中央公論新社の本

ミケランジェロ

ミケランジェロ 木下長宏

芸術家ミケランジェロについての、作品の説明。 コスモスを大事にするレオナルド・ダヴィンチとの対比で、ケイオスを重視するミケランジェロという形で描かれている。 中公新書としては、正直出来があまり良くない。 図の参照が前に行ったり、後ろに行ったりと、いちいち見返すのが面倒くさく、すんなりと進めない。 内容も史料の裏付けが少なく、作者の私見なのか、ミケランジェロが本当にそう思ってたのかが分かりづらい。 知名度の割にミケランジェロについて書かれている書籍はそんなにない気がするので、そこに良かったが、全体的に不満が残る内容。

天使たちの課外活動6-テオの秘密のレストラン

天使たちの課外活動6-テオの秘密のレストラン 茅田砂胡

お待ちしていました続編!!! 数…はあんまりない茅田氏のシリーズで唯一読み続けている金銀黒の天使たちのシリーズ。 今回の主役はテオ。片田舎の料理人。と見せかけて、実際はその奥方アンヌが主人公。全編通じて彼女の器の大きさが描かれる。 茅田氏の描く女性たちは強くしなやかでちょっと頑固が多い。アンヌもその一人だし、飛び抜けて有能。ほとんど出て来ないのに、惚れ込みたくなる。今回のお話も、アンヌを好きになっちゃうお話だった。

スポーツ国家アメリカ - 民主主義と巨大ビジネスのはざまで

スポーツ国家アメリカ - 民主主義と巨大ビジネスのはざまで 鈴木透

筆者がアメリカに愛着があり、スポーツ好きなのが感じられ、ぐんぐんと読み進めてしまった。 アメリカ型競技(野球、アメフト、バスケなど)の起源や発展過程がよく理解できた。そして、スポーツを通してアメリカ社会を多角的に投射し、アメリカの実像をくっきりと浮かび上がる。

きまぐれ歴史散歩

きまぐれ歴史散歩 池内紀

いただき物の本でずっと積まれたままだったので、整理を兼ねて読了。 非常に小気味よい紀行。 歴史の勉強になりつつ、作者の情景が目に浮かんでくる。 この作家どっかで見たことあるなぁ、と思っていたら、ファウストの邦訳を拝読していたことに気づく。ファウストの時にも思ったが、ドイツ文学の先生だけど、書く文章が巧い。 中でも個人的に笑ったのは、秩父の話が出てきて、唐突な あの日見た 花の名前を 僕達はまだ 知らない。 というポスターを見たという部分笑。 池内先生は何のことだろうなぁと感じていただろうなぁと思いつつ、そのことを想像したら思わず笑ってしまった。 蛇足だが、個人的に気になったのは、こんなトリビア。 ●法隆寺金堂が火鉢を炊きっぱなしで燃えた。 ●北海道はアイヌの「この国に生まれた者」を意味するカイという言葉を使い、「北にあるアイヌの人々の暮らす国」という意味をこめて、探検家松浦武四郎が北加伊道と付けたことに由来。 ● ウィリアム・メレル・ヴォーリズという、アメリカから来た英語教師が聖書の内容を教えてクビになった。その時にメンソレータムの日本販売権を獲得。それを近江兄弟社が販売していたが、会社更生法による再建の際に販売権を失う。そして、愛称のメンタムの名で現在近江兄弟社が販売しているという話。 ●GUNZEは旧何鹿郡の「郡是」となるようにと、GUNZEが名づけられた。

日本の美徳

日本の美徳 瀬戸内寂聴

東京駅の本屋でふらふらとしていたら、お二人の顔の帯を見つけてしまい、思わず本書をもってレジに駆け込んでしまった笑 まさかお二人が同い年だったとは知らなかった。この本自体は200ページに満たない薄い本であるが、内容は非常に充実しており、まるでお二人が近くで話されているのを、間近で聴講させて頂いている気分にさせられる。お二人が楽しそうにお話しされている雰囲気を感じるだけでも、一読の価値がある。そんな不思議な雰囲気の一冊。

摂受心院-ほとけの心を生きる

摂受心院-ほとけの心を生きる 奥山倫明

その人の幸せのために その人のこころになって その人の手をとって 日常生活のなかで み仏さまの道を実践していった 女性宗教家のお話 「すべて越えられる苦難である。 時は今ー」と。 サウンドオブミュージックの 「すべての山を登れ」のように とても勇気づけられるお話(^^)

聯愁殺

聯愁殺 西澤保彦

突然 見知らぬ男性に殺されかけた主人公の一礼比梢絵(いちろいこずえ) 何故自分が襲われたのかわからないまま 4年の歳月が過ぎ ある日当時関わった警察官が〈恋謎会〉メンバーであるミステリー作家や私立探偵を集めて検証してくれることとなった 犯人は思いもよらない人でした 登場人物たちの名前がみんな変わってて 覚えるまでが大変でした おバカなもので(泣)

イタリアの鼻 - ルネサンスを拓いた傭兵隊長フェデリーコ・ダ・モンテフェルトロ

イタリアの鼻 - ルネサンスを拓いた傭兵隊長フェデリーコ・ダ・モンテフェルトロ ベルント・レック

ピエロ・デッラ・フランチェスコによる特徴的な鼻が際立つ横顔の肖像画で知られる傭兵隊長にして小都市ウルビーノの領主フェデリーコ・ダ・モンテフェルトロの生涯からルネサンスの世界を描く。ヤーコプ・ブルクハルトが賞賛した、文化・芸術を保護してウルビーノを一流の都市に育てあげた英明な君主像は果たしてどこまで実像に沿っていたのか。弟殺しや戦争に負けたことがないとされる戦績、あるいはライバルのマラテスタ家没落の真相など、ブルクハルトの評価に隠れていた真実を明るみに出しながらも、豪華絢爛な宮殿、また当代随一の蔵書など、フェデリーコの文化的センスや知識を紹介していく。非常に読み応えがあった。 そういえば、あの名高い鼻は、鼻梁が視野を邪魔して死角が生じて傭兵隊長としては不便なので手術したという風にどこかで読んだ記憶があったけどそうじゃなかったのね…。にしても、目を槍で貫かれても軽口を叩く胆力には驚嘆。

おいしい記憶

おいしい記憶 上戸彩

読んでいて、お腹が空くという感じまではいかなかった。珍しい人の文章が読めるので、興味を持って読み進められた。

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老後の資金がありません

老後の資金がありません 垣谷美雨

誰にでも訪れる老後。不安の元はお金のことが大きいかな?時代が変わろうとも知恵や工夫で乗り越える事で、人間は繋がって続いていける。コミカルな文体で深いテーマが描かれた佳作。こういう本を読みたかったのだろう。

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