岩波書店の本

被災弱者

被災弱者 岡田広行

災害は過ぎた。ではそれから? 一度破壊されたコミュニティや暮らしを再建するにはどれほどの労力が必要なのだろうか。見えないものこそ重要であり、すぐに再生するものではない。目に見える“家”ですら、再建の見込みが不確かなのに。 だが世間は被災がある程度落ち着いたことに安心し、支援の手を引いていく…。これは“四年後”の話。私自身、反省することが多い。

思想 2017年 12 月号

思想 2017年 12 月号 

P27 ヴィヴェイロス・デ・カストロとは、レヴィ=ストロースとドゥルーズの和解のことである。

リニア新幹線が不可能な7つの理由

リニア新幹線が不可能な7つの理由 樫田秀樹

JR東海のリニア新幹線の問題点をまとめたもの。最近、ニュースを聞かないので、諸々クリアして順調に進んでいるかと思っていたのですが、何も進んでいないらしい。トンネルが多いので、掘ったときに出る残土をどう処理するかが問題になっていたけど、あちこちでダメ出しをくらって後退しているそうだ。 残土処理を含めて7つも問題がある。残土以外に水涸れ、住民立ち退きとか、わかりやすいものもあるのですが、ウラン鉱床という難問もある。ルートとなる岐阜県にはウラン鉱床が点在しているそうで、もし当たりが出たら、面倒なことになる。まあ、ほとんど聞いたことのない、報道されていないことなので、勉強になりました。

笑いの力

笑いの力 河合隼雄

期待していた内容とはちがった。 でも「笑い」について、もっと知りたい学びたいと思わせてくれる内容だった。 ユーモア、大事。

不如帰

不如帰 徳冨蘆花

快活な海軍の若者武男と陸軍中将の娘浪子は幸せな新婚生活を送っていたが、浪子は結核にかかってしまう。それを知った千々石が二人の仲を引き裂くべく画策する。明治を代表する悲恋小説。 文語体で慣れるまでやや読みにくかったが、100年以上前に書かれたとは思えないほど話に入り込むことができた。やはり純愛、悲恋といったテーマは現代にも通じる。

パンダ――ネコをかぶった珍獣

パンダ――ネコをかぶった珍獣 倉持浩

東京・上野動物園でパンダの飼育を担当されている職員の方が書かれた本。内容はパンダの模様の話から食べるもの、クマとパンダの比較、職員さんがパンダの体を動かすトレーニングや繁殖についてなど。繁殖が難しい理由はパンダの繁殖季節が年1回、季節中に2、3日しかないこと。さらにパンダ同士の相性も大事など。読んでみてパンダは謎の部分が多い、かなり繊細、デリケートだということが分かりました。報道陣への対応、パンダの輸出先、中国へのレンタル料の話などパンダ以外のデリケートな部分も知ることができるパンダの本です。

アーベルチェの冒険

アーベルチェの冒険 アニー・M・G・シュミット

2018/2/12読了 小学生の頃にこの本に出会っていたら、どんなに幸せな読書体験が出来ただろう。今読んでも面白いけど、子供時代にまっさらな気持ちで読みたかったな。 ちなみにエレベーターで天井を突き破って空に飛び出てしまうというアイディアは、ダールのチョコレート工場の秘密よりこの本の方が先らしい。 続編もあるから早めに読まないと。

短歌は最強アイテム――高校生活の悩みに効きます

短歌は最強アイテム――高校生活の悩みに効きます 千葉聡

高校教師であり歌人である千葉聡の短歌エッセイ。高校生の様々な悩みに対して「効く」短歌が提示される。でもその悩みに今も困ってる自分がいたりして、そんな自分にも効く。短歌というものがいかに日常と密接に絡みつくものなのかが分かる。 いろんな歌人と出会えるのも良い。 千葉聡の高校生とのやりとりにもハッとさせられる。

