集英社インターナショナルの本

消えたフェルメール

消えたフェルメール 朽木ゆり子

2000年に出版された「盗まれたフェルメール」の改訂版。ボストンのイザベラ・スチュワート・ガードナー美術館から1990年に盗まれた《合奏》を巡るノンフィクションです。約20年分のアップデートが読みやすく書かれてます。

真説・佐山サトル タイガーマスクと呼ばれた男

真説・佐山サトル タイガーマスクと呼ばれた男 田崎健太

タイガーマスクとして一世を風靡したプロレスラーであり現在のMMA(総合格闘技)の礎を築いた佐山聡。系統的に言えば自分は佐山先生の孫弟子になるのだが、プロレス引退から総合格闘技「修斗」創設その「修斗」との決別に至る経緯は不明な点も数多くあるだけにその時代に多くを割いた本書は「いま、ここ」を知るにあたって貴重な一冊となった。 佐山聡に強く感じるその悲劇性とは ①プロレスラーとして天才であった ②総合格闘技を競技化しようとしたが天才由に時代の先を行き過ぎ理解されなかった ③そのコンセプトだけを換骨奪胎した疑似格闘技が登場 し社会現象までなってしまった ④発明者であったが経営者でなかった。 総合格闘技が全くない状態から競技化を推し進め一から作り出した、先人の努力にはここからの敬意を表する。オープンフィンガーグローブの特許を取っていれば今頃は・・・、修斗との決別にここまで触れたというか可視化されたのは初めてでは?もちろん真相は藪の中というか羅生門なのだが。 「第15章 修斗との決別」忘れたい過去であってもしっかり向き合う中井祐樹先生の「ぼくらはもう限界みたいな感じでした。全てを変えなきゃいけない時期に来ていた。新しい時代に行かなきゃいけないと思っていた。あのときぼくは若気の至りだったのですが、(佐山を)外すべきだと頑なになっていました。今でもとんでもないことをしたと思っています。だけど後悔はしていない。あのときはそうすべきだと考えていたからです。 ただ自分は先生を外すことに賛成した。それは言い続けなくてはならないと思っています」p.483 という覚悟にグッと来た。こうあるべき大人の姿勢を見習わねばと思うと同時に「いま、ここ」と立ち位置を確認した。

「最前線の映画」を読む

「最前線の映画」を読む 町山智浩

20作品中8作品も見てなかったか。ネタバレになっても「サラリーマン」は見ておきたい。「サウルの息子」の死に直面しているゾンダーたちの「紙はないか?」をきちんと受け止めていただろうか、と自戒。

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アベノミクスによろしく

アベノミクスによろしく 明石順平

アベノミクスとかいう経済政策が何の効果もないことは低所得層の実感である。株価が上がっていても生活は苦しい。そんな経済政策があるか? そういう「恨」を「やっぱりな」と解いてくれる。借金漬けで日本は本当にやばい。不誠実な政策である

