駒月雅子の訳書

キャサリン・カーの終わりなき旅

キャサリン・カーの終わりなき旅 トマス・H. クック

巨匠トマス・H・クックの作品だけど..正直これは判断にこまる作品。 いわゆるミステリやサスペンスに入れて良いものなのか...ジャンル優先ではないけれど。 昔、紀行作家をやっていた主人公、7年前に一人息子を何者かに殺害されてしまい、今は地方新聞の記者をやっている。 ひょんなことから失踪した詩人の行方を早老症の少女と探ることになるのだが...「喪失感」を描いた作品としては非常によく出来ているのだけども禍々しい描写の頻出とその割にカタルシスの無い結末...まだすっきりしません。

絹の家 シャーロック・ホームズ

絹の家 シャーロック・ホームズ アンソニー・ホロヴィッツ

次々と起こる大小さまざまな事件が、やがて大きな渦となって禍々しい大事件に発展し、手に汗握る大活劇のあと、やがて静かな、けれども重い断罪とその後の顛末を描いて終わる。 シャーロック・ホームズの盟友・ワトスンが、老い先短い老体に鞭打って描いた若き日の回顧録、という体裁。 一気に読めました! 核心はかなり胸糞で、完全なる勧善懲悪ではありませんが、シャーロックと兄のマイクロフトの丁々発止の推理合戦、謎の老人の示唆、全ての伏線の見事な回収など、感嘆しました! 面白かった!

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月明かりの男

月明かりの男 ヘレン・マクロイ

ウィリング博士シリーズは刊行されたものをずっと追っているので、今回も散りばめられた伏線が収束していくラストは「待ってました!」といった所感で満足。ただ、犯人の言動で個人的に気になったところが謎解き段階で触れられなかったこと(私が見落としている情報があっただけか?)と、最後のウィリング博士の台詞にある言葉。ウィリング博士がそういう言葉選びをするだろうか?原著の言い回しを見てみたい……。