ルポ 不法移民――アメリカ国境を越えた男たち

ルポ 不法移民――アメリカ国境を越えた男たち 田中研之輔

著者はエスノグラフィーの手法で不法移民の日雇い労働者と共に働く。不法移民労働者の人間臭さと温かさそして生きる現実の厳しさと切なさを地べたからの視点で綴っている。 「条件のいい仕事は、一緒にいる仲間に譲ることもする。俺たちは一人一人で仕事を待っているけど、 仲間で仕事をしている。バルバスが仕事に行ってハッピーになれば、俺はそれが嬉しい。」 自分だけを優先して目の前のことに飛びつかない。フェルナンドは仲間へのおもいやりがある。フェルナンドと一緒にいると、大きくゆったりとした時間の流れを感じることがある。自分が仕事をとりたいという焦りを抱くことが、その時点ですでに今の社会を構成している資本主義のメカニズムに従属する行為であり、自らの中にそのような生き方を再生産をしていくことになる。P46

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小沢健二の帰還

小沢健二の帰還 宇野維正

先日、宇野維正さんの「小沢健二の帰還」を読みました。 小沢健二さんが日本での音楽活動を休止して、海外に旅立ち、「流動体について」をリリースし、復活するまでの、いわゆる空白期について書かれた本ですね。 空白期とは言っても、アルバムをリリースしたり、ツアーをしたり、文章を発表したり、上映会をしたりしてるので、日本の芸能界の第1線で音楽活動をしていない期間ということなんですけど、そんな空白期の活動の中で、音楽活動と、音楽以外の活動は、一見別々のことをしてるように見えるけど、小沢健二さんの中ではつながってるだろうなあと思ったりしました。 そのほかに思ったのは、「ある光」の歌詞の中で、「この線路を降りたら」という表現が出てくるんですけど、これは、日本の芸能界の第1線で音楽活動をすることから降りる、という意味だということを、この本を読んで気づきました(今ごろ気づくなんて、鈍いですね・・・)。 あと、小沢健二さん唯一のベスト・アルバム「刹那」が、「LIFE」と、曲数や構成を合わせてたりするのも(ラストがインストで終わるとか)、この本を読んで気づきました(またまた、今ごろ気づくなんて、鈍いですね・・・)。 なので、「刹那」は、「LIFE」と対になっていて、「LIFE」はA面(陽)で、「刹那」はB面(陰)、みたいな感じなのかなあと(とはいえ、「刹那」にも、陽な曲は収録されているんですが・・・)。 それで、先日放送された、小沢健二さんと満島ひかりさんが共演した「Mステ」も見たんですが、番組の中で、小沢健二さんが、「実は「ラブリー」は、ものすごく寂しいときに書いた曲で、「夜が深く長い時を越え」という1節があるけど、まだ越えてない状態だった」(少し言葉は違うかもしれません)という、衝撃の真実を話してました(となると、「ラブリー」の中でも、「いつか悲しみで胸がいっぱいでも(略) 続いてくのさデイズ」という1節が、リアルな歌詞なのかも。そして、「ラブリー」は、小沢健二さんのハッピーな状態を描いた曲ではなく、寂しい状態を超えて、またハッピーな日々が来てほしい、という願いが込められた曲なのかも)。 当時の小沢健二さんは、仕事もプライベートも充実していて、テンション高めなハッピーな毎日、みたいなイメージだったけど、そりゃ現実は、そんなハッピーな毎日が続くわけはないんですよね。 なので、当時の小沢健二さんは、無理してる部分もあったのかなあと。 そう考えてみると、唯一のベスト・ アルバムが、「刹那」と名づけられたのも納得できるかも。

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イギリス現代史

イギリス現代史 長谷川貴彦

1940年代より現在まで国家としてのイギリスの歩みをたどる。 イギリスで起きたことは日本でも起こるなんてことを何かで聞いた読んだ?ことがあったけど「1987年総選挙は保守党が勝利して、サッチャーは三期目の政権を担うことになった。しかし、この選挙までに保守党の支持は、南東部などの田園都市のなかでも、最も豊かなイングランドの地域に限定されるようになっていった。総選挙のあと、サッチャーは「社会などというものは存在しない」という有名な台詞を『女性自身』誌で述べ、自助を解く個人主義的原理を鮮明にして、教育、医療、行政に関する改革を進めていった。 教育における改革では、1988年の教育改革法は、イギリス帝国の植民地政策を批判するような「自虐史観の偏向教育」を「是正」するために、ナショナル・カリキュラムで全国の授業内容を画一化、全国共通学力テストを実施して学校別の評価を公表し序列化するという新保守主義と新自由主義の色彩を色濃くあわせもっていた。」P141 3 サッチャーの退場 既視感・・・・

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