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女の機嫌の直し方

女の機嫌の直し方 黒川伊保子

うーむ。 とある事があり、必要に駆られた時に本屋で見かけたので、手に取りました。何か新たなヒントがあるかも、と藁にもすがる思いで。 私は男なので、女性がワカラナイ。 なので、脳科学の分野で30年のキャリアがある方のお言葉ですから、ある種の真実なのだと思います。 非常に勝手な私の解釈でまとめますと、女は共感が大事。女の脳は察知する能力の天才なので、女の機嫌を取るなら共感しなさい。共感出来なかったら、共感しているフリをしなさい。察知する能力では男女差がありますよ。 という事になると思います。 で、では私が納得したか?と言えば、納得も共感も出来なかったです… フリをしてその場をなんとかサバイブ出来たとして、その時の欺瞞が耐えられなくなり、いつか男性側が爆発するように感じました、私の能力が、器が小さいからでしょう。 私は性差を否定するわけではないし、男女差も個人差も受け入れたいと考えますが、この本だと男性側の負担が大き過ぎると感じました。もう少し擦り合わせる手段が欲しいです。もちろん今まで男性はかなり下駄を履かせて貰っている、家父長制な時代もあった事は理解しているつもりです。 そういうモノであるのは理解出来ますが、でしたらもう少しお互いが歩み寄る手段が無いと、男性側に澱がたまるだけだと思います。 男性は基本的に、哺乳類のオスだから子孫を多様的に残す為に浮気をし、子を成すべき、という事にも共感していただけるのでしょうか? あくまで共感が主体だけなのが、女性側だけ、なのが納得出来ないのです。そういうモノだとしても。 地雷を踏むのに疲れた男性は、家庭を大事にしつつ、言葉少なく、相手の言葉に共感するフリをして、家庭以外で安らぎを求めなさい。家庭で安らぐにはかなりの負荷をかけるから。と言われてる気がしました。だって脳の性差があるから、と言われて納得はし辛いです。性差をお互いが理解して、歩み寄りましょうよ、が感じられない… 仕組みが分かったから楽になるから、と言われても、仕組みが分かったから、地獄に行く道が薔薇色にはならないですよ… と、愚痴ると、女性からは嫌われます。知ってます、だいたい45年くらい嫌われてますから。

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映画と本の意外な関係!

映画と本の意外な関係! 町山智浩

読了。「ブライズメイズ史上最悪のウェディングプラン」は観たいですね。「ネルーダ事件」について、そのシリーズについてもおっかけたいところだが、著者の映画からくる興味の掘り進み方と読書については-本人ビジネス書大っ嫌いみたいだけど-どこかの編集さんアプローチしてもいいのではないかと思う。あと、カーのグンターシリーズあたりを読んでたら感想などうかがってみたいものだ。 #stand

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地図マニア 空想の旅

地図マニア 空想の旅 今尾恵介

地図読みの楽しさを教えてくれる一冊。「トロッコ」芥川龍之介著の舞台を大正期の地形図で丁寧にたどるのが白眉。こうゆうルートだったのだろうかとミカン畑生い茂る場所を思い浮かべる。

