中野怜奈の訳書

さよなら、スパイダーマン

さよなら、スパイダーマン アナベル・ピッチャー

(あらすじ) 双子の一人を、ロンドン爆破テロで亡くしたのちの、5年後のお話。 仕事を辞め、イスラム教徒を憎み、酒に溺れ、育児も家事も放棄する父親、 心の支えとなった相談相手と不倫の末、家を出る母親、 テロの全てを見ており、父親の世話と弟のケアを一手に引き受ける、双子の片割れ、14歳の姉、 学校ではイジメられ、唯一の友達がイスラム教徒の少女で、死んだ姉が飼っていた猫に慕われる、10歳の弟。 (2005年のロンドン同時爆破テロが背景。) (感想) 10歳の少年の視点で、家の中や学校での出来事、考えたことや感じたことを、素直に描かれた作品。 『何を考えてるか分からない子ども』の内側を鮮やかに描き出してくれていて、嬉しくなった。