原書房の本

紙と人との歴史:世界を動かしたメディアの物語

紙と人との歴史:世界を動かしたメディアの物語 アレクサンダー・モンロー

これはタイトル通りのノンフィクション。紙の歴史、ではないところがポイント。紙そのものの歴史よりも紙というメディアを使って人が何をしてきたか、の歴史。逆に言うとちょっとテーマが恣意的というか作者の意図のままにどうとでもできるというか、なんだけどそれをさておいてもなかなか面白い作品でした。再読したい。

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「接続性」の地政学 上: グローバリズムの先にある世界

「接続性」の地政学 上: グローバリズムの先にある世界 パラグ・カンナ

地政学の始祖マッキンダーはハートランドを制するものは世界を制すと言い、マハンは海洋国家に覇権構造であるシーパワー論を展開したが、このネットワーク社会ではサプライチェーンやインターネットによるつながり、すなわち接続性こそが世界を制すると説く。もちろん物理的距離の非対称性が全て意味をなさなくなるわけではなく、そこをいかにつないで広げていくかがポイントになる。接続性をキーワードに世界を見ていけば、国家という枠組みも分割するほうが合理的だし、政府のあり方もごく小さなもので問題はないという。 その意味では一帯一路を進める中国や混交的なハブのような都市を目指すドバイなどが栄えていることは理解できなくはなく、日本ヤバくね?って話にもなりそうではある。 接続性の開く未来についてすこし楽天的なようにも感じるが、説得力はある。

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「茶の湯」の密室: 神田紅梅亭寄席物帳

「茶の湯」の密室: 神田紅梅亭寄席物帳 愛川晶

シリーズ5作目 落語に興味がなかったり 詳しくなくても全然楽しめます いろんな人が出てくるし落語家さんは名前が変わったりするので 出来たら 1作目から順に読むのをお勧めします 一応説明はあるので単発で読んでも 問題はないですが 笑

現代地政学: グローバル時代の新しいアプローチ

現代地政学: グローバル時代の新しいアプローチ コーリン・フリント

マッキンダーやマハンなどの伝統的地政学は、主に大陸の国家間の関係、つまり各国が主体者として繰り広げるダイナミズムを取り扱うもので、論者はイギリスなりドイツなりアメリカなり、自分の与する国家の都合に良い方向を向いて議論をする傾向があるという。たしかにどの国がヘゲモニーを握るのか、ハートランドにシーパワーなどさまざまに論じられていた。けれどもそれゆえに国家間の権謀術数の道具のように誤解され、さらにはハウスホーファーの理論がナチスに悪用されたこともあって地政学は随分衰退した。 それに対し、現代の地政学は、著者の方法としては世界システム論なども踏まえながら、地政学的アクターとして国家以外のさまざまな主体の行為も包含しながら場所と行動の関係を探求するもの。入門編ながら大学レベルの教科書だけに古典から現代までの動きやフェミニズム的地政学などのあらたな潮流までちゃんと紹介されている。

レーニン対イギリス秘密情報部

レーニン対イギリス秘密情報部 ジャイルズ・ミルトン

タイトルに惹かれて。原題はロシアン・ルーレット。ラスプーチン暗殺から話が始まるのだが、暗殺現場に実はイギリス人もいたのだそうだ。もともとロシアはイギリスの友好国…というかその当時はドイツに対抗させるためにいいように利用してたというのが正しい見方に思える。そのロシアが革命からソヴィエトという国になり、レーニンとトロツキーによる世界革命の第一歩として当時のイギリスの植民地、特にインドに革命の輸出を試みだす。これを出来たばかりのイギリスのスパイ組織がいかに防いだか、というのがこの本のテーマ。007のモデルと言われる男をはじめ実在のスパイ達とその活躍ぶりが描かれておりとても面白く読めた。それにしても中国とならんでインドも共産国になっていたら果たしてどうだったのかなと少し興味深かったりするな…。

鬼畜の家

鬼畜の家 深木章子

「おとうさんはおかあさんが殺しました。おねえさんもおかあさんが殺しました。おにいさんはおかあさんと死にました。わたしはおかあさんに殺されるところでした……」 保険金目当てで家族に手をかけてゆく母親。 巧妙な殺人計画、殺人教唆、資産の収奪……

大絶滅時代とパンゲア超大陸: 絶滅と進化の8000万年

大絶滅時代とパンゲア超大陸: 絶滅と進化の8000万年 ポール・B. ウィグナル

GODZILLA(2014)がペルム紀の生態系の頂点にいた種族の末裔てことで、ペルム紀のことを知りたくて拝読。 なかなか専門用語が多くて、少し読むのに時間がかかったけど、あの大絶滅を生き残ったと思うと改めてGODZILLAはスゴイと感じられて、面白かった。

