新潮社の本

ねこのばば

ねこのばば 畠中恵

お春ちゃん、お嫁にいくのか。 なんか寂しいな。 なんとなく若だんな、逞しくなったかな?

偏愛カフェ 3

偏愛カフェ 3 有咲めいか

今回のお客様は露出嗜好、小児性愛、正常性愛、死にたいと口にした彼氏を殺すこと まあ今回の人たちはよくある話です その辺にもいます 殺人以外は

灼熱

灼熱 葉真中顕

日本は戦争に勝ったんや!

うちのレシピ

うちのレシピ 瀧羽麻子

二つの家族の話。連作短編集 穏やかな人間関係の中にも、ピリッとさせられる部分もある。

ウナギが故郷に帰るとき

ウナギが故郷に帰るとき パトリック・スヴェンソン/大沢 章子

スェーデンのジャーナリストが鰻の生態についてをまとめた作品。農場で育った主人公の父親との鰻にまつわる思い出と鰻に関するレポートが交互に出てくる構成。一見して鱗もなく魚か動物かもわからない、そして生殖器官も分からない鰻について、今分かっているとされていることがどのような経緯を辿って判明したのか、ということが一方のストーリーでもう一方では肉体労働者である父親との鰻に纏わる思い出が語られている。鰻が好物で煮たり焼いたりして食べていた父親と異なり作者自身は食物としてそんなに好んで無さそうなところも面白い。最もそのまんまぶつ切りにしてフライパンで焼いたりするだけの調理法で全く美味そうに思えないのだが…。それにしても鰻のことを知ろうとしてきた人類の、というか西欧の人々の歴史は興味深い。今でこそヨーロッパやアメリカの鰻はサルガッソー海付近で産まれ、親の育った川を遡って暮らし、また産卵のために海に帰っていく、ということがわかっているものの生殖自体どのように成されているかは今以て分からず、産卵後の成体もいまだ発見されていないのだという。アリストテレスは泥から忽然と誕生すると説き、長らくそれが定説だったらしい。第一次大戦を挟んでなぜか鰻の産卵場所を突き止めようという情熱に駆られたデンマーク人が、大手ビール会社の娘壻という財力もあって20年に渡り大西洋で鰻の稚魚を採り続け最小のものが採れたところがサルガッソー海近辺、ということなのだという。ニホンウナギはマリアナ海溝近辺で産まれる、ということだけは同様にわかっているが同じく細かな生態はわかっていない。そもそ産卵のシーンも誰も見たことがないというまだまだ謎の生き物。ここに書かれている西欧の食べ方を見るといかにも不味そうで脂分目当ての労働者の食べものというのが一般的な評価らしい。それ故にたぶんそこまで危惧していないのでは、という気がした。個人的には絶滅危惧種なのでいっときは食べないようにしようと思ったのだけど食べなくなる→無関心→絶滅のほうがシナリオとしてはあり得る気がしたので食べることにしたが本作読んで方針転換は間違っていないと思った。高くて手が出ないけども(笑)

楽観論

楽観論 古市憲寿

「誰の味方でもありません」の続きなのだろう。エッセイなので読みやすい。古市さんの独特な視点も相変わらず面白い。

オーバーヒート

オーバーヒート 千葉雅也

2021/09/20 読了 関西の地名が出てきたので読んでみた。本人と思われる哲学者が葛藤する日常を淡々と描いたもの。言葉の扱いに意識があるようだが、話そのものに面白みを感じなかった。外山滋比古の「朝飯前」の話が出てきたところは「おっ」となった。

一汁一菜でよいという提案

一汁一菜でよいという提案 土井善晴

気になってた一冊の嬉しい文庫化 「ご飯と具だくさんの味噌汁で充分」 名だたる料理研究家、土井善晴さんの提案だからこそ納得できます 多くの感想にあるように私も料理のプレッシャーから解放されました 「料理することは、すでに愛している。食べる人はすでに愛されています。」に感動です 日本の食文化についての考察も興味深く、「ハレ」と「ケ」の概念や日本古来の料理についてもっと知りたいと思いました

偏愛カフェ 2

偏愛カフェ 2 有咲めいか

今回のお客様は嘔吐嗜好、彼女が自分以外の人とHするのを見る興奮、死性愛、昆虫性愛 こういう人いるよねぇと思える人と こんな人ほんとにいるの?と思う人 実際 話に出てくる性癖を持つ人はいるのだろうか SMとか聞いたことあるのは実際にいるけど どこまでが真実だろう

どうやら僕の日常生活はまちがっている

どうやら僕の日常生活はまちがっている 岩井勇気

毎週ラジオを聴いている(アプリだけど)人間 からしてみるとすごく充実感のある1冊であった。 言わば「読むラジオ」であった。 そもそも岩井さんは日常のなんでもないことや他人からしたらどーでもいいことをおもしろく話す力に 長けている。そしておもしろいことは間違いないの だが、決して大袈裟にしたりおもしろくしようと色を加えたりしている感じがない。多分他の人が話したら、なんにもおもしろくない「ふーん」で終わってしまうような話を、岩井さんがするとなんだか ワクワクして、それでそれで?と聞いてしまう。 話術なのかワードセンスなのか分からないが 一度好きになってしまうとハマってしまう話し方や 話の展開の仕方をしている気がする。 だからこの本を読むべきなのは岩井さんの話し方や 言葉の選びかたを知っていて、尚且つそれらにものすごく惹かれている人にオススメしたい。 岩井さんの声やテンションで脳内再生することで そこまでできる人であればすごく楽しくてさくさく 読み進められる本であった。 わたしは上記の条件に当てはまるため、所々で 吹き出したり、笑ったりしながらそれはそれは 楽しく読了した。 裏の世界に行ってみたくなる1冊であった。

蟻の棲み家

蟻の棲み家 望月諒子

途中から、着地点が予想できず…じわじわくる。濃密でページをめくる手が止まらなくなる。

果ての海

果ての海 花房観音

愛情と見せかけ支配する男 その同情に甘え生きる女

これはただの夏

これはただの夏 燃え殻

ホントにただの夏の話だった。 若い頃の、「あ、この人とは仲良くなれそうだ」という嬉しい感触を思い出した。 筆者も結構いい歳のおじさんだったと記憶する、その人の本に共感するところが多いのだから、自分もやっぱおじさんなんだろう。 もう夏の儚さを知っている。 若ければ大冒険や大事件を期待する「夏」でも、この年になれば結末がある程度見えてしまうのかな。 余計な描写はなく、淡々と必要最小限で語られる言葉でも、情景が思い浮かぶから不思議。 あと、千原ジュニア的なリフレインというか、韻の踏み方も、話が入ってくる要因かな。 ページをめくり返してしまう、そういう技法好きなんだよな。 読んだ季節もドンピシャ。 (R3.9.21読了)