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日本人のための憲法原論

日本人のための憲法原論 小室直樹

⚠️若干日本の批判が入ってるので、批判に敏感な方はご注意ください 『日本人のための憲法原論』 by 小室直樹 とても面白い、勉強になる本!!! ご存知の通り、私は日本人ではありませんが、この本の評判がとてもよかったから探すことにしました。本屋で本書を見つけた時に、本のあまりの分厚さにびっくりしました。読み切れるのかなという不安に襲われましが、勇気を振り絞って買いました。 三月下旬あたりに買って、読了したのは10月ですから、半年ぐらいかかりました。しかし、そんなにかかったのは、私の読むスピードが遅いからのではなく、この本を全く読まなかった時期があったからです。(私の読むスピードは遅いですけどね)本格的に本書に取り込んだのは十月、一ヶ月だけでした。ということは、二週間があれば日本人の方なら余裕で読めるでしょう。 今まで何回も法律や憲法に関する本を紹介してきましたが、『日本人のための憲法原論』はそれらよりも難しめの本です。使われている単語が難しいからなのではなく、内容が難しいですね。タイトルに「原論」という言葉がついている全ての本が難易度が高いでしょう。 では、前書きが少々長くなりましたが、いよいよ本の構造や内容に入りいたいと思います。13章まであります。「日本国憲法は死んでいる」という衝撃的な章から始まって、「憲法はよみがえるか」という章で終わります。その質問に答えたいのですが、読む楽しみがなくなるので、読みたい方は読んでくだいさいね。 これで構造の話をおしまいにし、内容に移ります。 本書は「憲法とは、西洋文明が試行錯誤の末に産み出した英知であり、人類の成功と失敗の経緯を文明化したものである」と書いてあります。ほとんど全ての言葉がキーワードと言えますが、強調したいのは、「西洋文明」という言葉です。憲法が生まれたのは日本でも中国でもありません。また、資本主義と民主主義が生まれたのも東洋世界の国でもありません。それは、中国は長い歴史や、お金もたくさん持っている国ということにも関わらずですよ。ということは、憲法や資本主義や民主主義などが生まれることに、お金など、それほど重要ではないということです。それらが生まれるには、「神様の前でみんな同じ」と「契約をまもらなければならない」という考え方が必要不可欠です。しかし、日本や中国にはそう言った考え方がありませんでしたから、憲法などはここで生まれませんでした。 もう少し「神様の前でみんな同じ」と「契約をまもらなければならない」という考え方についてをお話したいと思います。確かに、ヨーロッパにも、中国のように、貴族などがいましたが、中国などと違って、キリスト教のおかげで、神様の前なら、王様だろうが、農民だろうが、みんなは同じという考え方が生まれました。アジアにはそのような考えの宗教がありませんでした。また、契約のことなのですが、それもまたキリスト教に由来しています。神様は人間と契約をしました。人間はその契約を守れば、助けてもらえるかもしれませんが、守らなければ絶対助けてもらえません。西洋の国では今だに契約はかなり大事にされています。(ロシアなどのような国は西洋ではありません。ロシアのような嘘で出来ている国なんて発展途上国よりも下のランキングです。途上国に対して失礼なことを言ったと思いますが、ロシアのような国をどこに位置づければいいのかわかりません) 契約のことが続きますが、日本を批判したいので、わざわざ改行しました。 ーおっと!ヴィタリーさんから日本の批判がでてくるとは!ビックリです!(すみません、自分ツッコミしたくてたまりませんでした)笑 西洋では口約束も契約扱いされます。たとえば、選挙の前に様々な政治家が綺麗ごとを言っていますね。それは嘘でしょうけど、約束したことと正反対の政策を採っている政治家はあまりいません。しかし、日本はどうですか!?紙上の契約でしたら、守っていますが、口約束なら守ってない人がかなり多いです。日本の政治家ともなると、約束を守っている人が一人もいません!選挙の前に「私は原発に反対です!」や「増税反対!」など言っておきながら、選ばれたら、「原発を再稼働します」など全く反対のことを言います。 ーおい!おい!話が違うでしょう!違うことを言ってたから選ばれたんだろうが!だったら、一旦辞任して再選挙しろよ! といいたいところですが、日本の国民は何もできません。せめて色んな政治家を首にできましたらいいですけどね。 話を本に戻します。 本を読んでいて、小室先生の圧倒的な知識の量に感動しました。歴史や宗教や経済など、幅広い知識の持ち主でした。憲法の基礎を説明するために本当に様々な知識を使っています。特に歴史とキリスト教についてたくさん書かれています。私は一応カトリック教徒なのに、小室先生が書いていたキリスト教についてのことは全然知りませんでした。 この本を読めば、憲法についての知識が深まるだけではなく、西洋や西洋の歴史やキリスト教などの知識も深まります。 「日本人のため」という風にタイトルに書かれているので、全ての日本人の方々に読んで欲しいのですが、それは無理でしょうね。法律や憲法に興味のある方ならオススメの一冊です!!!

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フランス人がときめいた日本の美術館

フランス人がときめいた日本の美術館 ソフィー・リチャード

洋書の逆輸入 海外の人が日本の美術のどういうところに惹かれるのか、何を紹介すべきかのヒントになる本 これからもこの国の豊かさを守っていくためにも、一人一人が自分の国の美術や伝統芸能についてもっとよく知るべきだと思う

中国残留孤児 70年の孤独

中国残留孤児 70年の孤独 平井 美帆

自分は誰なんだろう?中国では日本鬼子と呼ばれ、やっと戻ってきた故国には親族はすでにおらずまた微妙な関係になっている状況に於いて葛藤しながらもなんとか生きていこうとする人たちの逞しさが伝わる。

ファシズムの正体

ファシズムの正体 佐藤優

日本人より自由に生きることをよく知っている印象のあるイタリア人を「イタリアの為に一生懸命働く人間がイタリア人」という思想の下20年近く独裁者として存在するとは‥ムッソリーニのイメージ変わりました。

