文藝春秋の本

ミッドナイトスワン

ミッドナイトスワン 内田英治

終始、性同一性障害のやりきれない思いが伝わってくる。バレエができる環境ではないのにバレエを続けたい女の子の思いも。

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そして、バトンは渡された

そして、バトンは渡された 瀬尾まいこ

一気に読み終わりました。複雑な家族構成が描かれているかと思いましたが、そうでは無かった。それぞれの親の愛情をたっぷりと受けて育っていく主人公。読み進めていくうちに、主人公の気持ちや描かれているような親子関係もありなのかもと妙に清々しい気持ちになりました。 人の気持ちを窺い知るには小説を読むことが一番だと改めて思いました。

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代表取締役アイドル

代表取締役アイドル 小林泰三

 林芙美子の放浪記があまりに長い(2000頁余)ため、途中で息抜きに読ませてもらった作品。    午後の4時から読み始めて、その日の10時ごろまでかけて一気に読み切れたのだから、それなりに面白かったのだと思うのだけれど、ライトノベルの印象ですね。  作者の作ったプロットの上を、軌道の上を進むトロッコのようにお行儀良くなぞっていくキャラクターを楽しく見つめさせてもらった感じです。  主人公をはじめとする各キャラクターに厚みが足りない感じがします。せめて主人公だけでも、地下アイドルから社長へと、コペルニクス的転職が可能となった個人的背景などがちゃんと描かれていれば、力強い存在感で読者を引き摺り回してくれたかも、と思いますけど、どうでしょう?  と、言いたい放題書きましたけど、先に書いたように、一気に6時間かけて読み切れる楽しさのある作品です。

風に恋う

風に恋う 額賀澪

ひたむきで一生懸命だった、 あの日の自分を思い出す物語

少年と犬

少年と犬 馳星周

うちの犬はこんなに賢くないけど、常に我々と共に居て寄り添ってくれる。

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サロメ

サロメ 原田マハ

歪んだ愛。 オスカーワイルドとビアズリーの禁断の愛と、ビアズリーと姉のメイベルの異様なほどの兄弟愛が重い。 読み進めていくうちビアズリーの挿絵にも興味が湧き、たくさん調べました。 読後、すぐにでももう一度読みたいと思った一冊

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遊王 徳川家斉

遊王 徳川家斉 岡崎守恭

 260年余の江戸時代の内50年は11代将軍家斉の時代だったとは知りませんでした。  色々問題はあるものの平和ではある昭和・平成・令和に生きられる幸せを再確認しました。  彼に特別な英雄譚はありませんが、寛容で器の大きな姿勢は流石将軍です。

ガーデン

ガーデン 千早茜

自分の部屋を植物でうめる事によって、バランスをとる主人公。自然な物を集める事によって生じる不自然さ。

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ウェイティング・バー

ウェイティング・バー 林真理子

女性が男性との関わりにおいて心に秘める本音や、自分の目的を達成するためにつく嘘、裏切りなどを書いた短編10作を集めた本。 短編である為か、林真理子が得意とする上質などろどろは不足するが、身近にいる女性たちが陰で思ってそう、やってそうなことが描かれており、ある意味よりリアルでどろどろしているとも言える。 身綺麗な女性ほど、本当に何してるか分からないものだな、女性とはやはり賢い、と改めて思わせてくれる短編集。

県警VS暴力団 刑事が見たヤクザの真実

県警VS暴力団 刑事が見たヤクザの真実 藪正孝

タイトルだけで衝動買いしてしまった。 元福岡県警で暴力団担当を長く務めた元刑事が語るリアルな話が満載。実直な人らしく派手な記述はなどちらかというと地味な語り口だけにむしろ迫力があるような気がした。福岡の暴力団というと北九州市の工藤會が有名で本作も彼らとの長い戦いが訥々と語られているわけだが伏字も多く正直なところすこし読み難い。工藤會というと一般人にも容赦なく暴力を振るう凶悪な団体というイメージだがその印象は正しく本当にめちゃくちゃ。ヤクザはだいたい仁侠団体を名乗るが仁侠などではなく自分たちの利益を追求するだけのただの犯罪者集団である、というのが作者の主張、ただし言わばプロの犯罪者集団であるためにそれなりの対処の方法がある、というのが本作の内容。 日々このような脅威と戦い続けてくれている人たちには本当に頭が下がる思いがした。ともすればかっこいい存在として暴力団を賛美するような作品があったりするけどもとんでもないとも思った。そして個人的には世界広しといえども犯罪集団が堂々と看板出して事務所構えているのって日本だけでは…という気もした。その辺の掘り下げももしかしたら面白いかもしれないと思った。