筑摩書房の本

白いひつじ

白いひつじ 長野まゆみ

短期間の話ですが、時間が過去にも未来にもしっかり繋がっていて奥行きが感じられました。BLも少々入っていて、あれこれ主人公も私もアタフタしてしまいましたが、愛情ある話でした。寮生達は個性的で、鳥貝は羊の雰囲気!漫画にしたい!

美しの首

美しの首 近藤ようこ

いつか「スピーチバルーン」という本で紹介されていた中世を題材にした本。 「水鏡綺譚」も好きだけど、こっちの方がまとまっていて好きです。

それからの僕にはマラソンがあった

それからの僕にはマラソンがあった 松浦弥太郎

村上春樹のランニングエッセイも好きですが、こちらも良かった!距離とか速度とかだけじゃない、暮らしの中にある「走り」。走ると暮らし向きが変わるというのがよく分かりました。走り過ぎず、走り続けるということ。繰り返し読みたくなる一冊です。

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電遊奇譚

電遊奇譚 藤田祥平

「どうしてこのゲームがあんたにそこまでの影響を与えたのかはわからない。たぶん、あんた自身にもわからないだろう」 ゲームと、それにまつわる人々についての奇なる譚。ある種の人間、もちろん私にとってもだが、ゲームというものは不思議な郷愁を呼び起こす。それは常に人生に寄り添ってきたものであり、誰かの手によってそれが創造されたこと自体が、ひとつの救いである。

本好き女子のお悩み相談室

本好き女子のお悩み相談室 南陀楼綾繁

タイトルに惹かれて。一箱古本市で出会った本好き女子たちの悩みを聞き本を紹介して行くブックガイド的一冊。作者は男性。今まで知らなかった作者や新しい本に出会えた。本を通して読みたい本が増えるのは嬉しい。

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B.C.1177

B.C.1177 エリック・H. クライン

いまから3000年前、ギリシャや中東など地中海沿岸では複雑に入り組んだ国際関係が出来上がっていたのが、海の民と呼ばれる侵入者によって突然の終焉を迎えるのがタイトルになっている紀元前1177年。しかし海の民とはなんだったのかは未だ明らかでなく、より複合的な原因があったことを論ずる著者による綿密な調査研究が圧巻。 エジプトにヒッタイト、ミタンニ、ミュケナイ、バビロニアなど多数の国が交易や戦争などを通じて現代に通じるような国際関係を築いていたことには素直に驚かされた。例えば青銅器に必須の原料である錫が現代の原油のような極めて戦略的な資源となっていて、その需給バランスの崩れが入り組んだ国同士の関係に大きなインパクトを与えていたことなど、まさに歴史は繰り返すんだなと。 また、考古学の研究にも流行り廃りがあるというのもなかなか面白い。

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鉄を削る―町工場の技術

鉄を削る―町工場の技術 小関智弘

・・・いったん機械に押し込められたノウハウは、孤立したものとなり、やがては陳腐化するものです。誰が、次のノウハウを育てますか?・・・

さいごの色街 飛田

さいごの色街 飛田 井上理津子

確かに日本ではもはやここだけ、と思われる特殊な街を描いた作品。特段風俗好きというわけでも無いのだが性風俗ものには何か心惹かれるので手にとってみた。本業は旅行が専門の女性ライターがたまたま宴会で訪れた飛田に興味を持ち12年かけて取材したものらしい。昔からの色街で古い形態のまま商売してるのは確かにもう飛田くらいなのかも知れない。作者のスタンスがこの特殊な街のことを世間に知らしめたいというだけで変に悲惨さを強調したりせず事実を淡々と述べているところが良い。アポなしでヤクザの組事務所にまで取材をかける根性にも驚かされた。読んでて気持ちのいい話では無いが変な偏りがないので読めたのだと思う。興味深い街だし面白いと思ったがおそらく一生行くことはないだろう。本だけでじゅうぶん。

ニッポニア・ニッポン

ニッポニア・ニッポン 杉浦日向子

今ブームである北斎の娘・お栄を描いた先駆的な漫画『百日紅』でお馴染みの杉浦日向子。 江戸時代漫画のイメージが強いが、『東のエデン』など明治初期の若者の青春群像劇も描いていた。 本作はページ数は少ないものの、江戸時代と明治初期の両方を楽しめる贅沢な一冊。 因みに日本で最後の斬首刑者の高橋お伝の最期を描いた『陽炎法師』はガチでトラウマ。 個人的に気に入っている作品は欧州へ留学へ行く若者の前夜を描いた『前夜』(←そのまんま)。 杉浦日向子はガロ出身の作家だが、この頃活躍していた大友克洋や高野文子をはじめとする80年代ニューウェーブ漫画家は、何気ないワンシーンや会話や間を丁寧に描写する。

おまじない

おまじない 西加奈子

無茶苦茶だっていいんだ。本の中の人たちがみんな西加奈子さんに救われたように、私も彼女の思いを知り、救われる。自分のこと、こんな風に思ってしまうのは、私だけじゃないんだ、そうか人間って汚いものなんだ。と知る。ショッキングな出来事がすらりと出てきてはぎょっとしたり、でも気付けば安心して読めてしまえる自分もいた。

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死刑 その哲学的考察

死刑 その哲学的考察 萱野稔人

読み進めるにつれて気持ちが死刑肯定、反対のどちらにも揺れ動きました。哲学はかじったことすらない私でも分かりやすく読めました。道徳、感情、権力について考えることは死刑についてだけでなく普段の人間関係を良好にするためにも役立つと思います。

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大学生からの文章表現 無難で退屈な日本語から卒業する

大学生からの文章表現 無難で退屈な日本語から卒業する 黒田龍之助

前の感想で先生の本エッセイっていっちゃってごめんなさいいぃぃぃ・・・ 立派な文章や、社会人として恥ずかしくない文章ではなく、「読みやすくて楽しい文章」の作り方をテーマに、言語学者の黒田先生が大学の講義風に書かれた本です。 「この授業を受けて綺麗な日本語を学ぼうと志しているならば、それは間違いである。決して良い日本語が身につくわけではない。というのも、実はこの授業の目的は「相手のつぼを突くテクニック」なのである。」(本書の講義を受けた学生さんによる授業紹介) タイトルに大学生とありますが、個人的にはライターさんやブログ書く方にもおすすめしたいです! 読みやすくチャーミングで、ダイエットされた文じゃないと読んでもらえない世の中ですから。 私は一生けんめい長く書くのがエライと信じて生きてきましたが、その呪縛から解き放たれた気分です。 (記念すべきStand投稿100冊目の本!)