角川グループパブリッシングの本

アルテミス・ファウル 永遠の暗号

アルテミス・ファウル 永遠の暗号 オーエン・コルファー

この作品はあのとんでも少年アルテミス君がシリーズの中でも珍しく取り乱す事が多いです。 シリーズを読んでいる方ならば序盤のお話で結構驚く所が多いかもしれません、何せあのバトラーが.... なんて事は読んでみてのお楽しみですね、 さて、このお話はとんでも少年アルテミス君が妖精達から盗んだ技術でCキューブと言うスーパーコンピュータを作り上げ大儲けしようとする所から始まります。当然オーエンさんの作品なわけですからそんな単純な話ではありませんが冒頭の前置きはそんな感じで書かれています。その後で二転三転する話の展開と前作から引き続きホリーちゃん含む妖精達も巻き込む異種混合のどったんばったん大騒ぎな物語が私達に日常では感じられない興奮と躍動を与えてくれます!! もし書店で見かけたならパラパラっとページをめくってみてください、きっと気づいた時にはこの本の重みを手に感じながら帰路についてる事ですよ。

ニート

ニート 絲山秋子

久しぶりに絲山さんの文章が読みたくなり、たまたま文庫になっていたのを発見、手に取り購入。で、何だか知っているような話しだな~と思っていたら、再読でした。かなり以前に読んでいた事忘れてました。 いつもの絲山さんの文章ですから、とても読みやすく、また非常に薄い本ですのですぐ読めます。が、中身はなかなかシビアです。それもいつもの絲山作品の特徴なのでしょうけれど。 いわゆるニートと呼ばれる、働くことを拒否している「キミ」と作者絲山さんを彷彿とさせる作家として働く「私」の2者関係の妙を描いた表題作「ニート」他5編の短編集です。そのどれもに私は主人公とその相手の関係、名前を簡単に付けることの出来ない関係性をテーマにしているように感じます。例えば恋人だとか、愛人とか、師弟関係とか、同僚だとか、親子だとか、そういう流通している単語に簡単に置き換えることが出来ない(置き換えてしまう事でとてもある意味チープで、言葉による刷り込みに限定されてしまう)ものを表そうとしているのか?と。ニート(これも、この単語がでてくるまでは「引きこもり」だったり、もっと前は「フリーター」だったり、もっと前は多分名前もなかったと思いますが、存在はしていた)の「キミ」の何故ニートなのか?はどうでも良く、何故「キミ」を私はかまいたくなるのかよりも、かまってしまう私たちの関係性を流通する言葉で簡単に説明してしまう事で伝わらなくなってしまう妙を伝えるための、小説であり、またその妙が伝わることによって読み手の中に残る何かの質感が重要なのではないか?と私個人は感じました。その妙は先日読んだ内田 百閒先生にもありますし、今読んでいるこの次ぐらいに感想を書きたい本(小説ではないがとても面白い春日 武彦さんの本です!)にもあると私は思います。それがあることで私の言葉ではさらにチープになってしまうのですが、心が豊かに、普通の生活がそれなりの普通でない、多面的なモノを見る目が生まれる瞬間の、不運たアクシデントを楽しめるような、そんな何かに繋がっていると思うのです。 だから、この作品の最後を飾るの「愛なんかいらねー」もその異形ではなく、異形を通すことで作られる関係性の妙に私は何となく納得してしまいました。たしかに凄いですが。 個人的に好きな作品は「へたれ」です、みなさんの心にも存在するへたれ具合との相性はわかりませんが、私にはきました。 絲山作品を読んだ事があり、好きな方には是非オススメ致しますし、読んだ事無い方でも、短いので是非。あ、お食事しながらはオススメ致しません。ちょっとひいてしまうかもしれませんけれど。私は目的でなく、そういう手段でしか表せないものがあるのではないか?という探求と理解しております。 2008年 7月

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詩集 エイプリル

詩集 エイプリル 銀色夏生

銀色夏生さんの著書を買うのは2冊目。 キラキラと輝く光、というよりは 鈍くだけど確かに感じる光、を言葉に感じる。

青い城

青い城 モンゴメリ

主人公の女性ヴァランシーは、身の回りの全てを恐れて生きてきました。誰かを愛したことも、人に必要とされたこともない、友人の一人さえいない。このまま寂しく老いていくのだと諦めていた29歳の誕生日、あることがきっかけで生き方を変える決心をします。 「これからは、自分を喜ばせることにしよう。」 その後のヴァランシーに起こった変化はまるで、おとぎ話のようです。美しい自然の描写と素敵な台詞の数々に、夢見心地な読書の時間を過ごしました。対照的に、ヴァランシーの母親や親戚たちは皮肉とユーモアに満ちた言葉で描かれており、それらもまたこの物語の大きな魅力です。