毒の神託

毒の神託 ピーター・ディキンスン

ディキンスンの怪作、探偵役はチンパンジー!?(^_^) それだけじゃない沼語を作ったり、いい意味で知的遊戯、悪く言えば独りよがり、無駄な知識横溢。ミステリはこうじゃなくっちゃ面白くない。(笑)

脂肪の歴史

脂肪の歴史 ミシェル・フィリポフ

食関係の素材だったり調味料だったり、何か一つを取り上げて深堀りするこのシリーズに「脂肪」があったので手にとってみた。肥満の一番の原因として忌み嫌われる脂肪だけども、これは別の本でも読んだことがあるけど例えばウサギの肉など脂肪がすくない肉だけを摂取すると人間というのは「ウサギ飢饉」というタンパク質中毒になってかなり酷い死に方をするらしい。その価値がわかっているからなのか太古から現在に至るまで狩猟民族に於いては獲物の脂肪が最も重要とされたし、遊牧民族や農耕民族においてもバターやオリーブオイルなど獲物の脂肪を代替するものが珍重されてきた、そして脂肪が悪とみなされるようになったのはごく最近のことなのだ、ということが説明されている、食に興味のあるひとならかなり楽しめると思います。面白かった。

東大VS京大 入試文芸頂上決戦

東大VS京大 入試文芸頂上決戦 永江朗

明治から現代までの東大・京大の国語の入試問題を、時代背景とともに比較・考察した本。 大まかに言うと東大は時代を反映した新しい文章を採用し、京大はあまり時代に左右されず、比較的古い文章を掘り起こす傾向がある。 個人的には問題自体はシンプルだけど、世相をより強く映し出す東大の問題の方が好みかな。

ソーセージの歴史

ソーセージの歴史 Gary Allen

最近読んだ本から。 特定の料理なり素材を取り上げてその歴史と世界中のバリエーションを照会してくれるとても面白いシリーズの一冊。今回はソーセージ。 ソーセージって古代エジプトから既に記録があり、世界の殆どの地域に存在してきたのだという。作品中、古今東西の様々な製法と調味料が紹介されていて味が想像できないものが殆どだけどそれはそれで非常に興味深かった(๑˃̵ᴗ˂̵)

あおぞら町 春子さんの冒険と推理

あおぞら町 春子さんの冒険と推理 柴田よしき

二軍の野球選手である旦那さんの拓郎さんと元看護師である奥さんの春子さんの 日常の中で起こる謎を解明する話 3話の連作短編で 謎が解けたときのスッキリ感は 個人的には2話目が一番だと思います

ベストセラー本ゲーム化会議

ベストセラー本ゲーム化会議 麻野一哉

ゲームクリエイターの3人が、ベストセラーになった本をゲーム化するため、企画会議をする本。ブレストを書籍化したって感じです。 ゲーム化される本はゲームに向いた本が選ばれるのではなく、どちらかというと無茶ぶりな本が多いですが、どのエッセンスを抽出したらその本らしさを活かせて、かつゲームとして面白くなるのかを追求する、プロ意識とチャレンジ精神と、少し斜めな物の見方が笑えます。 ベストセラー本×ゲーム×個性的なクリエイターの謎の化学反応。 一番ゲーム向きなのはバトルロワイアルでしょうか。しかし、当然普通にゲーム化されるのではなく、オチではまさかの。 そうきたかー・・・でもバトルロワイアルだし、と謎の納得。笑 実は、取り上げられてる本を一つも読んだことないのですが、3人の解説や本への反応だけで笑えますし、読みたくなりました。 読んだことないのに、あらゆる場所に花束が・・・というタイトルだけで笑えるようになってしまった。 今ウェブで連載してる、ベストセラー本ホラーゲーム化会議も面白すぎるので、書籍化しますように!

図説 世界戦車大全

図説 世界戦車大全 マーティン・J・ドアティ

つい衝動買いしてしまった本。 戦車の歴史、カラーイラスト、写真とコンパクトにまとめて良いできではないでしょうか。 ただ、戦車のイラストが横向きだけっていうのが残念なところ。

イニシエーション・ラブ

イニシエーション・ラブ 乾くるみ

今更ながらに読んでみたが、最後のネタばらしでの落としどころは確かに驚いた。ただの恋愛小説ではないのには納得、ストーリーに騙されてた自分が少し悔しい。

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