NHK出版の本

親の脳を癒やせば子どもの脳は変わる

親の脳を癒やせば子どもの脳は変わる 友田明美

自己肯定感が低い親。その親の、まず良いところを探して「褒める」。親自身を褒めて、ポジティブを連鎖させる。 マルトリートメントは奥が深い。杉山医師との対談は、その奥深さをしみじみ感じる。 トライ&エラーを繰返しながらも、地域で共同で子育てする仕組みと環境が必要。

暴走するネット広告

暴走するネット広告 NHK取材班

ネット広告の闇の側面に迫った一冊。 悪質なアフィリエイターによるフェイク広告。勝手にページが切り替わりインプレッションを稼ぐアドフラウド等、様々な手口を紹介。 これからは広告を見る側のリテラシーも問われそう。 広告をクリックして、反社会的な存在にお金を回しているのは、自分であるかもしれないわけだ。

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クジラアタマの王様

クジラアタマの王様 伊坂幸太郎

あっちの世界とこっちの世界、現実原則とファンタジーが絆的ななにかで繋がっている。 こうした物語で印象的なものは数多くある。 映画の『アバター』も文字通り宇宙生物に意識をインストール(ダウンロード?アップロード?)していたしキズナ的な感覚器官で他の宇宙生物を操っていた。 そして本好きならば(あえて文学好きとは言わないでおこう)村上春樹『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』も等しくあっち(幻想)とこっち(現実原則)を往復しつつ世界を救う的な物語だった。 古今東西、あっちとこっちを行き来しつつ世界を救う物語は沢山あるし、普遍的な集合的無意識が物語として顕れているのかもしれず、『アバター』や『ハードボイルド〜』もまた等しく匿名的で普遍的だった気もする。 東 浩紀氏曰く匿名的なセカイ系、といったところか。 では、なぜこの物語に星をつけるのか? 面白いから。 東 浩紀氏概念的なセカイ系に対してこの物語は東京、宮城という土地、日本的な男性アイドル、日本的な政策立案者(議員)、モラハラ・パワハラ・セクハラといった極めてにっぽんドメスティックな土壌・文化、そして社会を批判的に眺める眼差しがなければ楽しめない物語なのかもしれず、普遍的足りうるかというとちょっと苦しいのも欠点かもしれない。 そして犠牲を払えば多数が救えるが・・というジレンマもどこか興醒めなところもあった。 それはそれでエンターテイメントとして面白く楽しい物語だったし、そういう体験があってもいいではないか。 なによりアクションシーン(?)の描写が活字でこれだけ引き込ませるのはテンポ・語彙・文脈と鮮やかで、なるほどポンポン映画化される作家の表現とはおそろちい、と上から目線になってしまう。 この物語は、いまや古典的手法かもしれないあっち(ファンタジー)・こっち(現実原則)モノ=セカイ系(©︎東 浩紀)を伊坂幸太郎の爆発的な表現力によって陳腐さのない新鮮な体験ができる物語でした。 (アクションの描写はあとがきにも触れられていた。この本はあとがき先読み派の人もあと読みをお勧めしたいところ) その他 『「お節介なんです。帝王切開で生まれてきたし。」』(p.100) これは普段使い出来そうなフレーズ。 『拍手とブーイング』(p367)どちらが望み?

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いだてん 前編

いだてん 前編 宮藤官九郎

今年の大河ドラマが何倍も楽しめ、 来年のオリンピックが待ち遠しくなるに違いない一冊! 制作者や豪華出演者の物語に挑む熱い意気込みと、日本人のオリンピックにかけた歴史。 そして、この本の表紙にもなっている「いだてん」のポスターに込められた想い。 知りたくない?

医学の近代史 苦闘の道のりをたどる

医学の近代史 苦闘の道のりをたどる 森岡恭彦

私は理系学生で医学部でもなんでもないのですが、この本はそのような方のために作られてはいませんでした… 医学用語で躓きます。全部読んでなんとなく流れは分かりますが、それ以上の内容が入ってきませんでした…

時間は存在しない

時間は存在しない カルロ・ロヴェッリ/冨永 星

 あるのは出来事と関係だけ。現在も存在しない。時間に対する感情の高ぶりが"時間"というものなのかもしれない。  詩的な部分もあって理解するのが難しかったけど、自身の中にはない考え方を得られるのは楽しかった。

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「いいね!」戦争

「いいね!」戦争 P・W・シンガー/エマーソン・T・ブルッキング

SNSが政治や戦争に及ぼしている影響を軍事研究家がまとめたもの。SNSを日々使っている者としては目を通しておくべき内容かと思い手にとってみた。前半の1/3くらいはインターネットの誕生とSNSの生い立ちについてまとめられているのだがこれがかなりコンパクトで分かりやすく良かった。中盤以降がSNSがいかに「悪用」されているかの実例で、ISISのSNS活用、ロシアによる情報操作とアメリカ大統領選に及ぼした影響、同じくロシアによるウクライナ紛争、インドの大規模テロにおけるSNS活用、メキシコの麻薬戦争におけるSNS活用などがこれでもか、と列挙されている。フェイクニュース、それも怒りを駆り立てる情報は真実の報道よりはるかに早く広がる、という指摘が悲しい。何気なくいいねやシェアをすることで知らないうちに我々のような一般人も戦争行為に加担してしまう可能性がある、という指摘が怖い。SNSが生まれてから実はそんなに日が経っておらず、その意味では規制なども考えられていくだろう、ということだが我々自身も気をつけなければならない、ということが分かった。それにしても透明性を気にしない国家、要はロシアと中国のことだが、のITの「悪用」の上手さはちょっと驚くほど。ロシアの活用した4つのD(批判を一蹴「dismiss」、事実を歪曲「distort」し本題から目をそらさせ「distract」、聴衆を動揺させる「dismay」)が新たなSNS時代の戦争行為における文法であり戦略であるのだそうだ。しかしいろいろな事例を解説、分析しつつもよくある規制を強化せよ、みたいな文脈にならないところはやはりアメリカの研究者だからか。なにげに使っているSNSだけれども気をつけなければいけない、と分かった。ためになりかつ面白い作品だった。

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バシレウス

バシレウス 塚本青史

中華統一の物語。 呂不韋。秦の公子嬴異人(始皇帝の父)を人質から救い出し、王位につけた大商人の伝。 商人の目からの秦国の成り立ちの様子を描いている。 アレクサンドロスの血脈が、語られている。 有名な人物やお話があったので飽きることはなかったが、それなりに頑張って読んだって感じです。 「キングダム」読まないと!

発現

発現 阿部智里

ホラー仕立てなんだけれど、ホラーじゃない。 新しい視点からの作品だと思います。 過去と現在が重なり合い、仮説を描いていく。 人が殺し合う戦争ってなんなのか、改めて考えさせられました。昨今戦争が歴史になってしまっている気がしますが、決して昔の話ではなく伝承されるべきものだと思いました。 ページ数がもっと多くても良かったような気がします。

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発現

発現 阿部智里

戦後と現代と二つのストーリーが、実態のないものによって、繋がる。 戦争体験者とその家族の悲しい話。 個人の感想としては、阿倍智里さんの八咫烏シリーズは面白かったけど、これはそれほどでもなかった。