光文社の本

新聞記者、本屋になる

新聞記者、本屋になる 落合博

新聞記者だった著者は定年目前の58歳で退職後、書店経験が全くないまま浅草にある本屋「Readin,Writin ,BOOKSTORE」を開業。前職で著書も何作かあるので出版と全く縁がないわけではないけれど異業種からの書店業参入は硬直化しがちな出版業界にもまだまだ可能性があるということなのだろう。前半部分に前職の仕事内容に触れられている。 「東京の生活史」ではないけれど仕事をきちんとしてきた人の話は興味深い。論説委員という職種の詳しい内容は知らなかった。 書籍仕入れは買切で子供の文化普及協会、八木書店、トランスビューや版元との直取等。 書籍、イベント、カフェ、雑貨、棚レンタルP.196と収益を分散し,本を売り続けるための収益の安定化を図る。そして買切で故「興味をひかれても賞味期限の短い本や雑誌は避ける。仕入れてから半年後、1年後、3年後も「読む価値があると思う本」「買ってもらえると思う本」を選んでいる」p.108 競合を避けニッチな場所で共存・補完する。 飄々と書いてあるけど熱意とアイデア、そして続ける努力は相当だと思う。 「こうした偶然の積み重ねによって僕は本屋として生きている。」p.74 「理想の本屋のかたちなどもたなくてもいい。お客さんの声に耳を傾け、自分自身の変化に応じて本屋づくりのプロセスを楽しみながら、それを続けることができればいいのではないか。いつまで経っても完成することのない、つまり常に未完成な本屋でいいのではない。」p.91 巻頭カラーで店内の様子が掲載されているけどここには何かあると思わせる様子が伺える。コロナが収まったら訪れてみたい。

消えた断章

消えた断章 深木章子

今までの深木さんの作品よりも、重たくなく読みやすい感じ。でも、ページをめくる手が止まらなくなる。元刑事の祖父と大学生の孫のコンビなのも新しい。

コロナと潜水服

コロナと潜水服 奥田英朗

一夏借りた別荘で、左遷された工場で、占い師の部屋で、リモートワークする自宅で、赤いフィアットパンダに乗って、、、 小さな救世主は現れる! ファンタジーな短編集です。

狐と韃

狐と韃 朱川湊人

2021/01/13 読了 『日本霊異記』つながり。もっといえば、「率川」つながりで、古事記異聞から(^。^) 心温まる短編をありがとう。ここから、『日本霊異記』へ進みます。

黒幕 鬼役

黒幕 鬼役 坂岡真

 将軍の毒見役が幕臣一の剣客で仕置人のような位置づけという設定の定期的に読みたくなる時代もの娯楽作品。悪はひたすら悪く、清く正しく生きようとする人が理不尽な目に会い最後に主人公にばっさりやられる、というお決まりのパターンの繰り返しなのだがたまにこういうの読みたくなるんだよね。得に勧めはしませんがけっこう面白いよ。

ノーマンズランド

ノーマンズランド 誉田哲也

2020/12/11 読了 しばらくログイン出来ない日が続いたので、読み終えた本が溜まってしまいました。少しずつ、アップします。 さて、久々の姫川ちゃん。相変わらずのスタンドプレー。惚れ惚れします。國奥じいちゃんの気分ですね。話が大きくなりすぎたような気がします。当人にとっては大きな問題でしょうが、そっちへ行きますか? 新キャラの武見、そして勝俣の今後が楽しみです。

神のダイスを見上げて

神のダイスを見上げて 知念実希人

復讐に捉われて大事なものが見えなくなっていたって事かな。 自分が本当に大切にしたいもの、守るべきものが有ったなら人生賭けてでもそれを成し遂げたいと思う気持ちが愛おしい。

彼女は死んでも治らない

彼女は死んでも治らない 大澤めぐみ

角川スニーカーで書いてきた大澤めぐみの、初一般レーベル作品。といっても、挿絵も入るし、キャクター紹介欄もあるからかなりラノベ、ライト文芸テイスト。 犯人を推理して当てると被害者が復活! 犯罪者引き寄せ体質でしょっちゅう殺されてしまう親友を救うため、毎回推理に明け暮れるヒロインを描いた連作短編集。親友の沙紀ちゃんが殺され過ぎ! 特殊設定を活かした解決策と秀逸なオチ。大澤めぐみ作品らしい、ちょっとダークな青春小説。

さよなら願いごと

さよなら願いごと 大崎梢

4つのお話は読みはじめ、別の時代なのかな?と思ったが、読み進めれば徐々に繋がりがどんどん明かされていって、最終話で「そうだったの⁉︎」と思わず声が出ることに。 難しい言葉はなく、とても読みやすい本だった。

三つのアリバイ

三つのアリバイ 鯨統一郎

なんと20年・9冊!になるシリーズの最終作になります。 なんだか話の本筋からの逸脱がうまくなかったり、妙に多い誤字が目についたり(伏線か⁈と思ったのですが…)、物足りなくしっくりこない消化不良ぎみでもありますが、果たしてどうまとめるか、そして20年に及ぶシリーズをどう終えるのかばかりが、後半は気になりました。 こう来るのか…というところで、まあ納得いくものではありましたものの、果たしてどの段階から作者は話の終わらせ方を考えてたのかな…。 でもやっぱり、登場人物が少なくて発散せず、酒の蘊蓄が効いてて話が適度な長さで中だるみせずにまとまっており、なにより各種の文学作品の新解釈と現実の事件が有機的に結びついてる、シリーズ中盤が1番おもしろかったかな……。

竹林の七探偵

竹林の七探偵 田中啓文

大酒飲みホラ話なのか、面白おかしく生きるための息抜きか.. 良すぎる頭をどう使うかと生きやすさは別の話でして。 虞姫だけが真実を知って翻弄するのは心地よい。

アンと愛情

アンと愛情 坂木司

上生菓子は好きだけど売ってる場所が少ない 言葉遊びは楽しいし、いい和菓子屋を見つけたくなる 表紙の山椒のおまんじゅう、食べたい!