朝日新聞出版の本

あちらにいる鬼

あちらにいる鬼 井上荒野

濃密な人間関係。笙子とみはるの妻と愛人という関係性よりももっと深い、同士というか共犯関係にも似た不思議な関係。フィクションとノンフィクションのバランスが絶妙な小説。寂聴さんの「夏の終り」から読み直したい。

ミカンの味

ミカンの味 チョ・ナムジュ/矢島暁子

0251 2021/10/28読了 日本の教育制度とは違うけど、進路に悩むのはどこの国でも同じだなあと。 進路だけではなく、それぞれの家庭環境も違う。それぞれバラバラな4人だけど、いつもの4人ってのがいいな。 何が幸せかは自分で決めたいよなあ。

旅行業界グラグラ日誌

旅行業界グラグラ日誌 梅村達

職業擬似体験をしたい気分。 特にコロナ禍での影響が大きい旅行業会の事情を知るために。 添乗員さんは、いろいろなところに旅行に行けてうらやましいと思われる反面、クレームやトラブルに振り回されてやっぱり大変なお仕事。 そんな旅先のドラマを、人生の先輩でもあり著者が爽やかに打ち明け、微笑ましく楽しめる一冊。 人生は一方通行の片道切符の旅。 追憶の旅路をたどることができるのも、年を重ねた賜物である。  そんなベテラン添乗員さんに人生を教えられる。

藤井聡太のいる時代

藤井聡太のいる時代 朝日新聞将棋取材班

僕も朝日新聞に手紙を寄せた72歳の女性と同じく、藤井さんや羽生さんの活躍に影響されて将棋を始めた。幼少期の将棋との出会いから現在に至るまでの藤井聡太二冠を見つめたルポルタージュである。厳しい将棋界には天才や苦労人が他にも沢山いる。 本当に彼のいる時代にまだ生きていて良かった。

三丁目雑兵物語 下

三丁目雑兵物語 下 グレゴリウス山田

築六十年のボロアパートに住み着いた、足軽、ドイツ(チュートン)騎士団、ヴァイキング、イタリア傭兵(コンドッティアーレ)など、世界各地の雑兵娘の日常を描く。 世界史ネタ満載で凄く楽しい。 ◯の民の謎めいた最強加減が好き。

ブランディングの科学 新市場開拓篇 エビデンスに基づいたブランド成長の新法則

ブランディングの科学 新市場開拓篇 エビデンスに基づいたブランド成長の新法則 パイロン・シャープ、ジェニー・ロ/前平謙二

衝撃的だったマーケティング本の続編。 期待の新テーマ「eコマース」はそれほどでもなかった印象だが、この本の肝は前著から継続するブランディングに関する根本理論の部分なので、大した問題ではない。 ■ライトバイヤーが一番大事 ・世のロイヤルカスタマー幻想・パレートの法則に囚われず、ライトバイヤーを大切にし彼らの購買数を引き上げることが、市場浸透率を高める。 ・ロイヤルティを追い求めていると、そのうちに、ターゲットマーケティングのユニコーン探しに陥ってしまう。・・・その存在はほとんど神話的といえよう。(P.66) ・いつでも誰にでも販売戦略が良い選択肢だ。優秀なマスマーケターは、購買客を分類して個別にターゲットにすることはせず、多くのカスタマイゼーションを提供している。(P.70) ■メンタルアベイラビリティの構築 ・CEP(カテゴリーエンターポイント)=何をきっかけにして購買客はそのブランドを想起するのか?が大事なのであって、「ブランドが何を想起させるか?」ではない。(P.113) ・広告を作るときには、常にそれが刺激する幅広く新鮮なCEPを意識することが大切。(P.129&160) ■独自性と差別化の違い ・差別化=購買につながる「意味のある」差 ・独自性=五感に訴え、認知度において優るためのツール。購買理由を与えるためにあるのではなく、ブランドらしさの明確化やブランドへの気づきの促進のためにある。(P.143) ■話題にする価値のある口コミを作る ・否定的な口コミは数が少なく、影響力も少ない。業績が悪くない限りはあまり神経質になる必要はない。(P.204) ・ブランド購買性向の高い人には否定的な口コミが影響し、低い人には肯定的な口コミが影響する(P.217) ・会話する価値がある有益な情報だから口コミを書くのだと理解する(P.209) ■高級ブランドについて ・結論のパートが全て。中産階級まで含めたなるべく多くの消費者への認知度を高めなければならい。自分が高級ブランドを買う立場になればよく分かる自然な発想。(P.333)

50歳からのむなしさの心理学

50歳からのむなしさの心理学 榎本博明

やる気が出ない。向上心が失われる。この先に希望が持てなくなる。 アラフィフ年代が突き当たる「むなしさ」の数々は、心の中の危機意識の現れであるとして、この機会に真剣に残りの人生を考えてみましょうという一冊。 読んでいて身につまされる本でした。

哲学の先生と人生の話をしよう

哲学の先生と人生の話をしよう 國分功一郎

誰かの悩みじゃない。 これを読む皆さんの悩みであり、私の悩みでもある。 人に相談することが苦手で、何でも事後報告になってしまう私にとっての指南書。 本の中にしか相談者がいなかった私が、人に相談するきっかけをくれた本。 誰かの悩みは、ある誰かが通ったことのある道です。

かるい生活

かるい生活 群ようこ

「生活」シリーズにはいつもお世話になっている 自堕落な毎日を反省中 かるくしよう!

母を捨てるということ

母を捨てるということ おおたわ史絵

図書館本。 薬物依存(この場合、鎮痛剤のオピオイド)に陥った母親との葛藤。 「寂しいネズミ」という章を読んで、思わず某元プロ野球選手の姿が浮かんでしまった。 家族や友人に依存者(薬物に限らず)がいる人は一度は読んでみるといいかなと思う。なにかの助けになるかもしれない。そうでない人も知識としてオススメできる一冊。

イラスト図解 脳とココロのしくみ入門

イラスト図解 脳とココロのしくみ入門 加藤俊徳

職場の人間関係に、モンモンとしていた時に表紙にあった考え方、習慣、考え方を変えればストレスフリーに!の言葉に惹かれ購入。 脳は、単純なのでイライラ、モンモン、ネガティヴ考えに陥りそうになったら全く違う事を考えると、あら、不思議ネガティブな渦に巻き込まれません。私にとっては、効果大でした。

寿町のひとびと

寿町のひとびと 山田清機

寄せ場としての機能を失い現在では福祉の街として知られる寿町。それを裏で支える人々の信念というか力強さに感服する。「あっち側」「こっち側」という視点をいつの間にか持っていたことに気づく。 ドヤの帳場さんの腹をくくったタフさが魅力的だ。 高校時代ドヤの郵便配達をしていたよ。

中流崩壊

中流崩壊 橋本健二

もともとイメージ先行で、昭和の幻想でしかなかった「一億総中流」。 それが、ここ10年あまりの格差社会の進行で、化けの皮が剥がれてきた。 現代における「中流」を再定義し、一枚岩ではないその概要を解き明かす一冊。 一口に中流と言っても、自民積極支持から、無党派の穏健保守、リベラル寄りの勢力まで、その内実はさまざま。 現状は格差容認の自民党しか、まともな政治勢力がないので、まだまだ格差は広がりそう。