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おと な り 萌芽のころ

おと な り 萌芽のころ まなべゆきこ

映画同様とても穏やかで暖かい本。  ふと自分の今まで、これからを考えたときに読み返したくなります。 今からでもまだ遅くないかなと背中を押してもらえる気分になります。

斜陽

斜陽 太宰治

5/8 太宰が見ていた世界が面白く感じた 太宰の作品をもっと読みたいと思った

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パズル・パレス 下

パズル・パレス 下 ダン・ブラウン

すっごい面白かった…。ダン・ブラウンは「ダ・ヴィンチ・コード」から読み始めほぼ読破しましたが、個人的にはこの「パズル・パレス」はトップ3に入ります。答えが分かった瞬間、鳥肌が立ち「えっ!!」と声が出ました。自宅で読まれる事をオススメします。

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ゆめつげ

ゆめつげ 畠中恵

舞台が江戸時代で難しいかも、なんて思いましたがスッと内容が入ってくるし、ドキドキしっぱなしでとても良かったです。脱出劇のスリルが好き。

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カニバリストの告白

カニバリストの告白 デヴィッド・マドセン

物凄く大好きな本のひとつ。 天才シェフオーランドーの波乱の生涯の話。 タイトルはわりと衝撃的ですが、食人に重点をおいているわけではなく、「肉」そのものが重要なのだと思います。 無論食人もしているわけなんだけれども、食人をしているのはオーランドーではなく寧ろ……。 グロテスクで、耽美で、変態的で、変態と頭のねじが外れた人しか出てこない小説でした。 (普通の料理の)レシピが時々載っていて、それがまた美味しそう。 出てくる料理も前半は普通においしそうでお腹が減りました。 彼は多分紛れもなく天才で、彼の語り口調を読み彼に同調している間は狂気が狂気だと気付かないのですが、話の途中に度々挿入される精神科医の手紙を読むとふと現実に引き戻されます。 ただ精神科医もなんだか途中から病んできて悪魔だのなんだの言い始めるので、あとはもうどっぷりとグロテスクでした。面白かった……。 途中から参加する双子がまたいい味出してました。 最後の悠々とした結末といい、すべからく人間が気持ち悪くて大好きな小説です。

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罪と罰 上

罪と罰 上 ドストエフスキー

読まずに死ぬにはあまりにも勿体ない。 そう言わざるを得ない一冊。 古典文学中の古典文学なので、多くの方が一度は読んだ事があると思うが、 「イマイチ響かなかった」 という人もかなりの人数がいるのではないだろうか? もしかしたら、もしかしたらではあるが、それはあなたに合う翻訳では無かったのかもしれない! 「いや!とても面白かった!響いた!」というあなたには、名訳に出会えた事を心から祝いたい。 そして以下の私の駄文を「そっ閉じ」する事を推奨しよう! ===== 実は洋書は翻訳によって、ビックリするほど読み味が異なる。 基本的には新潮社のものが手に入りやすく、名訳も多かったと記憶しているが、 ドストエフスキー、トルストイについては、米川正夫訳を私はオススメしてみたい。 米川正夫は、戦時中を生き抜いた、日本におけるロシア文学受容史に欠かせない人物の一人である。 食道癌で74才で世を去るも、最後の入院中も原書を離さず、「罪と罰」創作ノートの翻訳を遺稿とするなど、その情熱には並々ならぬものがあったと言う。 その文体は無駄がなく高密度で、質実剛健。 罪と罰に関しては、複数の翻訳を読むも、米川正夫訳が最も私の心に響いた。 罪と罰を読んだことはあるが、イマイチ響かなかったという、あなた。 一度米川正夫訳を読んでみてはいかがだろうか? もしかしたら、響くものがあるかもしれない。 あなたに合う翻訳に巡り会えなかったばかりに読み逃すには、「罪と罰」はあまりにも勿体ない。