新潮社の本

隣のずこずこ

隣のずこずこ 柿村将彦

ファンタジーノベル大賞。 ある村に突如現れた狸。一か月後に、村中の人を飲み込み、村がなかったことにしてしまうという。訝しがった村民も信じざるを得ない出来事をもとに諦観の境地。 なんとかしようとする人はほとんどいない中、中3の女の子は? 結論はまったく読めなかったなぁ。

れもん、よむもん!

れもん、よむもん! はるな檸檬

漫画なので、すぐに読める。はるなさんとそんなに世代が変わらないので、懐かしい気持ちになった。山田詠美さんの「蝶々の纏足・風葬の教室」を久しぶりに読み直そう。

死と生

死と生 佐伯啓思

死と生を表裏一体のものとして考える。 近代以降、そのような考え方が否定されるようになった。「死」は目に付かないところに追いやられ、ある日突然、剥き出しの状態で現れる。 仏教の思想(釈迦、親鸞、道元、鈴木大拙など)を中心に日本人の死生観を再考する。

天平の女帝 孝謙称徳: 皇王の遺し文

天平の女帝 孝謙称徳: 皇王の遺し文 玉岡かおる

よくある、人生をなぞるような物語ではなく、女帝が亡くなったあとに、女帝の近臣和気広虫の目線で女帝が描かれて行きます。 奈良の時代の最後の女帝は、とかく不思議の人でした。それまでの女帝とちがって中継ぎではない天皇(すめらみこと)で、二度皇位に就き、仏弟子であり…あんまりいい話を読んだ覚えがないのは、この時代の男皇子が歴史の表舞台から後味悪く消えてゆくからでしょうか。まだ藤原氏の権力基盤が万全ではなく、不比等の四人の子たちの家がそれぞれ覇権を争っていた時代でもあるからでしょうか。 物語を通して、女帝がどのように生きたのか、一つずつ謎をとくように紐解かれていくのですが、これを読んで、女帝の印象が変わって気がします。

未解決事件 グリコ・森永事件 捜査員300人の証言

未解決事件 グリコ・森永事件 捜査員300人の証言 NHKスペシャル取材班

NHKスペシャルとして放映された「何故、かい人21面相を逮捕できなかったのか」その原因を当時の捜査員と共に探っていったこの番組は放映当時新たに判明された新事実にこの事件を追ってきたというほどでもないが興味を持ち続けてたものとして驚愕した。そして書籍化されたものを文庫化。文庫化にあたって加筆等は無いのが悔やまれる。事件当時、森永の1,000円パックに喜んでいた子どもからすっかり大人になってしまった身としてはキツネ目の男に職質をかけるかどうか?組織、現場どちらの対応もわかるだけに悩ましい。 事件の主な舞台となったのは先月大きな地震のあった北摂地域、その都心でもなく地方でもない独特の風景が印象に残る。 赤軍とグリコ・森永事件については何年かに一度は本が出るけどついつい読んでしまう弱点。「罪の声」再読しようかな。

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このサンドイッチ、マヨネーズ忘れてる/ハプワース16、1924年

このサンドイッチ、マヨネーズ忘れてる/ハプワース16、1924年 J・D・サリンジャー

おもむろに出てきた感のあるサリンジャーの短編集。これも9編で構成されていて内6編が「ライ麦畑で~」のサイド・ストーリーと後日談、1編がデビュー作、1編がデビュー二作目、最後の「ハプワース~」が作者が世に出した最後の作品、という構成。ホールデンとヴィンセントのコールフィールド兄弟を取り上げた6編の中には兄弟の後日談が含まれており、タイトル作の「このサンドイッチ~」にはヘミングウェイのような舞台設定とトーンを感じた。デビュー作と二作目については良くできている、というか上手すぎるかな、という感想。そして問題の最終作だが、これは「フラニーとズーイ」が代表作のグラース兄弟もので「ナイン・ストーリーズ」の「バナナフィッシュに~」の主人公である長兄が子供の頃に書いた手紙、という仕立てになっている。正直なところ長過ぎるし意味不明だし7歳の子供が書いた手紙にしては、という感じだし...でこれだけは正直なところかなり読みにくかった。こういう作品しか書けなくなったのであれば筆を折ったのもわからないでもないかな、というのが正直なところ。全体的には一通りサリンジャーのメジャー作を読んでいる人であればじゅうぶん楽しめる内容だと思います。

巨額粉飾

巨額粉飾 嶋田賢三郎

書店でタイトルに惹かれ(職業柄か)なんとなく購入。面白いというよりは、勉強になった感じ。

憂鬱な10か月

憂鬱な10か月 イアン・マキューアン

性格の悪い作家の邦訳最新。「贖罪」と「アムステルダム」の二作を読んでもらえたらなぜ私がそういうのか分かってもらえると思うのですが...なのに気になって手にとってしまうのはやはり作家の力量か。比較的リアリティのある舞台設定を好む作家と思っていたがこれは主人公が胎児という一種のファンタジー。しかも臍の緒を通じて味わったワインについてもひとくさり蘊蓄を述べるという只者ではない教養を誇る胎児。この胎児が母の胎内で母と父の弟のただなるぬ関係と彼らが父を亡き者にしようとする陰謀を聞いてしまう物語。一応、関係性はハムレットを下敷きにしているらしいが自分は浅学故かあとがき読むまで分からなかった…。この文字通り手も足も出ない主人公が殺人計画に対して何をどうするのか、がすごく楽しみでどうせ後味が悪いことになると思いつつも読み進めてしまう。なるほどそう来たか、というラストに感心。端正な文章も魅力的。未読の邦訳も読んでいこうと思う。

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むすびつき

むすびつき 畠中恵

年中寝込んでいる体が弱い若旦那と妖たちのてんやわんやを描いたしゃばけシリーズの第17弾。 今回は輪廻転生にまつわるお話5編。 親しくなればなるほど大事に思えば思うほど失うことへの恐れは大きくなる。 考えても仕方のないことと分かっていても先の事が不安でたまらなくなる。 それでも、だからこそ、今を大切に生きるのだ。というお話です。 若旦那は相変わらず病弱で何一つお店の仕事はできていないけれど随分と大人になったのだなぁと、この長いシリーズを読み続けてきたファンとしては感慨深いものがありました。 あまりに感慨深すぎて「あれ?これでとうとうシリーズ最終回かしら!?」と思ってしまったほど(笑) そうではない事を祈ります(笑)

愛と呪い 1

愛と呪い 1 ふみふみこ

同じ時代を同年代で過ごした自分にとっては忘れたままにしておきたかった当時の空気感が纏わりつくように蘇った。

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