平凡社の本

新書715新京都学派

新書715新京都学派 柴山哲也

元新聞記者の著者は、本書をアカデミックな世界のノンフィクションを目指したという。戦後の京大を舞台に活躍した新京都学派と呼ばれる面々と間近に生きてきた時代の雰囲気が行間から溢れる。こういう学者さんたちを引き寄せる京大って、やっぱり良いなあと思う。

遺伝か、能力か、環境か、努力か、運なのか: 人生は何で決まるのか

遺伝か、能力か、環境か、努力か、運なのか: 人生は何で決まるのか 橘木俊詔

2018/01/12 読了 ズバリ結論が出ると思っていたのに、期待していた内容とは違っていた。遺伝によるところが大きいことは意外であったが、結局、努力しないとダメ。当然といえば当然だけど、もっと違った結論を期待していた。美醜による格差とか、面白いネタはたくさんある。

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現代語訳 賤のおだまき: 薩摩の若衆平田三五郎の物語

現代語訳 賤のおだまき: 薩摩の若衆平田三五郎の物語 笠間千浪

0083 2018/12/11読了 現代語訳が分かりやすくて面白かった。 注釈も同じページに書いてあるのでよい。 お話自体は短いので読みやすい。 でもあっさり死んでしまってびっくり。 本編ももちろんだけど、解説も面白かった。女性の表現活動の歴史についても興味を持った。

新書874「ネコ型」人間の時代

新書874「ネコ型」人間の時代 太田肇

がちがちの社会学論文ではなくて、先行論文やデータを根拠にしつつラフに書かれていて読みやすい。 私たちは会社や学校に管理されることに慣れてしまっているし、それを楽だと感じてしまってもいる。でも自由に動けて自分の意見がダイレクトに反映される組織なら、よりやりがいがあるだろう。目標管理制度やメンター制度はうちの会社もあるけど、その意義や報酬が見えないので今ひとつ頑張れないのも事実。 私も夫も仲の良い友人もみんなネコ型なので、共感できる部分が多かった。

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「負け組」の戦国史

「負け組」の戦国史 鈴木眞哉

歴史とはとかく勝者によって紡がれるものであり、敗者に光が当てられることは少ない。 本書は応仁の乱から、大坂夏の陣まで、戦国時代を通しての敗北者たちに焦点を当てた一冊。 明智光秀や、武田勝頼、豊臣秀頼クラスの超有名どころの敗者はさておき、織田政権下の河尻秀隆や、秀吉配下の神子田正治や、尾藤知宣みたいな、そういえばどうなったんだっけ?クラスの面々のその後が分かるのが面白い。 一口に負け組と言っても、敗北に至った理由は様々で、必ずしも本人の無能さや、判断のミスばかりが理由なのではなく、突き詰めると「運の無さ」に集約されていくところも興味深い。

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マンガはなぜ規制されるのか - 「有害」をめぐる半世紀の攻防

マンガはなぜ規制されるのか - 「有害」をめぐる半世紀の攻防 長岡義幸

戦後に顕著となったマンガへのパッシング。 初期の「悪書追放運動」から、80年代後半の「有害コミック」問題、そして「児童ポルノ禁止法」の成立まで、丁寧に当時の史料を掘り起こししつつ、その問題点をあぶり出していく一冊。 表現規制と表現の自由。「悪いものだから」という近視眼的な視点から、嫌悪感だけが先に立った規制論が、権力者側に体よく利用されているだけのように思える。 規制側の上層部に警察官僚が続々と天下ってきているあたり、暗澹たる気持ちにさせられる。

アイヌの物語世界 (平凡社ライブラリー (190))

アイヌの物語世界 (平凡社ライブラリー (190)) 中川裕

“これが本来のスタイルを保っているものだとすれば、『神謡集』の「銀の滴」にも、やはりもうひとつサケヘがついていた可能性が高い。しかし、たとえそうであったにせよ、『神謡集』は「銀の滴降る降るまわりに」という美しいフレーズで冒頭の一篇が始まっているからこそこれだけ多くの人の心を掴んできたのだとも言える。優れた文学的感覚でそれを感じとっていた知里幸恵は「銀の滴」という響の美しさを優先してあえて本来のサケヘを外してしまったのかもしれない。”

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見知らぬ記憶

見知らぬ記憶 小林紀晴

読んでるうちに、時間も場所も記憶も曖昧になっていく、不思議な文章。

共産主義者宣言

共産主義者宣言 カール・マルクス

翻訳家の仕事が素晴らしい。恐らく世界中の革命家達がこの躍動感溢れるマルクスの生々しい言葉に背中を押されたのでしょう。暴力という手段には反対しますが、あらたな産業革命が起こりつつある今、読み直すことで得られるものがきっとあると思います。