コメント
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らいこ ファンタジー好きな、雑食読みの積… |
最後には何も残らない、というお話なのに、清々しい読了感。
小さな少年のひたむきさ、大きな兄の悩み、血の繋がらない兄弟と両親を横軸に、天盆という盤上の遊戯を縦軸に進む物語は、小さな小川がいずれいくつも集まって激流となるように、うねりを上げて突き進む。
怒鳴られ殴られそれでもひたむきに「楽しいから」天盆を続ける主人公にハラハラさせられる場面もしばしば。
天盆のシーンの迫力は見事で、美しかった。