刑執行までの内的心情を表した獄中記。彼が本当に事件を悔いているのかと言えばこの記から受け取ることはできなかった。どこか事件は他人事でひたすら短歌制作に励む日々に、昨年公開の「教誨師」で古舘氏演じる死刑囚と同じやるせなさを感じる。 もっとも死刑囚は刑を執行されることで罪を償うことになるのだから そのような心情になるのもやむ得ないのか。死刑制度の抱えるジレンマ。

82年生まれ、キム・ジヨン

82年生まれ、キム・ジヨン チョ・ナムジュ

女性と男性を比べる社会は日本もで、社会の不条理を当たり前として生きている人はたくさんいると思う。個人を尊重する社会、意味もなく誰かを傷つけることのない社会をつくるには当たり前を疑うこと、相手の気持ちを考えることが大切なのかなと思う。

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つくられた卑弥呼―“女”の創出と国家

つくられた卑弥呼―“女”の創出と国家 義江明子

卑弥呼×ジェンダーということで、発想は素晴らしい。よく知られているが漠然としか知られていないものを、これまでと異なる切り口で構成し直すのは、よい考察の一つの類型である。 そして、最終章は悪くない。「神秘の巫女、卑弥呼」像がたかだか明治に新しく作られたものであることを示そうとした狙いは良い。けど、明治以前は本当にそう描かれていなかったのか、いまいち説得的でない。また、明治40年に出された論文(本書の中では神秘の巫女像を普及させたという位置付け)はどういう背景で出されたのか、この2人の研究者はどういう人で何を考えていたのか、よく分からない。それが分からなければ、「神秘の巫女」像の虚構性も分からない。 また、次の3つの理由で、全体が説得的でない。 1.全体の大きな結論として何が言いたいのか分からない。 (タイトルを見ると、卑弥呼が実務を行っていたことを示す、という明確なテーマがあるように思うけど、実際には卑弥呼以外に関する記述の方が多い) 2.仮に大きな結論があるとして、そこに向かって個々の部分が有機的に構成されていない。 3.個々の議論の証拠が不十分。 特に3について、 ・記紀の記述を鵜呑みにしすぎ。記紀の作られた意図を少しは考慮して割り引くべきところは割り引いて読むべき。 ・とは言っても記紀はよく分かっていない以上、もっと物的証拠も考慮すべき。記述だけに頼りすぎ。 最終章を一番はじめに持ってきて、もっとまじめに既存の卑弥呼像の虚構性を証明して、それから本論に入るべきだったと思う。構成の仕方次第では良い本だったと思うのに、残念でならない。考えてみれば、「男王を立てたが国が治まらなかったので女王を立てた」という魏志倭人伝の説明は簡単すぎて納得できない。もし本当に女性に政治的実権がないのであれば、男王→女王の転換はそう簡単には起こらないはずだ。だとすれば、それはいかにして起こったのだろうか?

ハモニカ文庫と詩の漫画

ハモニカ文庫と詩の漫画 山川直人

四畳半一間、古本、静かな夜、レコード、ボブディラン、純喫茶、コーヒー、フィルムカメラ、慎ましい恋… 小さな町、名もない人々のささやかな物語をえがいた漫画短編集。