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日本国憲法の問題点

日本国憲法の問題点 小室直樹

トリビア的面白さ(私が考える、知らなかった事を知る楽しさの事を指します)の憲法のお話し+考え方の本です。私は何も知らないので、ここで書かれている事が正しいのか、あるいは極論なのかはっきりしませんが、それを差し引いても(でも、100パーセント正しい事実なんてそうは有りませんよね?)知ること、考える事の楽しさを感じられました。 著者の主張は読んで頂くしかないのですが、思い切って省略して順を追うと、 1 様々な思想家や活動家などの歴史的な出来事の上で、民主主義は成り立った 2 その上で民主主義を機能させる手段として国家があり、その国家を縛り、操縦するために「憲法」がある 3 しかし、日本の「憲法」は様々な意味で(押し付けられた、とか慣習法【大多数の人がそう思う事で成り立つ事】であるとか)死んでいる(機能を果たしていない) 4 その原因は教育に(国民に)ある 5 官僚組織や政治家、そして国民から「誇り」が無くなっている 6 国際法も破られる事が多い(紛争に発展する=戦争行為が起こりうる)、だからこそ、対抗手段を考える と私は理解したのですが、肯けるところもあり、ちょっと肯けないところもありです。 特に肯けるのは、「憲法」を変えればすべてが上手く行くわけではない、というところです。まさにその通り!ですよね。憲法が、法律が、権力が、道徳が、禁止していても事件や違反は起こりますから。 特に肯けないのが、教育を変えプライドを持たせ、民族教育をすれば変わると考えるところがちょっと。教育は刷り込みですから、素直に信じてしまう人の弊害も大きいし、疑り深い方々の(恐らく激しい)嫌悪からくる真逆への転向も恐いです。 私には(無教養な私の、ですから現時点での私見です)どうも日本人は忘れっぽくて、流されやすい、集団心理にとても弱い、同調圧力の高い、「(山本 七平さんの言う)空気」に支配されやすい、またその様な事を理解して(もしくは理解していなくても!)マスメディアが煽る事も商売の中に取り込まれている「今」小室さんの主張が余計に肯けません。 なにしろ私の親はこういう大きな話しが大好きなのですが、決まって極端な意見ばかり(それも自分側からの正義!)を声高に主張して、相手の事、立場などを考えにあまり入らない為に、いわゆる「断固たる決意!」とかいう言葉に流されやすい正論が大好きな人なのですが、この私の親のような方々に支持される事が、極論に走りやすい流れを作るであろう事だと思うからこその、違和感があります。(頭が悪くて、冷静になりにくく、それでも自分の意見を認めてもらいたい)いわゆるスッキリしたくて、熱しやすい人の過度な自己への誇りからくるノブレス・オブリージュ(「貴族たるもの、身分にふさわしい振る舞いをしなければならぬ」という意識の事、小室さんはエリート意識としています)ほど恐いものは無いと思いますから。そんな方にこそ本書の意見が支持されそうで、また恐い。その前に冷静になれる教育やスッキリしなくても利益を優先出来る頭のよさを教育しないとダメな気がします。 テロを(「暴政には暴力で排除」する事を民主主義では認めていると小室さんは主張しているのですが)認める事の意味は良くも悪くも考えてみる必要はあるかと思いました。 現状の把握部分は肯ける話しが多く、改善策、あるいはその原因に至る話しに少し違和感がありましたが、それでも面白かったです。憲法とは何かからはじまる考え方に興味のある方にオススメ致します。 2008年 1月

知の仕事術

知の仕事術 池澤夏樹

日本を代表する知識人だが、年齢に関係なく仕事量が増えている気がする。編集も書評もそして、エンターテイメント小説まで書いている。そしてまさかこんな軽そうな本まで!池澤夏樹の面白さは理系的なベースがある、文系どっぷりの人であり、それが文章にも、この本にも出ていてとても面白かった。

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