文藝春秋の本

新しい星

新しい星 彩瀬まる

学生時代仲良しだった女二人男二人の四人組の話。 八篇の短編で、其々の辛く豊かな人生を綴っている。 友人という距離感。といえば遠い気がするが「決してあなたを一人にはしないよ」という友人達。 遠くもなく近くもなくそこにいてくれる仲間は、毎日を生きて悩んでたまに、集い笑いあう。 「新しい星」に一人落下したとしても。

無敵の読解力

無敵の読解力 池上 彰/佐藤 優

テーマが「教養を以て現代の様々な事象を再解釈する」というところだと思うのだが、終始著者の2人の周囲を見下す発言が鼻につく。 また肝心の切り口に関しても、古典の教養をベースに議論していくのだが、再解釈と言うには弱い、「これは昔から議論されている○○の延長にある話だ」「その通りですね」という踏み込まない対話に終始しており、悪い意味で衒学的なやり取りに滑稽ささえ感じてしまった。 少なくとも私の考える教養の面白味、それを持つことで目の前にずっとあったはずの現実に新たな論点や意味が見出され、世界の見方が変わるといった面白味はほとんど感じることができなかった。 個人的な価値としては、読んでみたい古典のリストができたといったところだろうか。

赤の呪縛

赤の呪縛 堂場瞬一

政治家の息子の心境は想像し難い。 今後があれば面白いかもしれない。

ばにらさま

ばにらさま 山本文緒

辛い主人公ばかりで胸が痛い。 人生が辛いのではなく。本人自身が辛いのだ。。。 最後まで読むと、振り返りたくなる作品もある。 なにより、読み終わると物語の中では大層辛かった人が普通に見えてくること。不思議である。

香君 下 遥かな道

香君 下 遥かな道 上橋菜穂子

命の連鎖を考えさせられた物語。 芯のしっかりしたヒロインを追っているのは、楽しい。 初ページの地図を目に焼き付け、登場人物の名前と説明を読み込み、いざ!上橋先生の世界へと突入。あっという間に読み切ってしまった。

よちよち文藝部

よちよち文藝部 久世番子

「故きをテキトーに温ね新しきを知ったかぶる」だけあって、日本の大作家の裏話から世界の文豪まで名作の魅力を漫画で分かりやすく、しかもかなり笑える。出てくる作品を読んでなくても楽しめるし、新しい発見がある。

きみだからさびしい

きみだからさびしい 大前粟生

装丁がいいので、もう勝ちという感じですね。 サクサク読めたのですが、お片付けサークルにひっかかってしまった。別の作品のぬいぐるみサークルは、なんかファンタジー感があって受け入れられたのだけど。お片付けを見知らぬ誰かにしてほしい、という事例は少なくとも都心ではあまりないように思えた。というか、恋愛がリアリティに溢れているがゆえに、逆に気になってしまったという感じ。 語り手を、するーっと、何事もないかのように変えてくるので、それはとても面白かった。

妻から哲学 ツチヤのオールタイム・ベスト

妻から哲学 ツチヤのオールタイム・ベスト 土屋賢二

2021/11/18 読了 久々のツチヤ本。いつもながら、話の展開と言葉の遣い方、そしてオチに感動。これだけの言葉を使いこなすにはそれだけの知識が必要で…。 「幸福論序説」がいちばん面白かった。楽しい時間を過ごすことができました。

スマホ危機 親子の克服術

スマホ危機 親子の克服術 石川結貴

娘がゲームをやめない。さあ、どうしようか。 そんな悩みから選んだ一冊。 激変する社会を生き抜くためのスマホ教育はどうあればいいのか。 実例や事件から、なぜ起きたのか、 子供目線からの実態を学び、親ができる対処法が述べられている。 一番大切なのは、子供の悩みや苦しみに向き合い、親の本心を伝え、お互い共感できる親子の関係性が再構築できるか。 難しいが、機械に向き合うより やっぱり人と人の問題。